神奈中の個性派車両

　神奈川中央交通では広範囲にエリアを持つ関係でグループ全体で約２０００台の車両を保有しています。エアロスターが大半を占めている関係で車種が少ない様なイメージがあるのですが、実は
　個性派車両
　が多いのが神奈川中央交通の特徴です。というのは神奈川中央交通は担当車制を採っているため、運転手好みで車両をアレンジするケースが時々発生しているのです。見た目はごく普通なエアロスターでも細かく見ると個性が出ているというケースが多いです。こんな個性派車両を見てみましょう。

　伊勢原のエアロスターＭであるい９８です。ごく普通なエアロスターですが、よく見ると
　車体がピカピカ
　になっているのです。新車ですよね・・・。しかし、撮影は２００９年５月で、い９８はその４ヶ月後に廃車されています。つまり、廃車直前の撮影となります。廃車直前というのに車体がピカピカというのは、担当の運転手が思い入れを持ってピカピカに磨いていたという事になります。私が確認したのはこのい９８だけですが、もしかしたら他にいるのかもしれません・・・。

　こちらは藤沢のふ０７８です。藤沢では一部車両に対して社番が書かれた
　カード
　を運転席に掲示していました。当時は藤沢が操車場に格下げされる前で、神奈中本体と神奈交委託が混ざっていた時でした。カードを掲示した車両は全て神奈交委託車だったので、おそらく区別のためだと思われます。ただ、全車に対して行われていないようなので、あるいみ個性派とも考えてもいいでしょう・・・。因みに現在はカードの掲示はなされていません。

　こちらは藤沢のふ０３７です。見た目ではごく普通なエアロスターですが、よく見るとバス協会のシールが
　２枚
　貼られているのです。普通は１台のバスに対して１枚貼られているのですが、神奈川中央交通は中扉の後ろに貼られています。写真のふ０３７も所定の場所にきちんと貼られているのですが、もう一つのシールが運転台の前に置かれているのです（実際に貼ってないようです）。シールが２枚あるバスも全国的にはなかなかないのである意味個性派とも言えるでしょう。

　こちらは町田のま３５です。普通なエアロスターノンステですが、運転台に
　クマのプーさんの人形
　が置かれています。運転手の好みだと思われますが、時には運転手の好みで何か置きものを運転台に置く車両も存在しているようです。更にま３５では前面にパスモのシールが貼られていません（普通は前面と側面に貼っている）。ある意味個性的な車両です。

　ちょっと昔の写真ですが、秦野のは０１１です。この車両の個性的な点は
　日の丸旗
　です。神奈川中央交通では祝日になると前扉の側に設置されているポールに日の丸旗を掲げて走っています。しかし、写真のは０１１ではポールではなく、車内の手すりに日の丸旗をくぐっているのです。これは車内の手すり形状が大きいのですが、近年の新車は小ぶりなものになったので、写真のような個性的なくぐり方は難しいでしょう。まあ、このようなくぐり方をしているのを見たのは秦野だけなのが気になる・・・。

　神奈川中央交通の個性派車両で一番多いのが
　ナンバープレートのフレーム
　です。フレームを取り付けた車両が各営業所に数台程度存在しており、しかも取り付け車両が頻繁に変わっている点です。更にフレームの形状もバラバラですね。というか、フレームの有無の違いだけでも前面の表情が変わるのですから、ある意味個性的です。私の地元も同じですね。
　因みに神奈川中央交通の富士７Ｅは全てフレームが付いています（いすゞと日デ両方とも）。

　以上から、神奈川中央交通では探せば探すほど個性的な車両に出会う事が出来ます。これは担当車制によるものなんですが、ある意味面白いものです。