杉並からの情報発信です

政治、経済、金融、教育、社会問題、国際情勢など、日々変化する様々な問題を取り上げて発信したいと思います。

【YYNewsLive】物事の本質を捉え『問題を根本解決する』ための勉強会【草の根勉強会】を始めます!【第一回テーマ】世の中に『実体経済と金融経済という二つの異質な経済』が存在することは隠されている!

2020年11月24日 23時23分53秒 | 政治・社会
いつもお世話様です。

【YYNews】【YYNewsLive】【杉並からの情報発信です】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です!

本日火曜日(2020年11月24日)午後9時30分から放送しました【YYNewsLiveNo.3117】の放送台本です!

【放送録画】79分19秒

https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/movie/652958441

【放送録画】

■本日火曜日(2020.11.24)夜放送の放送台本です!

●【第一部】私の情報発信活動

☆今日の配信妨害

①昨日月曜日(2020.11.23)夜の放送にツイキャスによる配信妨害がありました。放送が60分で一方的に遮断され再開後の放送ではエコーによる『音声妨害』がなされました。
                                   
☆TV放送

①昨日月曜日(2020.11.23)夜の『YYNewsLive日本語放送』のメインテーマ『No1+No2『錯乱したトランプ大統領』がこのまま『敗北を認めない』と米国と世界はどうなるのか?(No1) 』の『YouTube表紙』とURLです。

【TwitcastingNo.1】:https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/movie/652806250

【TwitcastingNo.2】:https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/stats/20201123

【youtubeNo.1】:https://www.youtube.com/watch?v=TxYxPL7tdbU

【youtubeNo.2】:https://www.youtube.com/watch?v=75q6OrKEmEI

【現時点での視聴者数】

【TwitCastingNo1+No2】: 275名  

【YouTubeNo1+No2】: 175名 
______________________________
計      450名

☆ブログ記事配信

①2020.11.23(月) 日本語記事

タイトル:【今日のブログ記事No.3526】■『錯乱したトランプ大統領』がこのまま『敗北を認めない』と米国と世界はどうなるのか?(No1)

URL:https://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/51c0d579c5c328bed999752c33f6843c

☆ブログサイト訪問者数:2020.11.23(月)

ブログサイト【杉並からの情報発信です】

https://blog.goo.ne.jp/yampr7
                                  
【IPアイピーアドレス数】: 643   

【PVページヴュー数】: 3251     

●【第二部】私の主張

☆今日のメインテーマ

■『物事の本質』を捉え『問題を根本解決する』ための勉強会【草の根勉強会】を始めます!【第一回テーマ】世の中に『実体経済と金融経済という二つの異質な経済』が存在することは意図的に隠されている!

全世界77億人の中でこのことを理解している人はほんの数万人しかいないだろう。

しかもそのとんどは『金融経済』を独占支配する『世界支配階級』とその手先の『各国支配階級』の最高幹部だけであろう。

全世界の一般庶民はその存在を全く知らないまま暮らしているのだ!

▲『二つの異質な経済』とは何か?

一つは、我々一般庶民の日々の労働そのものの経済である。

物を生産し、サービスを提供し、流通させ、消費することで人々の暮らしを支える『実体労働』のことである

もう一つは、『実体経済』が生み出した価値を『証券化』して『金融商品』に仕立て上げ、その売買で利益を得る『金融経済』のことである。

▲二つの経済はなぜ『異質』なのか?

それは、『実体経済』と『金融経済』は『平等な関係』ではないからである。

その関係とは『実体経済』が『金融経済』に一方的に『支配・搾取される関係』である。.
すなわち、『実体経済』を担う一般庶民は『金融経済』を独占支配する『国際金融マフィア』とその手先の『各国支配階級』に一方的に『支配・搾取』されているということである。

しかしこのことは『二つの異質な経済』の存在が隠されているために全世界の一般大衆は知らないままである。

▲『実体経済』と『金融経済』の『本質』とは何か?

『実体経済』の本質とは、我々の日々の労働そのものであり、人の役に立つ『価値を生む経済』であり『一般庶民の経済』ということである。

『金融経済』の本質とは、『金融商品』のやり取りだけで『金儲け』する人の役に立たない『何の価値も生まない投機経済』であり『金融マフィアの経済』ということである。

なぜ『二つの異質な経済』の存在は意図的に隠されてきたのか?

それは、『二つの異質な経済』の存在は『世界支配階級』と『自国支配階級』にとって『最大・最高のタブー』だからである。

それは、『世界支配階級』と『各国支配階級』が世界各国を『支配し搾取する基本構造』が『実体経済』と『金融経済』だからである。

▲世界各国を『支配・搾取する基本構造』とは何か?

それは、『世界支配階級』とその手先である『各国支配階級』が各国の『中央銀行』と『政府』と『民間銀行』を支配して『三位一体の信用創造』によって『国民資産』を合法的に横領する『巧妙なシステム』のことを言う。

▲『三位一体)の信用創造』とは何か?

1. 政府は『国債発行』して民間銀行に引き受けさせ民間銀行から高利で借金する。

2. 中央銀行は『貨幣発行』して紙幣を増刷し民間銀行が保有する国債を買い取って資金供給する。

3. 民間銀行は『準備預金制度』によって預金総額の1%を中央銀行に預託することで100倍の『信用創造資金』が得られ高い利子をつけて個人、企業、地方自治体、政府を借金漬けにする。

▲『金融経済』は『実体経済』の数十倍の規模を持っているのはなぜか?

それは、『金融経済』が『実体経済』が生み出す価値を吸い取り『実体経済』を破棄しながら『悪性腫瘍』のように肥え太っているからである。

▲世界各国で経済成長せず『不況』が長期間続くのはなぜか?

それは、『金融経済』が『実体経済』が生み出す価値を吸い取り『実体経済』を破棄しているからである。

▲世界各国で『不況』なのに『金融バブル』が発生するのはなぜか?

それは、『三位一体)の信用創造』によって創造された莫大な資金のほとんどが民間銀行経由で『実体経済』には投下されず『金融経済』に投下されるからである。

▲世界各国の政府は『実体経済』に課税して『金融経済』に課税しないのはなぜなのか?
それは、『世界支配階級』と『各国支配階級』の目的が『実体経済』が生み出す価値を吸い取って『金融経済』を肥え太らせことが目的だからである。

▲このまま『金融経済』が『実体経済』を破壊し続け肥大化し続けるとするとどうなるのか?

それは、丁度『悪性腫瘍』に犯された人間の体がガンに破壊され最後は全身が『ガン化』して『死亡』するのと同じく『人類が破滅する』ことである。

すなわち、『実体経済』を担う全世界77億人の99.9%の『一般庶民』が『殺され』『金融経済』を独占支配する全世界77億人の0.1%の『世界支配階級』とその手先の『各国支配階級』が『生きのびる』ということである。

▲『人類の破滅』を回避するにはどうしたらよいのか?

それは、世界各国で『世界と自国の支配と搾取の基本構造=金融経済による実体経済破壊』に覚醒した『革命的市民』が『市民革命運動』を起こして『議会選挙』を通して多数派を形成し『市民革命政権』を樹立して以下の『革命』を実行することである。

1.政治・行政革命

『主権在民』と『直接民主制』と『法治主義』を原則とする

『人間の尊厳』を最高価値とする最高法規としての『市民憲法』を新たに制定する

『天皇制』『君主制』を廃止する

強制力のある『国民投票制』による『直接民主制』を導入する

『独裁政権』を禁止し『中央集権制』を廃止し『地方分権制度』を導入して『民主的連邦制国家』とする

政府のトップを国民が直接選挙で選ぶ『大統領制』を導入する

行政トップの不信任可決による辞職による解散以外はすべての議会の解散は議会任期満了をもって行う

首相による国会解散の禁止

国会議員の特権廃止

議員の世襲禁止

公務員の特権廃止

2.金融革命

中央銀行の100%国有化と決定権を国会に移管する

中央銀行の『貨幣発行権』の独占禁止

政府の『国債発行』禁止

民間銀行の『無からカネを生む準備預金制度』の廃止

すべての金融サービスを『中央銀行』が『無金利・低手数料』で行う

『金利』の廃止

『特別会計』の廃止、『一般会計』への統合による『国家会計=国家財政』の全面透明化、『官僚支配』の禁止と『官僚統制経済』の解体

(第一回テーマおわり)

●【第三部】今日の推奨本

☆今日の推奨本(朗読)
                                       
①【推奨本】鈴木啓功著『新天皇の時代は「世界大崩壊の時代」となる』(2020年3月『ヒカルランド』初版発行)

◎日本支配構造 欧州世界→アメリカ合衆国→パラサイト役人集団→ふつうの日本国民

この支配構造は幕末・明治維新の時代から存在している。
地球支配階級は、孝明天皇と睦人親王を暗殺し明治天皇にすり替えた。
日本国民は初めから騙されているのだ!
大崩壊する世界を救うのは日本国民しかいない。
今地球は日本国民の大覚醒を待っているー。

◎大覚醒 ① 日本国民は『米国』を切り離せ!
◎大覚醒 ② 日本国民は『日本国の悪魔集団』を打倒せよ!
◎大覚醒 ③ 日本国民は『日本銀行』を打倒せよ!
◎大覚醒 ④ 日本国民は『パラサイト役人集団』を打倒せよ!
◎大覚醒 ⑤ 日本国民は『団結』せよ!
◎大覚醒 ⑥ 日本国民が『新世界の建設』を先導するのだ!

第八十四回目朗読(2020.11.24)

第十一章 欧州世界は「世界軍」を構築する (P298-324)

〇欧州世界は「世界軍」を構築する (P321-324)

●【第四部】日本と世界の最新情報

☆『新型コロナウイルス感染』最新情報

①【国内感染】コロナ 24日 15人死亡 1205人感染(午後6時半)

2020年11月24日 NHKNews

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201124/k10012728611000.html

24日はこれまでに全国で1205人の感染が発表されています。また、北海道で6人、神奈川県で3人、埼玉県で2人、京都府で1人、愛知県で1人、福岡県で1人、秋田県で1人の合わせて15人の死亡の発表がありました。

国内で感染が確認された人は、空港の検疫などを含め13万5827人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて13万6539人となっています。

亡くなった人は国内で感染した人が2011人、クルーズ船の乗船者が13人の合わせて2024人です。

各自治体などによりますと、国内で感染が確認された人は、累計で次のとおりです。
( )内は24日の新たな感染者数です。

▽東京都は3万8197人(186)
▽大阪府は1万8140人(210)
▽神奈川県は1万1479人(67)
▽愛知県は9036人(110)
▽埼玉県は7743人(43)
▽北海道は7585人(216)
▽千葉県は6474人(42)
▽福岡県は5563人(11)
▽兵庫県は4929人(77)
▽沖縄県は4015人
▽京都府は2521人(13)
▽茨城県は1310人(26)
▽静岡県は1294人(27)
▽宮城県は1128人(12)
▽群馬県は1069人(16)
▽奈良県は1005人(15)
▽熊本県は975人(2)
▽岐阜県は939人(7)
▽石川県は836人(1)
▽広島県は770人(8)
▽滋賀県は747人(7)
▽三重県は737人(5)
▽長野県は629人(11)
▽鹿児島県は602人
▽栃木県は584人(11)
▽岡山県は515人(7)
▽福島県は479人(1)
▽富山県は447人(1)
▽宮崎県は438人(6)
▽和歌山県は403人(8)
▽山口県は357人(1)
▽山梨県は327人
▽新潟県は316人(3)
▽福井県は304人(1)
▽佐賀県は297人(4)
▽青森県は281人
▽長崎県は263人(1)
▽愛媛県は251人(17)
▽大分県は228人(5)
▽徳島県は179人
▽岩手県は155人(14)
▽高知県は148人
▽島根県は142人
▽香川県は133人
▽山形県は109人
▽秋田県は75人(1)
▽鳥取県は54人(1)です。

このほか、
▽空港の検疫での感染は1446人(11)、
▽中国からのチャーター機で帰国した人と国の職員や検疫官などの感染は合わせて173人です。

厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、24日時点で345人(+14)となっていて、2日連続で過去最多となりました。

一方、症状が改善して退院した人などは、24日時点で、
▽国内で感染した人が11万3340人、
▽クルーズ船の乗客・乗員が659人の合わせて11万3999人となっています。

また、今月19日には速報値で1日に3万3876件のPCR検査が行われました。
・※横浜市が24日に11/21の発表を訂正し、神奈川県が1人減。
・※川口市が24日に11/22の発表を訂正し、埼玉県が1人減。
・東京都が24日に過去発表を訂正し計11人減。
11/11、12、19が1人ずつ減、11/18が8人減。
・大阪府が23日の発表分を同日訂正して1人減の281人。
・神戸市の感染者が2人減。
11/20と21発表の感染者1人ずつが陰性と確認されたため。
・集計は後日修正される可能性があります。
・在日米軍の感染者は含めていません。

②新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(23日午後8時時点) 死者138.8万人に

2020年11月23日 AFP日本語版

https://www.afpbb.com/articles/-/3317444?cx_part=theme-latest

【11月23日 AFP】AFPが各国当局の発表に基づき日本時間23日午後8時にまとめた統計によると、世界の新型コロナウイルスによる死者数は138万8590人に増加した。

中国で昨年12月末に新型ウイルスが最初に発生して以降、これまでに196の国・地域で少なくとも5864万7610人の感染が確認され、少なくとも3729万8300人が回復した。

この統計は、各地のAFP支局が各国当局から収集したデータと世界保健機関(WHO)からの情報に基づいたもので、実際の感染者はこれよりも多いとみられる。多くの国では、症状がある人や重症患者にのみ検査を実施している。

22日には世界全体で新たに7157人の死亡と51万1144人の新規感染が発表された。死者の増加幅が最も大きいのは米国の925人。次いでイタリア(562人)、インド(511人)となっている。

最も被害が大きい米国では、これまでに25万6798人が死亡、1224万9198人が感染し、少なくとも452万6513人が回復した。

次いで被害が大きい国はブラジルで、死者数は16万9183人、感染者数は607万1401人。以降はインド(死者13万3738人、感染者913万9865人)、メキシコ(死者10万1676人、感染者104万1875人)、英国(死者5万5024人、感染者151万2045人)となっている。

人口10万人当たりの死者数が最も多いのはベルギーの135人。次いでペルー(108人)、スペイン(91人)、イタリア(82人)となっている。

香港とマカオ(Macau)を除く中国本土で発表された死者数は4634人、感染者数は8万6442人、回復者数は8万1493人。

地域別の死者数は、中南米・カリブ海(Caribbean Sea)諸国が43万4831人(感染1248万101人)、欧州が37万2285人(感染1643万9462人)、米国・カナダが26万8241人(感染1257万7752人)、アジアが18万8409人(感染1191万6898人)、中東が7万4169人(感染313万1313人)、アフリカが4万9714人(感染207万1937人)、オセアニアが941人(感染3万150人)となっている。

各国の死者数・感染者数は当局による訂正やデータ公表の遅れがあるため、過去24時間での増加幅は前日の集計結果との差と一致しない場合がある。

☆今日のトッピックス

① トランプ氏、政権移行業務を容認 敗北は認めず

2020/11/24 日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66550280U0A121C2MM0000/?n_cid=NMAIL007_20201124_H

バイデン氏(写真左)とトランプ氏=いずれもロイター

【ワシントン=中村亮】米政府機関の政府一般調達局は23日、民主党のバイデン前副大統領への政権移行業務を容認した。トランプ大統領も同意した。エミリー・マーフィー政府一般調達局長が23日、バイデン氏に書簡で通知した。

トランプ大統領はツイッターで「国の最善のために(政権移行の)初期段階の手続きに関してエミリーや彼女のチームに必要なことをするよう勧めている。私のチームにも同じことを伝えた」と書きこんだ。

米メディアによると、ホワイトハウスはこれまで各省トップに政権移行に協力しないよう指示していた。

マーフィー氏は書簡で「法廷闘争や(各州の)選挙結果の認定といった最近の出来事を踏まえ、要請に応じて連邦法が定める物資やサービスへのアクセスを認めることを決めた」と伝えた。同局は「大統領選の勝者を選んだり認定したりしない」とも説明、容認はバイデン氏の勝利を意味しないと指摘した。

政府一般調達局は政権移行に向けた引き継ぎ作業を認めるかを決める権限を持っている。バイデン氏の当選確実が報じられて以降も、引き継ぎ開始を認めず批判を受けていた。23日の通知を受け、バイデン氏は機密情報へのアクセスが可能になり、政府の資金も提供される。

移行作業の容認は大統領選でのバイデン氏の勝利が公式に認定された場合に備え、トランプ政権がバイデン氏の政権移行チームと協力することを認めるものだ。バイデン氏の選挙陣営は23日の声明で、新型コロナウイルスや安全保障について「数日中に政府当局者と面会を始めて協議する」と説明した。

国防総省は23日の声明で、バイデン氏側と同日夜に連絡をとったと明らかにしたうえで「支援提供の計画の実行を直ちに始める」と表明した。トランプ政権は米軍のアフガニスタンやイラクでの駐留規模の削減を決めたり、中国の軍拡への対応を強化したりしており、具体的な状況について情報を共有するとみられる。

一方、トランプ氏は23日、ツイッターに「我々は勝利すると確信している」とも書きこんで、大統領選での敗北を認めなかった。中西部ミシガン州は同日、バイデン氏の勝利を公式に認定した。トランプ氏の選挙陣営は「国全体で選挙不正の撲滅を続ける」として法廷闘争などを続け、逆転をあきらめない考えを強調した。

激戦州では今週から勝敗の認定が本格化している。24日には西部ネバダ州最高裁判所が州の結果を認定し、同アリゾナ州も30日に認定期限を迎える。東部ペンシルベニア州では23日に全ての郡が結果を認定し州政府に通知することになっていたが、米メディアによると一部の郡で集計が遅れている。州の勝者認定が先送りになるとみられる。

② 米財界大物もトランプ氏批判 政権移行要求、献金停止も

2020/11/24 日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66549290U0A121C2I00000/

選挙結果を認めないトランプ氏への風当たりが強まっている=ロイター

【ニューヨーク=中山修志】大統領選の結果を認めないトランプ米大統領に対し、米経済界から批判が強まっている。23日、ニューヨークに拠点を置く企業経営者164人が円滑な政権移行を求める共同書簡を提出した。経営者らは新型コロナウイルス危機のなかで政策の停滞を懸念しており、政権交代を拒めば政治献金を差し止めることも検討する。

同日公表した共同書簡には、金融大手ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)やカード大手ビザのアルフレッド・ケリーCEO、大手投資ファンド、ブラックストーン・グループのジョン・グレイ社長ら財界の大物が名を連ねた。

メンバーは「政権移行が遅れれば民主主義が弱体化し、国際舞台における米国の地位が低下する」と懸念を表明。「次期政権に資源や重要情報を与えないことは米国の経済と安全を脅かす」と指摘し、政権移行を統括する一般調達局(GSA)に対し、バイデン前副大統領を次期大統領と認め、速やかに移行作業に着手するよう求めた。

GSAはこうした流れを受け、23日にバイデン氏への政権移行を容認した。バイデン陣営のメンバーは国家安全保障に関わる情報へのアクセスや現政権の新型コロナ対策のチームとの接触が制限され、政権の立ち上げ作業が遅れていた。

米メディアによると、共同書簡のメンバーは20日に会合を開き、トランプ陣営が政権交代を拒んだ場合は1月に行われる南部ジョージア州の上院議員選挙で共和党候補への献金を差し止めることを協議したという。同州の2議席を落とせば上院の主導権が民主党に移る可能性があり、共和党に働きかけて政権移行を促す考えとみられる。

全米製造業者協会(NAM)も18日の声明で、次期政権を認め、速やかに移行手続きを始めるようGSAに求めた。「今後2カ月は新型コロナウイルスと闘い、米国経済を立て直すための重要な時期だ。無駄にする時間はない」と訴えた。

米商工会議所のトム・ドナヒュー会頭は米ニュースサイト、アクシオスのインタビューで「バイデン陣営には豊富な行政経験があり、政権を軌道に乗せることができる」と評価した。米商工会は伝統的に共和党と関係が深いが、ドナヒュー氏は「米国民の安全と幸福のために政権移行を遅らせるべきではない」と提言した。

トランプ陣営は激戦となった中西部ミシガン州や東部ペンシルベニア州の結果を不服とし、連邦最高裁判所まで法廷闘争を持ち込む意向を示している。最高裁までもつれれば最終決着がさらに遅れる可能性がある。ミシガン州を拠点とする全米自動車労組(UAW)は20日の声明で、「ミシガンでのバイデン氏の勝利は明確だ。結果を認めないのは有権者への侮辱だ」とトランプ陣営を非難した。

③バイデン氏、重要閣僚人事を発表 国務長官に側近起用

2020.11.24 BBCNews

https://www.bbc.com/japanese/55053836

パリ協定に署名したケリー元国務長官が、バイデン次期政権の気候変動問題担当の大統領特使に起用された

アメリカのジョー・バイデン次期大統領の政権移行チームが23日、国務長官など重要閣僚の候補を発表した。

国務長官には、長年にわたってバイデン氏を補佐してきたアントニー・ブリンケン氏(58)が指名された。気候変動問題を担当する大統領特使には、ジョン・ケリー元国務長官があてられる。

米メディア報道によると、財務長官には、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン前議長(74)が女性として初めて指名される見通し。

バイデン氏は閣僚候補の発表後に声明を出し、「アメリカが交渉の場で主導的な立場に戻り、世界がひとつになって難題に立ち向かうよう働きかけ、私たちの安全保障、繁栄、価値を推進するためのチームが、(政権発足)初日から必要だ。それがこのチームの中心的役割だ」とした。

閣僚や大使など、人事案の一部は上院の承認が必要となる。

米メディアはイエレン氏が財務長官に指名される見通しだと報じている

ドナルド・トランプ大統領は、大統領選で不正があったとする立証されていない主張を続け、選挙結果をめぐって法廷で争う姿勢を取り続けている。

ただ、トランプ氏は23日夜、バイデン氏による政権移行手続きの開始を認めることをツイッターで表明した。トランプ氏に対しては、敗北を認めるよう求める声が高まっている。
政権移行の手続きを担当する一般調達局(GSA)のエミリー・マーフィー長官は、バイデン氏にあてた手紙で、連邦予算630万ドルや連邦政府の設備を政権移行手続きに使えるように許可すると伝えた。

大統領を正式に選ぶ12月14日の選挙人による投票では、バイデン氏が当選に必要な270票を大きく上回る306票を獲得し、232票を得るトランプ氏を破る見込みとなっている。
重要閣僚の顔ぶれ

外交を担う国務長官に指名される見通しのブリンケン氏は、バラク・オバマ前大統領の政権で国務副長官や副大統領補佐官(国家安全保障担当)を歴任した。同政権でバイデン氏は副大統領を務めた。

ブリンケン氏は人事案の発表後、「ここ15時間の間に、友人や同僚にたくさんの言葉をかけてもらい、身が引き締まる思いです。国務長官に指名されたことを正式に発表できて、光栄に思います。承認されれば全身全霊で使命を全うします」などとツイートした。

バイデン氏は西側同盟国との関係を再強化する方針を示しており、ブリンケン氏はそうした外交を推進するとみられる。

閣僚に選ばれたサリヴァン氏、トーマス=グリーンフィールド氏、ブリンケン氏(左から
国家情報長官には、初の女性となるアヴリル・ヘインズ氏が指名された。同氏は中央情報局(CIA)副長官や、副大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた。

国土安全保障長官には、アレハンドロ・マヨルカス氏がラティーノ(中南米系)として初めて起用される。同氏はオバマ政権で、国土安全保障省の副長官を務めた。

国家安全保障担当の大統領補佐官には、ジェイク・サリヴァン氏が指名された。同氏はオバマ政権2期目に、バイデン副大統領(当時)の国家安全保障担当の補佐官だった。

国連大使には、リンダ・トーマス=グリーンフィールド氏が選ばれた。同氏もオバマ政権で2013~2017年、アフリカ問題担当の国務副長官を務めるなどした。

元国務長官が環境特使に

大統領特使に起用されたケリー氏は、気候変動問題を専門とする高官として初めて国家安全保障会議(NSC)に出席する。

ケリー氏はオバマ政権の2期目に国務長官を務め、2016年にアメリカ代表として地球温暖化対策のパリ協定に署名した。トランプ政権はパリ協定から正式に離脱したが、バイデン氏はできる限り早期に復帰する意向を示している。

ケリー氏は2019年、世界の指導者や有名人らと、炭素排出の実質ゼロを目指すグループを設立した。

今回の指名が報じられると、ケリー氏はツイッターで、「アメリカはもうすぐ、気候危機を正当に、国家安全保障にとっての緊急な脅威として扱う政府を手に入れる」と発言した。

ケリー氏は上院議員を28年間務め、外交委員会の委員長にもなった。2004年大統領選では民主党候補になったが、共和党現職のジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)に敗れた。

今年の大統領選ではバイデン氏を支持し、同氏の選挙運動にも加わった。
動画説明,

「醜悪な責任の放棄」 パリ協定に調印した前国務長官

イエレン氏とは

財務長官への起用が報じられているイエレン氏は、ビル・クリントン政権で米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めた。

2007年の金融危機とその後の景気後退から、経済を回復させるのに一役買ったと評価されている。

FRB議長時代には、金融政策が国内労働者や格差に与える影響を重視していたことで知られる。2018年にはトランプ大統領が伝統を破り、イエレン氏を議長の2期目(任期4年)に指名しなかった。

家庭医と小学校教員との間に生まれたイエレン氏は、ニューヨーク市で育った。ブラウン大学で経済学の学位を取得し、イェール大学で博士課程を終えた。

これまでFRBで勤務したほか、カリフォルニア大学バークレー校で教授を務めた。夫はノーベル賞を受賞した経済学者ジョージ・アカロフ氏。

BBCのバーバラ・プレット=アシャー米国務省担当編集委員は、バイデン氏の政権移行チームが発表した人事案について、アメリカがトランプ政権の激動の4年を経て、以前のように国際舞台での役割に復帰するつもりだという意思表示だと解説している。

(英語記事 John Kerry named as Biden's climate tsar/Yellen tipped as first US female treasury secretary)

④日本の検察、安倍前首相の3大スキャンダルのうち「桜を見る会」に照準

2020/11/24 ハンギョレ新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/a91d787a4d0217ea740fe3646eff26bc5e1745ca

秘書ら約20人を召喚し、取り調べ行う

昨年4月13日、日本の安倍晋三首相が東京の新宿御苑で開かれた「桜を見る会」に出席し、出席者らと記念写真を撮っている=内閣総理官邸

日本の検察が政府公式行事の「桜を見る会」と関連し、安倍晋三前首相が告発された事件を本格的に捜査していると、読売新聞が23日付で報じた。「桜を見る会」事件は、国有地の払い下げと獣医学部許可過程で恩恵を与えたという疑惑が持ち上がった森友学院問題や加計学院問題とともに、安倍前首相の「3大スキャンダル」に挙げられる。

東京地検特捜部は最近、政治資金法違反の疑いなどで安倍前首相の秘書、地元の支援者らを呼んで調べた。検察に呼ばれた人は20人以上とされる。検察は2018年4月、安倍前首相の地元・山口県の支援者らが出席した中、東京の最高級ホテルで開かれた「桜を見る会」の前夜祭の費用の一部を安倍前首相側が補填した可能性について集中的に調べている。ホテルに支給された総額が参加者らの会費よりも多く、その差額を安倍元首相側が肩代わりしたとすれば、政治家が有権者に金品を提供したことになる。NHKは同日、「安倍元首相側が費用の一部を負担していたことを証明する領収書や明細書を会場となったホテル側が作成していた事実が新たにわかった」と報じた。

「桜を見る会」は日本の首相が政財界や文化界など功労が認められた各界の人物を招待し、桜を見ながら歓談する政府行事だ。検察が捜査している2018年の前夜祭には、安倍元首相の選挙区である山口県下関に事務所を置く政治団体「安倍晋三後援会」の主催で約800人が参加した。行事の趣旨とは異なり、安倍前首相の地元・山口県関係者が参加者の多数を占めており、政府行事を私物化したとして物議を醸した。

安倍前首相側は、出席者らが1人当たり5千円の会費を払っており、この金でホテル側に支払いを行ったと主張した。会費もホテル側が設定したもので、安倍前首相の事務所職員が参加者から集めた金額をホテル側に渡しただけだと説明してきた。しかし、野党や市民社会団体からは、このホテルの食事の価格が1人当たり1万1千円程度であることから、会費と食費の差額を安倍元首相側が補填したのではないかという疑惑の声があがった。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

⑤犯罪を隠蔽し国会で大嘘 安倍前首相と共犯政権の今後<上>

2020/11/24 日刊ゲンダイ

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281744

7年間も人気取りの公金接待(C)日刊ゲンダイ

やっぱり大嘘だった桜を見る会の底なし疑惑

新型コロナウイルスの感染拡大で日本列島が大揺れした3連休最終日の23日、目の覚めるようなニュースが飛び込んできた。安倍前首相が抱える数々の疑惑のひとつである「桜を見る会」の捜査に東京地検特捜部が動き出していたのだ。安倍の後援会が主催した恒例の前夜祭をめぐる政治資金規正法違反(不記載)や公選法違反(寄付行為)の疑いだ。

特捜部は後援会代表を務める公設第1秘書や私設秘書のほか、地元の支援者ら20人以上から任意で聴取。会場のホテル側が作成していた明細書や領収書から、昨年までの5年間に少なくとも800万円以上を安倍サイドが補填していた新事実も浮上している。安倍は国会審議で「後援会としての収入、支出は一切なく、政治資金収支報告書への記載の必要はない」などと反論し、「事務所側が補填したという事実も全くない」と強弁を繰り返していたが、案の定、供応だったのだ。

発端は首相主催の「桜を見る会」を利用した公金接待疑惑だ。第2次安倍政権発足以降、招待者数も支出額もうなぎ上り。2019年は招待者1万3700人のうち、850人が安倍の地元・山口県の支援者ら。後援会は支援者ら向けに「安倍事務所ツアー」と銘打った1泊2日の団体旅行を催行する一方、前夜祭と称した宴会を19年まで7年間催し、13、14年と16年はANAインターコンチネンタルホテル東京、15年と17~19年はホテルニューオータニが会場だった。支援者らは相場の半値以下の5000円の格安会費で参加し、美食と酒を供されドンチャン騒ぎ。どう言い逃れしようが、公金による供応以外の何ものでもない。

悪の主役は前代未聞の政権再ブン投げでトンズラしたが、逃げ切ろうなんて世間が許さない。やっぱり大嘘だった桜を見る会の底なし疑惑。ようやく伸びた司直の手は、どこまで及ぶのか。

息を吐くように虚偽答弁を重ねたペテン前首相の逮捕はあるのか

前夜祭の会場となったホテル側が作成した明細書や領収書が特捜部に渡り、安倍がついてきた数えきれないほどの虚偽答弁は破綻したと言っていい。破格の会費5000円について、安倍が「参加者の大多数が宿泊者という事情などを勘案し、ホテル側が設定した価格だ」としていたのは嘘。「ホテル側との契約主体は支援者である参加者だ。事務所の収入や支出は一切ない」も嘘。明細書について「提示はなかった」「事務所に確認したがホテル側からの発行はなかった」と言い張っていたのも嘘だった疑いが濃厚だ。いよいよ立件されるのか。

元検事の落合洋司弁護士は言う。

「特捜部がどういう切り口で捜査を進めているのかは判然としませんが、800人に及ぶ参加者が個別にホテルと契約したという説明は常識的に無理がある。特捜部の動きから、それなりに本腰を入れているように見えますし、政治資金規正法違反での立件はできるのではないか」

元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士はこう言う。

「任意とはいえ、20人以上の関係者に聴取したのには驚きました。形式だけの捜査であれば、後援会幹部に話を聞いて終わりですよ。公選法違反に問うには、ホテルへの支払いと会費総額の差額を後援会が補填した点を詰める必要がある。前夜祭の中心的人物とみられる秘書が事実関係を認め、参加者が対価を上回る供応を受けたと証言し、双方の認識を立証できれば突破できるでしょう。だいたい、安倍氏が前夜祭の金回りについて全く知らなかったとは考えにくい。参加した支援者らとのやりとりの中で、さまざまな形で感謝の言葉をかけられるでしょう。少なくとも概要は把握できるはずです」

息を吐くように虚偽答弁を重ねたペテン前首相がお縄にならなければ、それこそ嘘である。

“共犯官房長官”が「知らなかった」ではもうすまされない

疑惑だらけの安倍政治を「継承する」と宣言して、トップの座を射止めたのが菅首相だ。
安倍継承政権は高い支持率での船出だったが、日本学術会議の任命問題に加え、「Go To キャンペーン」に固執してコロナ感染拡大を招いたと批判が集中している。答弁は原稿棒読み、コロナ第3波の猛威に国民の不安が高まっても会見を開こうとせず、ここへきて急速に民意から見放されつつあるのだ。

そんな中、降ってわいたような安倍疑獄の再燃に、菅は批判の矛先から逃れたとホッとしているかもしれないが、安倍政権の番頭として木で鼻をくくったような対応を繰り返していたことを国民は忘れていない。

「菅首相は官房長官の当時、桜を見る会にまつわるさまざまな疑惑について、『問題ない』『指摘はあたらない』を連呼してきた。事情をすべて把握した上で『問題ない』と言っていたわけです。知らなかったとしたら、それはそれで職務怠慢だし、何を根拠に『問題ない』と言っていたのかという話になる。連帯責任からは決して逃れられません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

「桜を見る会」の疑惑は、一義的には安倍の問題かもしれないが、当時の官房長官として疑惑にフタをしてきた菅は“共犯者”であり、隠蔽の当事者でもある。

「その場しのぎの嘘をつく安倍前首相の尻拭いを一手にやっていたのが女房役の官房長官だったのでしょう。表の記者会見では『問題ない』と疑惑を一蹴し、裏では関係各所に手を回して疑惑を封じ込めてきた張本人と見られている。そういう人物が首相で、国民は本当にかまわないのでしょうか」(角谷浩一氏=前出)

疑惑が表面化した以上、当事者の菅が「知らなかった」ではすまされない。嘘と隠蔽で数々の疑惑にフタをしてきた安倍政権を継承する現首相の正当性も問われている。

(つづく)

☆今日の重要情報

①安倍前首相が学術会議任命拒否した宇野教授の父は成蹊大の恩師!「本当の保守じゃない」「もっと勉強を」と批判された逆恨みか

2020.11.24 Litera

https://lite-ra.com/2020/11/post-5707.html

『安倍三代』(青木理著)で恩師が涙ながらに安倍首相批判を

菅義偉首相の説明がないまま既成事実化されようとしている日本学術会議の任命拒否問題。しかし、その一方で新たな事実がつぎつぎと明らかになっている。

そのひとつが、今回、任命拒否された6人のうちのひとり、東京大の宇野重規教授が安倍政権時代の2018年にも、官邸側に任命を拒否されていたという問題だろう。

これは、東京新聞が複数の学術会議関係者を取材し報じたもの。証言によると、2018年10月、同会議の政治学委員会が定年を迎える河田潤一・大阪大名誉教授の後任として宇野教授を推薦。ところが、これに対し、杉田和博官房副長官ら官邸側は候補者を複数示し、順位を付けるよう要望してきた。会議側は1位を宇野氏にして複数候補者を提示したが、すると、官邸側は1位の宇野教授以外の人選を要求してきたのだという。

菅首相が始めたかに見えた日本学術会議への人事介入だが、実際は安倍政権時代、宇野教授の任命拒否から始まっていたというわけだ。

「安倍政権下でやったこの宇野教授の任命拒否が通用し、しかも秘密裏におこなうことができたため、引き継いだ菅首相が意を強くし、さらに任命拒否を6人まで広げていったということだろう」(全国紙政治部デスク)

それにしても、安倍政権はなぜ宇野教授だけを任命拒否したのか。周知のように、宇野教授は「特定秘密保護法案に反対する学者の会」(当時)に参加、2013年に廃案を求める声明を出しているし、2015年発足の「安全保障関連法に反対する学者の会」では呼び掛け人になるなど、安倍政権の政策に批判の声をあげていた。

しかし、同様に安保法制批判や特定秘密保護法に反対の動きをしていた学者は他にも多数いたはずだ。にもかかわらず、2018年の時点で、安倍政権は宇野教授ひとりだけを標的にして、前例を破って任命拒否に踏み切った。

実はこの背景には、宇野教授の父親をめぐる安倍首相の私怨、意趣返しがあったのではないかといわれている。

宇野教授の父親・重昭氏が青木理に涙ながらに語った安倍首相批判

宇野教授の父親である宇野重昭氏は、2017年に亡くなっているが、元外交官で、北東アジアや中国政治史を専門とする国際政治学者。そして、安倍前首相の母校である成蹊大学で学長まで務めた人物だ。しかも、学生時代は直接、安倍首相を教えており、安倍首相が政界入りしてからも付き合いがあったという。

 まさに安倍首相にとって“成蹊大時代の恩師”だったわけだが、その重昭氏は亡くなる前年、ジャーナリスト・青木理氏の取材に応じ、安倍氏を「安倍くんは間違っている」「もっと勉強してもらいたい」「もっとまともな保守に」と厳しく批判していた。

重昭氏が安倍批判をしたのは、青木氏が2015年から2016年にかけて「AERA」(朝日新聞出版)に連載していたルポ「安倍家三代 世襲の果てに」の最終回。この連載は、その後『安倍三代』として書籍化され、現在は文庫(朝日文庫)になっているが、記事のなかで重昭氏はまず、教え子である安倍首相との関係についてこう語っていた。

「彼(晋三)が入学した当時、私は国際政治学とアジア研究を担当していました。たくさんの学生の一人として彼を見て、成績をつけたのは覚えています。政界入り後も食事をしたり、ゆっくり話をしたこともあるので、ある程度の人柄も知っているつもりです」
「私はどちらかというとリベラリストですが、決して右でも左でもない。中国の要人や知識人に会うと、彼(晋三)をすごく批判し、極右だと言わんばかりだから、『そんなことはありません』とも言ってきたんです」

しかし、一方で、安倍首相が安保法制を強行成立させたことについて、重昭氏はこう厳しく批判していた。

「(安保法制は)間違っている、と思います。正直いいますと、忠告したい気持ちもあった。よっぽど、手紙を書こうかと思ったんです」
「彼は首相として、ここ2、3年に大変なことをしてしまったと思います。平和国家としての日本のありようを変え、危険な道に引っ張り込んでしまった」

そして、最後は涙を浮かべながら、安倍首相にこんなメッセージを投げかけていた。

「現行憲法は国際社会でも最も優れた思想を先取りした面もある。彼はそうしたことが分かっていない。もっと勉強してもらいたいと思います」
「彼の保守主義は、本当の保守主義ではない(略)彼らの保守は『なんとなく保守』で、ナショナリズムばかりを押し出します(略)私は彼を……安倍さんを、100%否定する立場ではありません。数%の可能性を、いまも信じています。自己を見つめ直し、反省してほしい。もっとまともな保守、健全な意味での保守になってほしい。心からそう願っています」

「コロナなのに学術会議をやっている場合じゃない」というすり替えに騙されるな

この『安倍三代』にはほかにも、ジョン・ロックの研究などで知られる加藤節名誉教授など安倍首相の成蹊大学時代の教師が複数登場し、安倍首相を批判している。だが、そのなかでも重昭氏の言葉はとりわけ真に迫っており、かつての師として自分の教え子が日本を危機に陥れようとしていうることに黙っていられないという切実な思いがひしひしと伝わってくるものだった。

しかし、安倍首相には、重昭氏の真摯な思いは全く届かなかったようだ。2016年、「AERA」に重昭氏の批判が掲載された直後には官邸周辺から「安倍首相が宇野氏に赤っ恥をかかされて激怒している」「宇野だけは許さない、と周りに漏らしていた」との情報も流れていた。

そして、その翌々年、その宇野重昭氏の実子である宇野重規氏が日本学術会議に推薦されると、安倍首相は前例をくつがえして任命を拒否したのである。オトモダチばかりを引き立て、少しでも自分への批判を口にしたものは「裏切り者」として排除してきた安倍首相の性格を考えると、きっかけは父親から批判を受けたことへの意趣返しという意味合いがあった可能性は十分考えられる。

これまでなんども指摘してきたように、政権を批判したことを理由に政府の学術機関の任命を拒否するというのは、憲法で保障された「学問の自由」を侵害するありえない行為だ。加えて、安倍首相が私怨で任命拒否したとすれば、そのやり口は独裁政権そのものというしかない。

しかも、安倍首相の宇野教授に対する任命拒否が問題なのは、その前例を破った憲法違反が政権内で既成事実となり、菅政権に引き継がれて、さらに規模が拡大されてしまったことだ。

このまま任命拒否問題を許してしまったら、それこそ日本は民主主義国家ではなくなってしまうだろう。

 政権応援団や御用メディアはコロナの感染再拡大でこれ幸いとばかりに「メディアも野党も日本学術会議問題を追及している場合じゃない」などと言い出しているが、そんなすり替えに騙されてはならない。

(編集部)

*************************
【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】
情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
*************************

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【今日のブログ記事No.3526】... | トップ | 【今日のブログ記事No.3527】... »
最新の画像もっと見る

政治・社会」カテゴリの最新記事