ヨッコのひとりごと

ヨッコは50代女性。子育ても終了!ありのままを綴ります。夫との会話も面白いかも…「時々更新」に変更です。

被災地 釜石へ行く

2011-03-26 | 日記

自分が苦しい時に釜石へ出かけ 大好きな海に連れていってくれ 黙って話を聞いてくれてたhanaさん。

「今は電気や水道は大丈夫だから! 食べ物も買い置きがあるから!」 とは言うけれど・・・。

またお孫ちゃんの紙おむつやミルクは? 

紙おむつは洗って使ってるって! できるの?そんなこと!

母乳は僅かしか出なくなってしまったとか。

「一週間もすればいろんな物が手に入ると思うから大丈夫だよ!」 明るく言うけれど・・・。

「それにガソリンが手に入らなくて二重遭難の恐れがあるから!」 

先週そんな話をしいったんは諦めました。

 

でもやっぱりその一週間が問題じゃないの・・・。

こんな時こそ恩返ししたい!  いてもたってもおられず買い出しをしメタボと一緒に車で出かけてきました。

21日午後2時半出発~23日午前10時50分帰宅の強行軍・・・だから23日の和太鼓練習は休みたかったんです。

 

最初からこのことをUPするつもりはありませんでした。

ご主人の 「自分の目で見て この惨状を一人でも多くの人に伝えて欲しい。後世に語り継いでいくのが使命だと思う」

そんな言葉を聞いてもまだ迷っていました。

実際に自分の目で見ると 新聞の写真で断片的に見たり テレビの映像で一部を見るのとは大違い!

惨憺たるもので 津波の恐ろしさ・物凄い破壊力を知りました。

『海が大好き!』 『海辺の町で暮らしたい!』  なんてバカなことを夢みていたんでしょう。

バカなことを言ってたことを後悔するとともに 拙い表現でも少しは伝わるかも?と思いUPすることにしました。

 

荷物をhanaさんちに運び込み こんな時にもかかわらずコーヒーをいただき しばしご主人の話を聞きました。

 

ご主人 「地震があって15分くらいしたらザ~ッ!と波が引き始め底が見えて真っ黒になって・・・こりゃヤバイ!

      大急ぎで高台に避難し その日は避難所で夜を明かした」 

(この時点でhanaさんとは連絡が取れていなかったそう)

濡れた衣服を乾かしたくても 避難所には4つのストーブがあるだけで その周りは若い女の子が取り囲んで動く気配はなかったとのこと。

ご主人 「いざとなると思いやりも何もなくなり 自分さえ良けりゃいい! って気持ちになるんだな」

翌日 とにかく自宅に戻らなきゃ! (家がどうなってるかも心配だったことでしょう) と歩いて帰宅。 

会えるまではお互いに 「ダメだったかも・・・」 と覚悟してたとのこと 無事な姿で喜びの再会! 

ご主人 「自衛隊の行動は素晴らしく訓練されてるようで感動した。 

      車から降りていったん集合したかと思うと すぐに散らばって行動開始・・・きびきびしててすごい!」

 

話を聞いてる間も 絶えずヘリが離着陸を繰り返すのが窓から見えてました・・・自衛隊機ではなかったけれど。

(近くの小学校の運動場がヘリポートになってるとのこと)

 

またhanaさんのご実家へは 安否を確認するためリュックを背負い 隣町まで二人で歩いて出かけたとのこと。

すると通りかかる車がみんな止まってくれ 「どこまで行くの?」 と聞き 「途中までで良ければ・・・」

ということで乗せてもらったとか。

降りても少し歩くとまた違う車が止まって乗せてくれたり・・・とみんな親切で嬉しかった とのこと。

 

他にもいろいろお話してくださったけれど・・・【治安が悪くなってる】 ってことに 一段と悲しさが増しました。

メディア(海外での報道も含め)では 

     被災された人たちは落ち着いて整然として行動している。

     略奪もなく暴動も起きていない。

など いいことばかり報道していました。

最近になって少しだけ 【自分さえ良けりゃいい】 という人たちが出てきたことが報道されるようになりましたが。。

ご主人やhanaさんの話では

     『灯油缶などは外に置いておけない』 

     『夜間 車を走らせてる時は警察や消防関係の人など 蛍光塗料が見える服を着てる人の時しか止まらないこと』

     『倒壊した家屋で思い出の品などを探すふりをして 全く関係ない人が財布やタンス預金などを漁っている』

     『バールを持ち歩いている人がいるから怖い』

     『夜誰かが来ても しっかり確認するまでは怖くてドアが開けられない』

などと聞きました。

 

ご主人 「海の方へ行ってみる?」

hanaさん 「カメラ持ってきた? 私も撮ってみようかな・・・」

お二人の言葉に 「いいです!もう十分に新聞やニュースで惨状を見てるし。 それにカメラは持って来なかったし」

と辞退するメタボと私に対して 冒頭のご主人の言葉に繋がるわけなんです。

4人で街並みを抜け海辺の一部を見て回りました。 (道路は何とか通れるようにしてありました)

商店街は ほとんどのお店のシャッターがよじれて壊れ 1階は空っぽ・・・でも建物は建っていました。

(鉄の街・・・ほとんどの家が鉄骨構造なんですね)

またシャッターや壁には 一軒一軒スプレーでバッテン(×)の印が・・・捜索済みということでしょうか。

海へ近づくにつれ  「え~っ! この辺り家がいっぱいあったのに・・何もない・・わぁ・・ここもだ・・」

ここまで来たのは今が初めて というhanaさんの悲痛な声が聞こえてきます。

道路端や川は 【廃車工場】 という感じで ひっくり返った車やデコボコになった車がいっぱい。

もちろん船も こんなところまで? という場所にたくさん乗り上げてました。

木材やら畳やらありとあらゆる物が 今はただのゴミと化して道路の両脇に延々と続いてました。

結局 hanaさんも写真は撮る気にはならなかったようです。

 

ご主人 「家も車も船も無くなり・・・残ったのは借金だけ って人がいっぱい。

      勤めてた会社が無くなった人もいっぱい。 ウチもこれから大変だ~」

そんな方が大勢おられる釜石の街。

命があっただけで良かった! 頑張って!

簡単には言えない言葉に思います・・・いくら心を込めて伝えたところで 私は虚しい思いでいっぱいになるから。

 

文章が下手で上手く伝えられません。 カバーをしてくれる写真もありません。

しかし私はごく一部ですが今回の惨状をこの目で見て焼き付けてきました。

今回の大地震も 津波さえ来なかったらここまでの被害にはならなかったと思います。

メタボもショックを隠し切れず (特に途中のコンビニ状況の悪さに非常に腹を立ててました)

今も二人の話題は hanaさんご家族や釜石のことがほとんです。

昨日から娘さんご家族が そして今日からはご実家のお母様・妹さんもhanaさんの家でご一緒に住まわれると思います。

賑やかさに余震も怖くなくなることを祈りたいです。

 

たくさんの被災者の皆様が一日も早く 【普通の生活】 に戻れますよう願わずにはおれません。

 

 

 


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24 コメント

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ありがとうございました (hana)
2011-03-26 16:58:23
災害から二週間が過ぎ、その日その日を生きてく事に精一杯の毎日です。
災害の悲惨さを伝えなければと思いながらもカメラはまだ一度も手にしてません

ヨッコさんご夫婦には感謝感謝です。地獄で仏とはこういう事かと思いました
津波にあったあの晩は怖くて、心細くて寒さに震えながら暗い事務所で過ごした夜が今だにトラウマになってるけど、時間が解決してくれると信じながら頑張ります
ありがとうございました
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hanaちゃん!!! (山の桜)
2011-03-26 18:21:36
ヨッコさん!
釜石のhanaちゃんのところに行ってきたんですね

それに↑に、hanaちゃんからのコメが~(T.T)
うれしくって、うれしくって、泣いてしまいそう~

ヨッコさん!!
ブログに書いてくれてありがとう~~
どんなにひどい状況だったのか、心が震えます・・・

hanaちゃん!よく頑張ったね・・・(;_q))
生きていていてくれて、ほんとにありがとう~
娘さんやお孫ちゃん、お母さん…みんな無事でホッとしています

hanaちゃん!
何か必要なものない?!

hanaちゃん!
頑張りすぎないでね
ブログのみんなもいつもhanaちゃんと一緒にいますよ~~ヽ(*^^*)ノ

ヨッコさん!
うれしくて、何を書いているのかわからなくなっちゃた~
また後で来ます
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Unknown (dove-2)
2011-03-26 23:06:18
悲しいことだけれど、きれいごとばかりでは済まないのが人間の世界ですね。
諸外国に比べ派手な暴動が起きないので、外から見る限りは問題なく思えるのでしょう。

それにしても被災地までは長い道のり、途中給油もままならないことでしたでしょうに、御夫婦の思いの深さが察せられます。
御疲れさまでした。

被災地の方が安心して暮らせる日が、一日も早く訪れますように…。

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Unknown (ほっくんパパ)
2011-03-27 02:37:52
友人を思う姉さんの気持ちには、ホント頭が下がります。
僕も姉さんにどれだけ勇気付けられてきたか・・・

被害にあわず、元気でいられる我々が頑張って盛り上げていきましょうね。
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追体験ですね (peromama)
2011-03-27 14:31:26
hanaさんの所に行かれるなんて本当の友情だと思いました。

なんか被災地の薄暗い状態を聞くと、悲しくなります。

でも、やはり得難い友達なんですね。感動しました。

ご主人さまもヨッコさんもお疲れでしょう。
ゆっくりお休みくださいね。
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遠路を ()
2011-03-27 17:19:23
ヨッコ様遠路をhana様のところへメタボ様と行かれたのですね。

さぞかしhana様喜ばれたことでしょう。

お疲れ様でした。

現地の様子は口には言えない状況だと思います。(妻が消防の方からの話として言っていました。)

私も行ければ行って何か手伝えれば良いのですが…残念ながら役に立てそうにありません。

hana様には早く落ち着かれることを祈るばかりです。


機会が出来れば行きたいと思います。
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貴重な (KA-SAN)
2011-03-27 18:32:04
レポートありがとうございます。
まだ命だけはあって・・・。
そのとおりです。

でも許されないこと。
困ってる人をさらに困らせる募金(義捐金)詐欺。
壊れた他人の家から、物取りをする泥棒以上の悪党。
親切な方がまだまだ多い世の中とはいえ、絶対許されない悪人も多いことは確か。
皆さん、自分の命、自分の財産は自分で守らなくちゃ。でも人の手も借りないとどうしようもない状態なんですね。
早く復興されることを期待します。
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hanaさんへ (ヨッコ)
2011-03-27 19:09:12
落ち着かない日々を送ってるからコメントなんてよかったんだよ…。
ごていねいにありがとね!

ニュースなどで解っていたつもりだったけど、やっぱり「百聞は一見にしかず」
これからのことを考えると呆然としてしまうかもしれないけど
>その日その日を生きていく事に…
今はそれで充分だと思います。

メタボと私…仏に思えた? 嬉しいです!
今度は微力ながら私がhanaさんの支えになりたいな!
仏ならできるでしょ…きっと!

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山の桜さんへ (ヨッコ)
2011-03-27 19:49:22
そうなの! こちらでhanaさんのこと思ってオロオロしてるだけで、毎日が落ち着かなくてね。
行きは新潟・山形・秋田を通って行ったの!

すでに皆さんがご存知のことしか書けなくて
あまり意味がなかったかもしれない。

頑張りやさんで人への思いやりがすごくあるhanaさん…ほんとに体力以上のことをしないよう気を付けて欲しいよね。
まずは心身ともに健康に留意して欲しい! そう思ってます。
みんなの気持ちは充分に伝わってると思いますよ
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dove-2さんへ (ヨッコ)
2011-03-27 20:05:10
ほんと…そうなんですよね、いざとなればきれいごとでだけでは済まされないんだ…ってことを思いましたね。
フランスのメディアでも「日本人は整然としてて素晴らしい!わが国ではありえないこと!」と絶賛してた記事を読んだんだけど…。
表立ってないだけなんでしょう。

車については幸い夏に燃費のいいT社のエコカーにしたばかり。
最終、秋田で満タンにしておけばOK!という計算で(その時点でもずいぶん残ってたんだけどね)運良く…本当にラッキーなことに秋田で給油できたんです!
帰りもSAで休憩するたびに給油(この時はすべて2000円までの制限あり)ハラハラせずに帰ってこれました。

避難所で暮らしてる人も不便…というか気持ちが落ち着かずお気の毒。
でも家がなんとか無事で自宅で暮らしている人たちは物資が届かず、食べ物に困っておられお気の毒。
どちらも悲惨な状態に変わりないんですよね。
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