洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 海外の経験#69 丁抹オーステッド 更に越プロジェクトからも撤退

2023-11-24 00:02:59 | 日記

2023年11月16日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 海外の経験#69 丁抹オーステッド 更に越プロジェクトからも撤退]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

世界中の漁業者は共通に、洋上風力発電プロジェクトについて、自らが知らない間に選定地が決まって唐突に説明会が始まり、漁業当局に十分なヒアリングを行うことなく、他の部局が主導する地方自治体の前傾姿勢による拙速な取り組みが行われ、事業開発者から漁業分野の科学的知見を理解しようとしない姿勢を感じていると指摘している。

一方、新型コロナウイルスのパンデミックを発端とするサプライチェーンの混乱は、ウクライナ紛争で一段と深刻化しており、輸送コストや原材料費の高騰、金利の上昇、そして、インフレにより、風力発電事業者の利益が圧迫され、内容が悪化しており、このような環境で、漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、はなはだ疑問な状況が伝えられている。

地元にこれらの情報が伝わっているのか理解に苦しみ、日本の洋上風力発電プロジェクトのプロモーションは一周遅れ、いや二周遅れ、或いは確信的背景を想像させるものとなってきている。

洋上風力発電開発事業者として世界最大クラスのデンマークの”オーステッド”(Ørsted)社は、米国、ノルウエーに続き、ヴェトナムのプロジェクトから撤退する。

デンマーク政府が主導するオーステッド・リニューアブル・エナジー・グループは、ヴェトナムにおけるすべての洋上風力発電投資計画を中止することを決定した。

ヴェトナム金融ネットワークは2023年11月21日、オーステッド・ヴェトナムの情報筋の話として、ヴェトナム天然資源環境省に海洋資源の調査・評価の承認申請を提出しない旨を報じた。

両国の共同洋上風力発電プロジェクトの開発活動も実施されない。

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