かずまんの日記

美味いモンをトコトン探求するかずまんの日記

食問答五問目

2006-04-23 13:08:35 | 食問答
文字のごちそう食問答にようこそ。
食問答では食に関する疑問や不思議な事を問題提起、解決をしていこうと言うコラムです。

50音順に始まる言葉をチョイスし、その言葉から連想されるモノについて色々考えていこうと思います。

今日は「か」です。

からくちからいも、からすのからすみ、カリフォルニア在住のカリフラワー。かんぴょうかしわにカントリーからし。
いろいろありますが、今回は「かむ」でいってみましょう。

最近、かたいものを噛むという機会がすくなくなってきていると聞きました。パンはより柔らかくなり、煎餅はよりシットリしていく。(ぬれ煎餅やん!)

ですから近頃では顎が張った子供が減ったといわれています。

「噛む」という作業は口の中で歯と歯を摺り合わせ、唾液を出しながら食物を口の中で咀嚼していくという事。

よく、“噛めば噛むほど味が出てくる”といいますが、コレは唾液が食物に反応して(例えば米では澱粉が口の中でブドウ糖に変化しているのを)味が出てくると感じているのです。

民俗学の本を読んでみると、酒造りの最初は口の中で米を噛み,それを壺に吐き出して発酵させて酒を造ったといわれています。

その酒造りに選ばれるものは若い女性だといわれています。
そりゃそうでしょう、誰もおっさんが噛んで造った酒なんて飲みたくはないです。

米を口に含み、10-15分くらい噛み続けます。
そうすると耳の下あたりが痛くなってきます。
そうです。
その部分が、米をかんで痛くなるところだから、「こめかみ」という名前がついた所以の「顳」です。

酒の歴史はさておいて、噛む作業というものは食べることへの第一歩です。

この仕事をしていて噛むことの大切さを教えてもらいました。
まず、味覚を高めるためには噛むことはとても大事に思えます。
よく噛むことでより細かい味がわかってきます。そして噛むことで口の中で味の変化を楽しむことができます。
紅茶と同じでトップノートとラストノートが噛むことでより鮮明にわかります。

そして噛んで時間をかけることで満腹感を得られます。
また諸説では脳を活性化するという話や虫歯を予防する話もありますし。

それでは噛まないとどうなるか・・・
表面的な味しかわからず、物の本質が見えなくなり味音痴になる。
いつまでたっても満腹感がえられず、肥満の原因になる。
脳が活性化せず虫歯がところどころに・・・・

・・・ってちょっと飛躍しすぎですが、そういう心配があるって事です。

皆さんも食べるときには今以上に意識的に“噛むよう”にし、しゃべるときには今以上に意識的に“かまない”ようにしていかないといけませんね。


ごぞんじ。