私たちは、今日有り余るほどのモノに埋もれて暮らしている。けれども、なぜか次から次へとモノを欲しがる。やがてゴミになるものを躍起になって生産する。文明人は、無意識の中にたえず満たされない飢えがあり、脅迫神経的な欲求不満を潜ませている。E・H・フロムは言う。「消費は結局人工的に刺激された幻想の満足であり、具体的な本当の自己から阻害された幻想の遂行である」
消費者はもしかして幻想で本当の自己を奪われる。消費はニーズから生まれるのではなく幻想から生まれる。最初に車を買った人は以降、新車が出る度に次はこんなのを買いたいという気持が育てられ、やがてカーマニアにでもなれば、ニーズよりも幻想が購買動機になっていく。有り余る物に囲まれそれでも発作的に物を買い、捨てる、この行動は現代の特徴です。買うのはほしいから買うのですが、「本当にほしいの?」と問われてみれば、はっと我に返ることもあるのではないでしょうか?私は毎週たいへんな量のゴミを出しています。その中をみれば、まだまだ使えるけれど、置き場所がないから、買ったけれど使い忘れたから、もらったけれど使いようがないから・・・などとんでもない理由に満ちあふれています。さてさて。(この項は151217) . . . 本文を読む
日本が安倍の暴走で、独裁政治に踏み出したこの9月、安倍さんのおかげで多くの人が太平の眠りから覚めました。立憲か非立憲か、憲法を守って政治をするのか、憲法を無視して政治をするのか、戦争から平和が生まれるのか・・これからはわかりやすく、安倍=自民党の非立憲政治に立ち向かえそうです。
今私が友人からいただいている、一人芝居のチケットを紹介します。田園調布にお住まいのあるご婦人が、この芝居の女優さんと直接交渉して、大田区役所や東京新聞の後援も取り付けて、11月7日(土)大田区民プラザ(大田区下丸子)で上演に漕ぎ付けたました。多くの皆さんにほとんど直接お話をして、すれすれの代金(大人2000円、高校生以下1000円)でチケットを売っていらっしゃいます。私もそれに若干の協力をしています。
安保法制の空虚で寒々とした審議を見るにつけ、無力な私たちは一人でも多く勇気を出して過去に向き合い、戦争を選択しない未来を自ら作って行くために智惠と力を出すべきかと思います。宜しければ、11月7日、劇場へ足を運んで下さい。 . . . 本文を読む
今度の安保法案を巡る国政の緊迫で、国民の各層が久しぶりに、いや歴史上初めて、「政府=お上」「長いものには巻かれろ」という自縛を解き、民主主義の核心に触れた。主権在民を前提として代議制度(議会)があり、国民は議会を通じて、民意を国政に活かすという民主主義の骨幹を、痛みを感じる中で気づき、現政府、与党の政治がいかに民意(=主権者の利益)に反したことをしているかていることに触れ、各々が民意に反する政策の実行を見逃さない力を勝ち取る機会を得た。 . . . 本文を読む
朝日新聞の本日の「声欄」に68歳の男の意見があった。これが典型的な安保法制を可とする温厚な意見であるので原文を紹介する。 投稿の骨格は下記である。国個々では侵略に抗することはできない。(命題1) 日本への侵略想定国は、共通の価値観を持ち合わせていない国々である。(命題2) 日本は眼前にそれらの国による侵略の危機が極めて高まっている。共通の価値観を持つ国と軍事同盟の強化が必要だ。集団的自衛権は当然だ。 これは失礼だが善良なる市民の俗論である。全文を解剖してみよう。 . . . 本文を読む
国の形を揺るがすこの度の安保法制について、危機感を持って立ち上がっている人が広がっている。政治家の堕落がここまで来たのかと安倍の念仏を唱えているような国会答弁を見て苛立っているこの頃である。3年前の日記をひっくり返してみた。これは、むなしい戦争にかり出されたアメリカの兵士の惨状である。いつも遠い国で戦っているアメリカには「国防」の意味がわからないことがわかる。自衛、国防といて戦争は始まり広がる。安倍はアメリカのむなしい戦争の片棒を担ぐことを、日本国民に追わそうとしているようだ。 . . . 本文を読む
安倍談話においては、その前段、すなわち談話の展開の前提として、我が国が西洋に学び西洋諸国と経済、文化において肩を並べる努力をしたこと、その努力は賞賛に値し、誇りにすべきものであること等が暗示されている。1905年に終わった日露戦争がアジアの人々を鼓舞したと標榜している。だが、日清戦争の数年前に日本帝国憲法が公布され、天皇が立憲君主制こなって、統帥権を握り、膨張政策を続けたことを、植民地支配をめざしたのではないとするならば、一体なんと解されるのか?この認識に基づく限り、談話の中断、下段のすべてが、ためにする談話であることは否定できないだろう。 . . . 本文を読む
明治政府は、先進的な西洋諸国に学び、対等をめざして富国強兵策を取り、侵略・植民地支配から逃れようとした。富国強兵策は脱亜入欧の膨張戦略となりアジアを蔑視し、最初に朝鮮、台湾に干渉を重ね、19世紀末には陸海軍を整え、徴兵制を引き、日清、日露戦争に繋げた。この両戦争は中国朝鮮が戦場だった。外国の領土に上陸して展開した戦争を自衛戦争とは言わない。しかし、大方の知識人はこの両戦争を厳しい目で見ることができず、「やらねばやられる」という正当防衛的な自衛戦争と断じ、安倍もそこに立脚している。「日露[F1] 戦争の結果は植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。」との安倍の強弁はそれを裏書きする。 . . . 本文を読む
77年前の日本。
1937年、日本軍は南京に攻め込み、軍民多数を殺した。いわゆる南京事件である。南京入城のニュースを報じる、その頃の日本の言論統制された新聞や世情の一端である。
日本が正義で支那は邪悪、とマスコミは世の中の隅々まで信じ込まされていた。このごろからマスコミに「皇軍」という新語が登場。自衛の戦争を合理化した。憲法学者美濃部達吉(貴族院議員・東京帝国大学教授)の天皇機関説への一斉攻撃が発端。 . . . 本文を読む
暑い夏にくたびれた頭で考えました。そして頑固になりつつある自分にも気付きました。とはいえそれを自覚できているのはまだましか?
安保法制騒ぎにひどくいらついていますが、もう最近は考える能力も減退しています。けれども、私はといえば、とんでもない体験(戦争)をして、故郷が壊滅(原爆)されて、家族が苦吟して、荒れるにまかせた山河と飢餓とのなかを転々と各県に居を変えて、しかしその中に逞しく立ち上がる人々を見続けてきて、いつの間にかたくさんの人と触れあう感動の70年の人生を過ごしてきました。 . . . 本文を読む
政府与党が数の力で安保法制を通過させようとしている、これはもう決まったことで抗しようがないという論調がある、。「成立の見込み」という論調である。特にNHKは政府のスポークマンの役割を担い、そう言う。ところで議会の多数を持っているということが果たして国民が反対している案件でも、抗しがたい力なのか?そ政府やNHKニュースはそう思わせたい、あきらめさせたい意図が透けて見いる。間接的世論誘導を行う大マスコミ。だが・・・議会の多数にそんなに力があるの? . . . 本文を読む