ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願いま】】立憲民主党泉健太代表の「国葬」に対する態度を批判する(20220903)

2022年09月03日 | 自治・自律

(1)はじめに
 昨日入ってきた情報(BSフジ、毎日新聞)によれば、泉健太立憲民主党代表は、安倍「国葬」に参加することもあると答えたようだ。呆れ果てる。何を考えているのだろうか? 「国会で論議によっては」と言っている。もっとも「提案型野党」を志向している御仁だから、そうなるのだろうか? 
 岸田文雄首相が語る「国葬」は、明らかに暴挙だ。そもそも日本国憲法からみて、「国葬」は相容れない。国民主権を掲げる今の憲法下で「国葬」が可能だとする判断は根本的に間違っている。法的根拠もないことを閣議決定だけで決めたのだ。
 そもそも安倍晋三氏は立憲主義を打ち壊してきた張本人ではないか。この事実を曖昧にスルーしたら立憲民主党の沽券にかかわるだろう。私は9月1日、「安倍『国葬』の真相と暗澹たる近未来を超えて」を書いた。安倍晋三氏は米国にひざまずきながら、その分、過剰にナショナリズムを煽り、国民を引きつけてきた。ところが「反日」を旨とする「統一協会」との関係も深かった。このご都合主義は、たまげたものだ。結局、「求めるところは利権」ということだろう。政治家の利権は、金儲けの前提が議員であることだから、選挙への協力は最大のプラスということだろう。

(2)泉健太代表は、何を考えているのだろうか?
 彼は自民党と何が一致したら、「国葬」に出ると言うのだろうか? 安倍晋三氏の「功績」を一部ではあれ、認めるのだろうか。彼の本音を是非伺いたいものだ。
 安倍晋三氏は、新基地建設や琉球諸島に基地建設を進め、対中国最前線を打ち立ててきた。再び沖縄の島々を戦場にすることを余儀なくする「防衛計画」を強化し推進してきた超本人だ。こうした事実をどうして無視できるのだろうか。泉健太代表は、その一方で、玉城デニー候補を応援している。一体何のためだろう。理解に苦しむ。沖縄住民の命の営みを第一に考えていただきたい。そもそも自民党政治・安倍政治は沖縄を「基地の島」として米国に差し出し、固定してきた。沖縄を疎んじ、差別してきた。この一点だけでも曖昧にしてはならないはずだ。
 岸田首相は、「国葬」を掲げるが、そもそも国家とは、国民的な収奪を行って成り立っている。非民主的、独裁的であればあるほどそうだ。戦前の天皇主権の国家はその典型だった。税金どころか、国民総動員態勢を敷き、物資も肉体的「貢献」も強要した。協力しない者を「非国民」だとあぶり出した。沖縄では「スパイ」とまで勘ぐられ、監視され、殺された。
 近年の「新自由主義」の装いは、天皇主権の国家とは随分違うものの、国家への貢献を求めてきている。戦後日本国の軍事態勢強化は、1996年4月17日の「安保再定義」から始まり、97年9月の米日軍事指針(ガイドライン)で軍事協力態勢を取り決め、99年周辺事態法に結実させていった。こうして戦争への道が、2015年戦争法によって、「集団的自衛権」の一部合憲化の中で、対中戦略が練り上げられ、先に見たように琉球諸島を戦場に組み込むまでに強化されてきた。再び戦争への協力が法制化され始めている。
 また、米日安保態勢が堂々と日本国憲法を押さえ込み、自衛隊は露骨に「国家を守る」(2020年のポスター)を呼号するまでになっている。

自衛官募集のポスターが物語ること(20201006) - ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

(3)国家VS市民のせめぎ合いの中で
 泉健太代表は、何故参加を示唆したのだろうか。今私が述べたような認識を欠いているからだろう。彼(ら)も、こうした歴史を刻んできた国家を動かす側だと思いたいのではあるまいか。立憲主義と正反対の道を行く自公に合わせるという発想を私は信じがたく思う。国家が取り持つ「メジャーシーン」を歩みたいのか。民主主義が壊されている現在、「マイナーシーン」を歩む覚悟をもたなければ、立憲主義すら取り戻せない。まして、沖縄を含む日本・アジア民衆の安全を考えるのであれば、「核抑止力」を捨て(「米日同盟」から離れ)、私たちの足場を固めることだ。国家が歴史を刻んできたように、そこから離れるためには日本国の侵略―植民地主義を精算していく努力なしに、私たちはこの先を見通すことはできまい。
 国家が守ろうとするものは何か、反面、潰そうとするものは何かを、私たちは見極め、戦争非協力をどうやって貫くのかを考えなければならない時代にとっくに引きずり込まれているのだ。

(4)沖縄ではどうなのだろうか?
 だとしたら、沖縄の立憲民主党の人たちは、泉健太代表のこの考えに抗議するのだろうか。スルーするのだろうか? 沖縄の先を考えているはずの彼らは、まさかスルーしないだろうな。
 また国が国葬を強行するとしたら、沖縄県は、41自治体は、それぞれどうするのだろうか。県知事は参加するのか、しないのか。各自治体は半旗を上げるのかあげないのか。それぞれ各地市民は申し入れていただきたい(県外の自治体でもそれぞれ)。私も今から反対の声をあげていきたい。

 
  



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