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数学に強くなるために その1

2017年10月26日 | 数学・サイエンス

数学はその昔、

代数・幾何という

二つの分野に分かれていました。

小学校の算数でも中学校でも、

色んな単元を勉強しますが、

本来算数・数学は

代数・幾何の二つに分類されてしまいます。

 

脳が右脳と左脳に分かれているのはみなさん、

ご存知ですよね。

幾何は右脳で処理、

代数は左脳で処理されると言ってもいいくらいです。

そういう観点から、

この二つの分野に分けるのは

脳科学的にも理がかなっています。


算数の好きな人は、図形問題を得意とする人が

多いですね。図形が好きというのは

脳科学の分野から言うと右脳が優れているということです。

 

右脳というのは絵を描く、絵を見るなど

抽象的な図形を理解したり処理したりする

脳の部分です。

立体図形をイメージできるのもこの右脳があるからなのです。

 

かたや、デジタル脳といわれる左脳は

文字の処理や、計算などを

コントロールしている部分です。

この二つの脳の間には橋がかかってあって、

常に情報が行き来しています。

 

橋というのはあくまで例えですが、

この部分を脳梁といいます。

この脳梁は神経線維の束です。

その神経線維は2億本もあると言われています。

またこの繊維の数は女性のほうが多いそうです。

 

数学の問題をたくさん解くことによって

この両方の脳を鍛えていけるわけです。

 

今回、取り上げた問題は、私の塾で使っている

中3の数学のテキストの二次関数の単元から

抜粋したものです。灘高の入試問題なので、

桐蔭を目指している人でも、この問題は

難しいというので、私が解説用に書いたものです。

 

生徒さんにもこの図を写してもらって、

まず図形の意味をしっかりと捉えてもらいます。

そのためにこれと同じようにグラフを描いてもらいます。

 

最初はあまり上手に描けない人には

上手にグラフをかけるテクニックを教えます。

放物線をうまく描くには、まず左右対称であること。

特に原点にさしかかるところではカーブがゆったりと

曲がっているところなどを指摘します。

また、直線は定規を使ってまっすぐ描く。

 

図を美しく正確に写せるということは、すなわち

図形を正確に読み取っているということです。

図形問題が解けない人や、理解できない人は

その問題の図形そのものを把握していない場合が多いですね。

 

まっすぐな線ならば、定規を使えば、簡単にかけますが、

こと曲線になると、フリーハンドで書くしかありません。

ところが、難しい曲線でも何度も書いているうちに、

だんだん上手に書けるようになります。

 

図を書くと脳が活性化するのです。

美しくかけると、達成感があって、この問題を

なんとしても解いてやるぞ、理解してやるぞと

やる気が湧いてきます。

 

美しく図が書けたら、今度は文字式を使って

問題を解いていきます。

この入試問題は小問が3つあります。

(1) PR//QS を示せ

(2) A(1,0)を通って、四角形PQSRを2等分する直線の方程式を求めよ

(3) 長い問題文なので、省略

 

よくあるように、(1)、(2)が(3)を解くための導入になっています。

逆に言えば、最初の2つの小問が解けないと(3)は解けません。

(3)はひたすら計算量が多く、ちょっとしたケアレスで答えが出なくなります。

あくまで文字ベースで解の公式を使ったり、処理が多く難問です。

(2)は 教科書には載っていないテクニックを使います。

難問の(3)はあくまで中学校の数学の知識で解けますが、

計算量は半端なく多いです。

 

これを解ききるには、図形的な意味を理解し、(ここは右脳処理)

文字を使って多くの計算を処理しながら解ききる。(ここは左脳処理)

上の2つのことを常に検証しながら問題を解きます。

右脳左脳の連携無くしては、達成できませんね。

 

このように数学の問題を解きながら

右脳左脳の能力を高めることが出来るのです。

毎年決まったように入試に関数の問題が出題されるのは

それだけ、この単元が重要視されていることの証拠です。

 

関数を解くことで、数学の幾何的処理と代数処理の

2つを同時に訓練できます。

ぜひ、関数の問題を楽しんで解いていきましょう。

数学の問題を解きながら

いかに、こういった脳の使い方を楽しめるか。

楽しんでいる人は数学が強くなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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