プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

福島県大熊町 セシウム683万ベクレル/㎡

2011年12月15日 | 日記
 文科省は、第1原発の立地している大熊町の、3~6月のセシウム134と137の積算値を、「衛生研究所の容器にたまったちりから」算出しました。(以下、引用は『朝日新聞』)「事故後の4ヶ月間で福島県に降った積算値は1平方メートル当たり683万6050ベクレル」で、福島、宮城を除いて先月発表した中で「最も多かった茨城県(4万810ベクレル)の168倍」に当たり、尋常でない量の放射性廃棄物が福島県に降り注ぎ、現在汚染源として残っているのです。現状で山火事等が起こると、膨大な量の放射性廃棄物が舞い上がり、拡散することになります。汚染濃度の高い地域に、まだ居住されている方もおられると思います。除染の必要性、緊急性を改めて突き付けられたように思います・・・

 一方政府(環境省)は、「放射性物質汚染対処措置法に基づく」省令を発して、「毎時0.23μSv以上が検出された地域を除染することや、放射性セシウムが1キロ当たり8千ベクレルを超えた下水道の汚泥や焼却灰は、国が処理する廃棄物とすることを定め」、イラストで解説したガイドラインを作ったそうです。そんな物を作っている間に、福島をはじめとする汚染地域(自治体)に入っていって、一刻も早く除染を始めて頂きたいのです。「やるやる」といって未だに何もやっていません。全くの手付かずなのです。

(本来は100ベクレルなのですが、)8千ベクレルを超えた下水道の汚泥や焼却灰を、国が処理する廃棄物と指定するのは勝手ですが、これも一刻も早くその「指定廃棄物」を国が引き取って頂きたいのです。或いは、その保管先を直ちに確保すべきなのです。最早、各地に自治体で溢れ始めた、行き場のない放射性廃棄物が、千葉県柏市のように(私はそう信じているのですが)違法投棄される前に・・・

P.S. コンクリート・コア反応が(解析によって)明らかとなり、圧力容器どころか、格納容器の底にも穴が開いている可能性がある中、政府は「冷温停止達成」を表明するそうです。14日現在で、圧力容器の底の温度は1~3号機とも38~68度となったのが、冷温停止の根拠だそうです。鬼が笑います。笑い転げます・・・圧力容器に底には穴が開いて、燃料は殆どないのです。そこの温度を測ってどうします?格納容器の底の温度を、いえ、その下の、コンクリートを溶かしていった溶融デブリの温度を測らない限り、「冷温」かどうか分からないのです。

「東電は地震や機器のトラブルで原子炉への注水が止まることがないように多重化を進めている」そうですが(これ自体は必要なことです)、注水が必要であるということ自体、「冷温」状態ではないということを証明しているのではないでしょうか?注水が必要がなくなった時に初めて、「冷温」となるのです。注水の多重化が必要なぐらい、現在も尚、危機的な状態は続いているということなのではないでしょうか・・・

P.S.2 チェルノブイリ事故後のソビエト政府の放射能汚染対策を批判し、「違法」逮捕されたゴメリ医大元学長のバンダジェフスキー氏は、日本の食品の放射能の暫定基準について、こう警告しているそうです。「遠慮抜きにいわせてもらえば、日本の暫定基準値は大変に危険です」と。その「危険」を身に負うのは国民です。国民の健康と生命で払っていかなければならない「犠牲」(コスト)ということなのです・・・

P.S.3 NHKの「アサイチ」で放射線測定の特集をしていましたが、ND(不検出)の元になる検出限界値は、試料の量(多い方が安定的)や検出器の感度(勿論感度が良い方が安定)、測る時間(長い方が正確に測れます)、そして含まれる水分の量(乾燥させると、微量の放射能も検出できる)によって変わるそうです。そして、NDとなっても、勿論それは放射能がゼロというわけではなく、出た値が不安定で信頼が置けないというだけのことのようです。チェルノブイリに現地入りし調査を行ってきた先生(お名前は忘れましたが)、食品の継続的なモニタリングが必要であり、やはり感度のいい「スペクトロメーター」のような検出器で測ることが大事だと言われていました。今後さらに詳細な食品の放射能汚染データが必要になってくると思います。検査機器の充実(予算)も必要だということです・・・