手術当日
早朝から祖父母が
病室に集まり
手術の方法や
その後の病状がどうなるか
などの話は
父が話した。
あっという間に手術時間となり
母はベッドごと手術室に向かった。
手術箇所が
心臓
と言うことで
やはり不安があった母は
涙を流しながら
手術室に入って行ったらしい。
私は学校で
手術が無事に成功することを祈っていた。
学校では
受験が間近に迫っており
教室内には
不穏な空気が流れていた。
そんなクラスに
担任が突然
腹を立てて怒り始めた。
「あなた達は黙っていても」
「お腹が空けば食事が出てくるでしょう」
「部屋に埃があれば」
「気がついて掃除してくれる人がいるでしょう」
「それを自分でやらないといけない人がこの中にいる」
「今この時間、この瞬間にしか」
「勉強が出来ない人がいる」
「その人の気持ちを考えたことがありますか」
担任が話したのは
私の事だと
すぐに分かった。
クラスは一瞬
静かになったが
その後は相変わらずだった。