かずまんの日記

美味いモンをトコトン探求するかずまんの日記

食問答弐問目

2006-04-09 17:09:56 | 食問答
文字のゴチソウ「食問答」にようこそ。

食問答では食に関する疑問や不思議な事を問題提議、そして解決をしていこうと言うコラムです。
50音順に始まる言葉をチョイスし、その言葉から連想されるモノについて色々考えていこうと思います。
第二回目は「い」です。

石焼ビビンバ、いかなご、いらっしゃいませ、池波正太郎、いのしし、イタリア料理、イチヂク・・・・いろいろありますが今回は「行きつけの店」でいってみましょうか。

只のつけじゃないですよ、“行きつけ”です。ツケ麺、ツケモノ、ツケ乳首。極めツケに掛かりツケの医者に相談しないといけないヒキツケでもありません。

ところで皆さんはどのくらい「行きつけのお店」がありますか?
僕は思いつくだけで3軒。人によっては10軒以上あるかもしれません。

“いきつけ”辞書で調べてみると「いつも行って、なじみのあること」とありました。
この辞典を編纂している人は恐らく「行きつけのお店」はそれほど多くはないと推測します。ちょっとドライ過ぎやしませんか?

まず、「行きつけのお店」の定義から考えてゆきましょう。
たとえばアナタの会社の近くにあるマクドナルド、それは行きつけと呼びますか?
よほどヘソ曲がりで無い限り、「行きつけ」と呼ばないはずです。

それではアナタの会社の近くにある週に二・三度は通うビールが美味しいお店はいかがですか?
また、子供の頃から知っている3ヶ月に一度行くおいしい鮨屋はどうですか?
考えるに、この二つはどっちも「行きつけ」であると思います。

辞書には“いつも行っている”=頻度に重きを置いている部分があります。

しかし、本当にそうでしょうか。

よく考えてみると、行きつけのお店というものは自分がすすんで通い続けているものであって、しかもそのお店に何らかの期待をしています。
わかりやすく言うと、お料理はもちろんのこと、お店のオーナーとの会話が楽しい、音楽や内装などのお店の雰囲気が良い、ここ一番のときに使おう!と考えたりして何か自分の想像以上に喜ばせてくれる等のそういった要因を孕み、“また戻ってきたいなぁ”と思わせるお店。それが行きつけのお店だと思うのです。

だから大手チェーン店にはそれほど味の期待もしないし、何かスペシャルな要因が無いので行きつけとは言わないのでしょうね。
誰しも「行きつけのマクド」とは言わないでしょう。

だから1回しか行った事の無いお店でもこっちからすると“行きつけ”と呼んでもかまわないと思います。

お店に入った瞬間にお店の人に顔を覚えられえいて「おっ、久しぶり。最近どう?」みたいなことを言われていても、あなたが何も期待していなければそのお店を“行きつけ”と呼んでいいのかどうかは疑問です。

そして、この行きつけのお店を増やすということは物理的にも精神的にも人間の幅が広がるモノだと思います。

「今日は何を食べたい?え?寿司?なるほど、ちょっと待ってね。行きつけのお店があるんだけど、空いてるかどうか確認するから・・・・・ピポパポピ・・(電話で)えーもしもし、今からなんだけど空いてる?じゃぁ二人で。それじゃこれからすぐ行きます。」

粋ですね~

こんな会話されるとかっこツケじゃなくとも心が惹きツケられて惚れてしまうかもしれません。

あなたの行きつけのお店はどんなところですか?
教えてください。

ごぞんじ。


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