水が飲めるようになった母は
沢山の水を要求し
看護師に飲ませてもらったが
全身麻酔をしていたためか
腸が動いておらず
飲んだ水は
全て嘔吐してしまった。
食事は重湯から始まったが
それらも全て嘔吐。
手術の翌日から
リハビリが始まる予定だったが
全く食べることが出来ず
リハビリが出来ない状態で
流動食用の栄養剤で
栄養を補っていた。
ICUにいた母は
食事が摂れないことで
うつ状態になりかけていた。
何度もドクターに
「食べれるようになりますか」
と聞いていたらしい。
さらにICUでは
管を毎日
1本ずつ取り除かれたが
「痛い事だらけでICUは地獄」
と嘆いていた。
母は低血圧だからか
血液の採取が難しく
血管に当たっても
血液が引けてこない。
看護師が何人も代わって採血するが
引けてこない物は引けてこないため
最終的にソケイ部から
ドクターが採血することになる。
1回の採血で
注射器の針を6回
刺される事となるのだ。
「採血が怖い」
と
面会のたびに
口癖のように母は嘆いていた。