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やるき脳はきたえられるか? その3

2017年03月30日 | 脳の研究

いつも生徒には

「自分の弱点をしっかり見つめよう」と

言っています。成績が返ってきたとき、

点数の良くない科目を見て子供を

責めるのは避けたいところです。

それには次の理由があります。

 

自分の弱点を自分で気づかせることで、

子供は伸びるものなのです。

 

わたしが実践していることですが、

生徒さんが成績を持ってきた時は

成績が良かったところはまず褒めます。

次に特に頑張りたい科目は何かを

尋ねます。

例えば、数学がよくなかったとしたら、

数学のどういった単元がよくなかったのか、

尋ねます。

 

具体的な内容が出てこない時は、

やはりテストや模試などを持ってきてもらいます。

もちろん、塾でもテストは複数回実施しているので、

こちらも生徒さんのことは把握しているのですが、

あえて、自分でどういう単元に力を入れたいか

本人の口から語ってもらいます。

 

こうすることで、自分を一度客観視できるのです。

この自分を客観視出来る能力を

脳生理学者は「メタ認知」と呼んでいます。

実は、うっかりミスが多い人は

このメタ認知機能が弱い人です。

 

算数・数学の問題で式はあっているのに、

計算で間違ってしまったということは

だれしも経験することです。

 

よく間違う人には、次のことを

気をつけるように言います。

 

目先ばかり見ているのではなく、

時々は自分の進む道を俯瞰してみることが

大事だよ。ということをいいます。

出てくる答えがあまりに内容にそぐわないときは

「ちょっと変だな〜」と思わないといけないのですが、

夢中でやっていると、そういうところに

気が付きません。

いわゆる「熱くなった状態」です。

これでは間違いに気が付きません。

 

 

実は、この複眼的視野を身につけるということが

特に数学の問題を解く上では大切なのです。

 

数学の文章題は日本語で書かれていますので、

その日本語を正確に読み切ることも大切ですし、

また問題の意図を読み取らなければなりません。

 

問題を読みながら、数学的に問題を

理解することが大切です。

問題を読みながら、問題の解答する手順を

組み立てるのですが、線分図を書いたり、

図形を書いたり、グラフを書いたりして、

視覚化することで、問題を解くイトグチを

みつけるのです。

 

こういった一連の作業を集中してやるのですが、

集中して解いている自分の上の視点から

冷静な自分がいて、それを見つめている自分が

メタ認知ということなのです。

このメタ認知がしっかりしているお子さんは

どの科目もすごく伸びるのです。

 

また、このメタ認知をのばすのは

意外と思われるでしょうが、

ちょっとした教師の言葉です。

信頼のおける先生からの

先生のアドバイスというのは

効き目があります。

 

 

実は、このメタ認知というのは

スポーツや音楽すべてに

必要な脳の働きです。

 

自分の音楽の体験なのですが、

私はピアノのライブでインプロビゼーションを

することがあります。

楽譜通り弾くのではなく、大体の大筋を決めておいて

後は出てきた音を聴きながら音を紡いでいく

演奏法なのですが、目の前の音を聞きながら、

手は勝手に動いて音を紡いでいきます。

出てくる、まさにその音を聴き入っている自分がいるのですが、

別の自分が次はこの方向でという指示を出してきます。

面白い体験ですが、人間の脳というのはこのような

並列的な動きをするのです。

このような脳機能をメタ認知といっています。

 

勉強・学習を通して、

人は成長できると思います。

ただ、闇雲に勉強するだけでは子供は伸びません。

子供の個性がちがうように

その道筋は異なっていいと思います。

自分と向き合いながら、自分を乗り越えること。

こういった体験はとても貴重です。

 

勉強しかできない子供はこれからの社会には

通用しません。

 

勉強の先に自分の個性を輝かせる何かをもとめて

一緒に歩んでいきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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