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新しい時代を生き抜く子供に育てるには その2

2018年06月12日 | 脳の研究

子育てというのは、大変な仕事です。


子供の個性はそれぞれですし、


兄弟でも一人ひとり個性が違います。


ただ一ついえることは、


子供にとってたいせつなこと。


それは共感力です。


今日はこの共感力を育てることを中心に


お話をしたいと思います。


共感力が人として一人前になる上で、

なぜそんなに大切なのでしょうか。

 

それは世の中がどんなに変化していっても、

学校や塾の先生から教育を受けたり、

友達と仲良くやっていけたり、あるいは

就職して会社で働いたりする中で、

共感力の高い人が人とうまくやっていけるからです。

 

 なぜなら、共感力のある人は、人と会話を交わすとき、

まずは爽やかな笑顔ができる。

ちょっとした冗談でも共感を持って笑うことができる。

会話の中でのちょっとした機微が理解でき、

相手に合わせて反応ができるからです。

同じお話をするなら、共感力の高い人と

会話したいのは誰しも同じです。

 

ところが、この共感力は親から教わるとか、

学校で教わることはまずありません。

お子さんをお持ちの読者のみなさんも、

礼儀や挨拶などは教えることはあるでしょうが、

共感力が大切だよとは教えたりしたことは

ないと思います。それは私も同じです。

 

現在、私の塾に通っている生徒さんは

ほぼみなさん、共感力が高く、

また成績も高い人が多いです。

どうも、長年の私の塾生と接してきた経験から言えば、

人としての共感力と学力は相関しているように思います。

 

脳科学の本は、年に何十冊と出版されています。

仕事柄、塾の指導に役立てられるものがあるのではと思い、

脳科学の本をけっこう読んでいます。

本音を言うと、仕事に役立つ知識を手に入れることよりも

まず純粋に脳科学は面白いので、

このジャンルは私のお気に入りです。

 

脳科学がなぜそんなに面白いかというと、

この分野に限って、どんどん新しい研究成果が

出てくるからです。

まだまだ人間の脳の秘密は完全には

解き明かされていないからです。

 

 

今読んでいる 「すべての疲労は脳が原因3」という本があります。

著者は疲労研究では日本で第一人者の梶本修身医師です。

彼は、脳の疲労の専門家で、この本では、

脳の疲労についてくわしく述べています。

 

この本の168ページのミラーニューロンに関するページに

面白いことが書いてあります。

 

このミラーニューロンとは、1996年にイタリアの神経生理学者

ジャコモ・リゾラッティのグループが、猿の研究をしているときに

発見した神経細胞だそうです。

 

ミラーニューロンという神経細胞によって、

他者の行為を自然と真似してしまうのだそうです。

このミラーニューロンそのものが、学習能力や経験を広げていく

重要な能力だと定義づけています。

 

この研究分野はまだまだ解明していないことが多いそうです。

このミラーニューロンは猿だけでなく、人間にも備わり、

他人がしていることを見て、自分のことのように思う「共感」の

能力、他人の行動を見て、瞬時にその意味や目的や理由を理解する能力は

学習やコミュニケーション力をつける上でも、欠かせないものだと

定義されています。

 

私は塾の中でも、生徒さんとできるだけいろんな意味での

コミュニケーションをとっています。

授業の中においても、小学生なら読書タイムのときに、

宇宙の話や、恐竜の話を一緒にするときがあります。

 

子供たちは私の話を夢中で聞いています。

その時、満面の笑顔になっている子供たちほど

学習能力も高くて、落ち着いている子供たちです。

 

学年に関係なく、能力の高い生徒さんは

難しい問題が解けなくて、私に質問するときでも、

笑顔でもってきます。

 

これは、私も真似したいなと思うくらい

ニコニコしています。

ちょっとしたヒントをもらって、それが解けときの

笑顔はさらにキラキラしています。

 

まさに、今解こうとしている問題が難しくて解けない。

この状態は不安定で、解けるか解けないという状態は

居心地のいいものではないはずです。

ところが、伸びていく生徒さんの表情は実に真剣でありながら、

悲壮感は全くなく、むしろ楽しんでいるような表情をしています。

 

こういうときにこそ、私は笑顔で説明をします。

その説明を聞いている生徒さんも笑顔です。

説明を聞いた後も、ほうほう、なるほどね。

と、明るい表情。

実は、この瞬間にミラーニューロンの神経細胞への

働きかけがマックスな状態なのだと思います。

 

人間は経験値で正解点を会得します。

長年の経験で、子供にどのように教えると

理解しているくれるのか、子供の考えの及ぶ範囲で

説明を変えます。子供のもっているキャパシティーの

範囲で説明をするだけで、子供の理解が違ってきます。

その方法を修得している教師が

真の教師だと思います。

 

説明するときも笑顔で教えると、

実は子供も笑顔で聞いています。

脳ってそういう意味で、面白いです。

 

脳科学の知識があれば、教え方に

深みが出ます。そう意味でこれからも

脳科学の知識を入れながら、

子供たちを指導していきたいと思っています。

 

 

お父さんや、お母さんへのアドバイス

ミラーニューロンを利用して、子供たちとの

関係を良くするには、まず大人から笑顔で接することですね。

すると、笑顔の絶えない温かい家庭になること請け合いです。(^^)

 

次回はAIについてです

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