昨日の朝、写したゼラニューム

昨日は、行商に来たお婆さんから買った
「におい草」なる花が咲かない話をしました。
正直、疑心暗鬼になりながら、思い出したことがあります。
これから急激に加速される高齢化社会・・・
社会福祉は、遅れる一方
年金なんて全然頼りにならない・・・
でもね、私たち世代よりまだ現在のお年寄りの方が
増しかも知れないと思っていたのです。
しかし、現実はとても悲惨なものですね。
夫婦で長生き、仲良く暮らしているなら
とりあえずはセーフとしましょうか?
3年くらい前の話ですが、こんなことがありました。
私は、買い物に行ってその後友人と待ち合わせをしていました。
午前中から出かけて、一時過ぎ・・・さすがにお腹が空いて来たので
食事をしようと、ステーションビルのレストラン街へ・・・・・
レストラン街は、土曜日ということもあって混雑しています。
仕方なく、友人との待ち合わせに遅れないように
簡単に食事をすることにしました。
駅構内とつながっている地下街には、
ファーストフード店が並んでいますが、
どこもいっぱい・・・
ふと、気がつくと先ほど私がレストラン街を歩いているときに
見かけたお婆さんが、同じように歩いています。
気にも止めずに、なんとか空席のあった○○○という、
天丼屋さんに入りました。
4人掛けのテーブルが、やっと空いたのです。
カウンター席もいっぱい・・・
私は、定食を頼みました。
すると、先ほど見かけたお婆さんが
「合席させてください」と入って来ました。
どうぞどうぞ・・・。
「どこへ行っても、いっぱいでしたね。」
やはり、レストラン街で私に気がついていたようです。
オーダーを取りにきた店員さんに、
「ごはんひとつ・・・」と
私は、一瞬耳を疑いました。
天丼屋さんに来て、「ご飯ひとつ!」です。
料理が来る間、お婆さんは聞きもしないのに身の上話を始めます。
年金生活で大変だ・・・と、
アパート暮らしだけれど、ガスを止められているので
電気コンロで生活をしているとか・・・・
私は、相槌を打つにも困りました。
そして、二人にほぼ同時に料理?が来て・・・・
お茶を飲みながら、ご飯だけを食べるお婆さん・・・
食べながらも、身の上話は止めません。
私が、定食の天ぷらなど喉を通るはずもありません。
心の中で葛藤です。
「てんぷら・・・良かったらどうぞ・・・」と勧めようか
いや、そんなこと人を見下げたようで失礼じゃない・・・
でも、お婆さんはそれを望んでいるのかも・・・
とにかく、まともに食べることが出来ません。
「あの~・・・、私は食べきれないと思うので
良かったら少し召し上がりませんか?」
「いえ、いえ、いいんですよ。
私はお金がないからこれしか頼めないんですから・・・」
う~~ん、なかなかしたたかな感じさえする
で、もう一度
「私はこれから友人に会うので、あまり時間がないので・・・、
残すよりはいいかと思って・・・」
「あら、そうですか?お店の人にも悪いわね~」と言って、
私が別皿に分けたてんぷらと漬物をもくもくと食べ始めました。
私は、全然食べた気もせず、食べられず、
本当に半分ほど残して店を出ました。
そのことを友人に話すと、
友人はケラケラと笑い
「いなこ、貴女 はめられたのよ!」
「そのお婆さん、あなたのこと狙っていたのよ・・・」
「まさか~」
「でもね、したたかに生き抜くということはそういうことよ
」
友人の話では、家族で時々行く回転すしのお店に、
やはり一人で来るお婆さんがいるそうです。
その店ではもう、有名人で・・・・
120円のかっぱ巻きかなんかを1枚だけ食べて、
店のお茶パックやら、割りばしやら必ずごっそり持って帰るそうです。
「でもさ~、コンビニに行けばおにぎりは100円で買えるじゃない」
「それじゃ、お茶パックはついていないでしょ!」
「ふう~ん、なるほど・・・・」
その時はちょっと友人と大笑いして、
自分のお人好し加減にもあきれましたが・・・
やっぱり、笑えないな・・・と思いました。
もちろん人にもよるのでしょうが・・・、
お年寄り達がなんだか一生懸命に、したたかに生きているようで・・・
ま、これは都会ならではの話かも知れませんが・・・
私の買った「におい草」が、
同じようなそんな年寄りの思惑だとしたら・・・
とても残念なことです。
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