goo blog サービス終了のお知らせ 

ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き、琉球諸島を巡る基地・戦争への道を問いかけ、自然を語る。●無断転載、お断り。
 

普天間基地フルバージョンの試みから考える(20210430)

2021年04月30日 | 考え直すために

 私は2021年4月27日、7時過ぎから歩き出し、21時までの長時間を掛け、「普天間基地フルバージョン」と称して取り組んだ。その詳報を2021年4月27日の①~③に書いたところだ。結果は決して満足できるものではなかったが、若干の総括を行いたい。

 今回の目的は、米国海兵隊の航空部隊の基地である普天間基地機能がどうなっているかを調べ、果たして、「辺野古が唯一」の暁に変換される可能性があるのか否かを確認したいとの考えで行った。そのためにこれまでに歩いたことのない道を歩き、これまで見渡すことを怠ってきた場所に踏み込んでみた。

①今回の調査ではっきりしたことは、普天基地を飛びだした航空機がどう飛んでいるかを点から面にして把握することができた。航空機の飛行は風向きに規定されるが、27日は風向が変わり、時間によって、東に飛んだ、西に飛んだとなったが、北西に飛ぶときの飛行ルートが普天間基地から中城湾、金武湾(キャンプハンセン演習場)、辺野古沖(キャンプシュワブ演習場)、北部訓練場などだと、これまでの知見と併せてほぼ正確に繋がった。

 このため、私は7枚の25000分の一の地形図(南西から、与那原・津堅、大謝名・沖縄市南部・屋慶名、沖縄市北部・宮城島)を並べ、諸々のことを確認しながら書いた。普天間基地は高台(滑走路は標高70m)にあるので、中を展望できる場所は限られている。だから多少離れた場所でどこかに観察ポイントはないかと歩いたのだ。中城城址から、基地を見ることはできないが、航空機が飛べば真横を飛ぶことが分かった。確かに地形図をみればもろに真横だ。このほかにも同様なレベルの観察ポイントが、何カ所かありそうだ。またの機会に探りたい。

②今回、偶然にC-40という中型機が離陸した。これはボーイング737をモデルにした軍事輸送機だが、普天間基地の滑走路は2800mあり、C-5ギャラクシーという米軍最大の輸送機の離着陸もできる。新基地を何が何でも辺野古に造るといっているが、結果的にどうなるか判然としない。軟弱地盤のハードルはかなり高いのではないか。だとすると計画は1500mの滑走路だが、できたとしても縮まるだろう。こうなると自ずから機能はさらに限定され、普天間基地の返還はありえなくなる。既に計画から24年経ち、「負担軽減」なる言葉は錆びついており、機能不全に陥っていると私は考えている。

 だから辺野古の問題だけを考えたら、私たちは本質を見失う。しかしこの24年間は逆風が吹き始め、嵐になりつつある。対中戦争という暴風雨だ。飛行場で言えば、嘉手納基地、普天間基地、そして伊江島の滑走路(米軍の2本)と新基地の5本を総動員することになりかねないのだ。私たちは全体を見渡しながら考えなければならない。

③その意味で、今回の調査は中城湾をホワイトビーチからの観察ポイントにプラスして、西奥の北中城村、中城村からみたことは新たな面的認識の一歩となった。継続した調査が必要だ。

④また宜野湾市の11号線(開通したばかり)を歩いたわけだ。事業が始まって42年経つというので私は関係団体のHPを覗いてみた。宜野湾市ー開通しましたのみ、沖縄防衛局ー特になし、防衛省ー特になし、沖縄県ー特になしだった。新聞も冷めた記事だった。

 唯、問題なのは、たかがこの程度の道を造るのにこれだけの時間が掛るということだ。革新市政の時は国から邪魔されていた。そもそも米軍が占領下に収用し、地権者が分かりづらくなり、大変だったのだろう。沖縄の開発に関しては、見た目だけで推し量ってはならないことを私は再確認したい。きちんと調べないといけないだろう。

⑤私は今、「白いクロサギの謎」を纏めようと考えている。辺野古では白いクロサギが多数派だが、今回歩いた北中城村熱田では普通のクロサギだった。このためには基地と無縁な海にも出かけ、可能な限り自然の調査もしていきたい。

 また、シオマネキの類いも大浦湾の大浦川河口と全く違う種だった。土質の影響だろうが、興味深い。また白いクロサギも多くの人に関心を抱いてもらえるのではないかと私は期待しているところだ。

 自然は壊されたら、取り戻せない。もちろん人間が造ることは不可能だ。辺野古・大浦湾に対する関心を私は琉球諸島全体に広げたい。

 ということで私はまだまだ見なければならない場所・ことがあるようだ。普天間基地周辺にもまだまだ行きますよ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。