陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

夏の女はくちびるから美しい

2008-07-27 | 芸術・文化・科学・歴史

夏っていろいろたいへんなんですね。
夕方ちかくになると、ひとには見せられない顔になりますし。私は夏場はとくに、夕方以降しか出歩きません。ですから、休日のお買い物なんかも夕方になってしまい、昼ちかくまでだらだら家で過ごしてしまいます。もっと時間の使い道かんがえよう…。

ところで、夏といえば浴衣です。浴衣なんです。
私は小学校のときに正月の晴れ着で気分がわるくなって以来、着物をきるのを嫌がってきましたけど。さいきんになって、やはり日本人女性としてはいっちょまえに和服位着こなせなくてはと思うようになりました。去年の秋に姉の花嫁衣裳を観た影響もあるんでしょうけれど。
うちの母も、亡き母方の祖母も自分で着つけができるほどの着物美人です。ふだんは農作業をしていて田舎のおばあさんといった感じの祖母が、いちど私の小学校のなにかの行事で着物で来てくれたときなどは、見違えるほど貴婦人然としておりまして、びっくりでした。昔の日本女性って、やはり着物にあった所作を身につけてらっしゃるんでしょうね。
よくTVで茶髪で派手なメイクのタレントが、着物をだらしない感じで着こなしているのを見かけますが、うんざりします。

ところで、衣裳にはそれにみあったお化粧方法があるようで。
浴衣には和メイク。暑苦しい化粧はNG!夜だからといってマスカラなどケバケバしくせずに、ナチュラルメイクを心がけるのが基本。こだわりたいのは、口元ですって。瞳はあっさり、唇はしっかり輪郭を描いて強調。いわれてみれば、日本人の顔からして、目の印象がうすく、口元が紅いほうが色気がでますよね。

参照記事には、和装ににあう伝統的な口紅が紹介されています。以下抜粋。

「お猪口に塗られた色は美しい玉虫色で一見すると口紅に見えないものの、紅筆を使って唇に塗るとさっと赤に染まる。それも、水の量や塗り重ねる回数によって桃色や紅色など、唇の上で色を作ることが可能なのだとか。なのでまとう浴衣の色や柄によって色味を変えて楽しむこともできそう。」

ちなみにおちょこタイプじゃないんですが、私も母から玉虫色なのに絵筆で唇につけると赤になるふしぎなリップをもらいました。化粧品にはとくにこだわりがなく、そのときどきに応じてつかっているんですけれど。あまり安いものをつかうと、肌が荒れますよね。アイカラーやペンシルは百均でもいいですが、さすがにパウダーや化粧水はダメです。口紅も高いものの試供品をつかうと、やはり唇のかがやきが断然ちがいます。でも、一本数千円のリップなんて、とてもじゃないですが手がでません(泣)

でも、きれいな表情をつくる一番の方法は、なんといっても食生活とこころの健康なのではないでしょうか。
顔だちがきれいな人でも、ことば遣いが汚かったり、厚かましかったり、しょっちゅう眉間にしわを寄せていたりすると、美人には思えませんよね。でも、世の中、黙っていれば顔のつくりがいいほうがトクをするしくみなんですけれど。

掲載画像は、黒田清輝作の「湖畔」(一九八七年)。目元が涼しい日本美人の典型像です。私のあこがれの一枚。日本のモナリザともいうべき、美しい和美人の象徴といえるでしょう。


【参照記事】
「浴衣に似合う、和メイクってどんなもの?」(エキサイトニュース 〇八年七月二十六日)



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