洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 日本の経験#51 北海道スケトウダラ産卵場の沿岸地域で説明会が始まる

2023-11-22 15:38:59 | 日記

2023年11月22日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 日本の経験#51 北海道スケトウダラ産卵場の沿岸地域で説明会が始まる]

北海道の沖合底びき網漁業にとって、最も重要な漁獲対象資源はスケトウダラだが、現在、北海道日本海側資源(日本海北部系群)は、低位な資源評価から、世界中のスケトウダラ漁場において資源開発率(漁獲割合)が10〜20%に設定されているにもかかわらず、この漁場のみ5%を切る極めて低い総許容漁獲量設定で資源回復に取り組んでいる最中となっている。

この中にあって、2023年11月20日付北海道新聞(米林千晴様)は、重要なスケトウダラ資源再生産のための産卵場である檜山地区で洋上風力発電プロジェクトの説明会が始まったと伝えた。

当該資源の成魚の資源利用者は、調査海域漁業者ばかりでなく、少なくとも北海道の日本海側全体に及び、広域の多くの漁業者となっている。

 

 

2023年11月20日 北海道新聞(米林千晴様)

洋上風力、住民から不安 檜山沖で欧州系が計画、上ノ国で説明会 「地域の声聞き準備」

【上ノ国】檜山沖で洋上風力発電事業を計画している北海道洋上風力開発合同会社(東京)は2023年11月17日、町総合福祉センター「ジョイじょぐら」で住民説明会を開いた。同社側は地域の要望を取り入れ、理解を得ながら進める考えを示したが、住民側から「海岸近くに風車が建つのではないか」など不安の声が上がった。

同社の事業計画は上ノ国町から同管内せたな町(乙部町を除く)の沖合500メートル~約3キロの範囲で、高さ186~317メートルの風車を63~135基設置する内容。最大総出力は150万キロワットで、この海域での事業計画では最大規模となる。

説明会で同社トップの1人の中森康之・共同経営者は「地域の皆さまとの信頼関係を築きながら、洋上風力発電事業の開発を進めて参りたい」との考えを強調。一方、実際の事業者は檜山沖が再エネ海域利用法に基づく「促進区域」に指定された後の入札で決まることを説明し、渉外担当者は「事業の候補者としていち早く地域の皆さんの声を聞き、入札に向け準備していきたい」と語った。

質疑では、洋上風力事業に伴う地元側へのメリットなどについて住民から質問が出た。同社側は「地域貢献については地域から期待されるものや、求められるものを行っていく。こちらから押しつけるものではないと考える」と答弁。また、500メートル沖という風車の立地場所について不安を訴えた住民の質問に対しては「環境影響評価を行う上で、どの程度の影響があるのかを調べるため、あえてこのような計画としている。実際に500メートル沖に建てることを決めたわけではない」と釈明した。

同社はデンマークに本社を置く洋上風力発電専門の投資会社「コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)」の事業会社で、CIPと三菱重工業が50%ずつ出資。21日午後6時半から江差町文化会館で、28日午後6時半から乙部町民会館で、それぞれ住民説明会を開く。また、12月8日からは環境アセスに関わる「配慮書」の縦覧を同社サイトや各役場などで始め、意見を受け付ける。

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