今、安諸庭園の仕事で湯島天神に入っています。
写真は、池の護岸石組の最中でラフタ―を使って据えています。
真ん中が湯島の現場を仕切ってる、弟弟子の辺土正樹です。
奴が来たのが今から五年くらい前でしょうか。
まだ大学生で、目をキラキラさせてたのを覚えてます。
始めは見学だけでしたが、何を血迷ったか夏休みに体験仕事をしに来ました。
当時は僕も修行中。初めてまかされた現場を頑張っている最中で、かなりイケイケ。
毎日九時十時は当たり前でした。
彼はその時に二度と安諸庭園にはこないと思ったらしいです(笑)
Mなのかな・・・翌年には来ちゃってました。
一年目は箱根翠松園、次は港区妙上院とでかい現場を経験し、今では湯島天神の頭です。
まだまだ経験は少ないですが、いい庭を作りたい!と思う気持ちとやる気は誰にも負けてないと
思います。そして、だからがこそ今かなりきつい時だと思います。
自分との戦い。
いつかは、だれしも必ず訪れる事だと思います。辛くて苦しくて、投げ出したくなる事。
それでも逃げずに、前を向いて泥んこになりながら、這いつくばってでも前へと進もうとすること。
負けてられないですね。かなり刺激的な日々を過ごしてます。
湯島にいく機会がありましたら、ぜひお立ち寄り願いたいです。
我々の、辺土君の魂がこもった庭を見てやって下さい。
思いを感じて頂けたら幸いです。
今、京の大工棟梁と七人の職人衆という本を読んでいます。
その中で、大工の中村棟梁がおしゃってた事に身震いしたので一部読ませていただきます。
それは平成5年の台風が宮崎に上陸したときのお話で、約300坪の木造建築を施工されてた時の事です。
コンクリの電柱も途中から折れ、信号機はあちこっち向き、屋根瓦はすっ飛んで、街路樹も倒れてるくらいの
すさまじい台風だったみたいです。
その時に自分の職人が現場から離れ、宿に戻って休んでいたらしのですが・・・
その事で烈火のごとく怒って、どなり散らしてもうそれはそれは怒っていたそうです。
しかし、残った人間には、「そうか、いい経験したな。一生に一回できるかできんか、そういう経験をしたな、
ようし。」と。
こういういう経験は、人に聞いたり本で読んだりテレビでみたってだめなんです。
人間というのは実地に体験をして、自分の肌身に刻みこませないといけない。
そうでないと、「ああ、すごいな」で終わってしまう。
ところが実体験したことは一生忘れない。
自分の仕事には体を張って、最後まで責任とらないといけない。
と棟梁は言いたかったのではないか、と・・・
もう、お会いはできない棟梁の仕事に対する姿勢を垣間見れたことがうれしいです。。
自分の師事してる安諸親方もいつも言います。
「底力をつけなさい。」
この言葉にはかなりの言葉や意味が集約されてると思うのですが、一部はあてはまると思います。
なので、安諸庭園では台風の時、皆現場に飛んでいきます。
やはり、親方の仕事に対する姿勢・・・・
脱線しましたが、いま一番自分に必要なのは「経験」だと思いました。
先の話ならともかく、最近はパソコンでなんでも調べられるし、知ったように錯覚してしまいます。
まず、そこに行き、見て聞いて嗅いで、五感で感じて経験しなければいけない。
今の情報社会に流されず、一歩一歩確実に歩んでいかなければ、必ず足元をすくわれる。
そう、強く感じました。
あまり両極端にならないよう、うまく付き合っていければいいのですが、なかなか難しいです。
一流の庭師になるため、一流の棟梁、親方の姿勢を背中を見ながら経験し、学んでいきたいです。
昨日、浅草の川に数字がうかんだ。
ただの数字ではない。一つ一つが光輝き、形もさまざま。しかも屋形舟の上にのっている。。
きれいだ。
後ろにスカイツリーがあるけど見えないですね・・・
これは「こよみのよぶね」といって2006年岐阜県長良川にて、日比野先生が地元の人たちと
岐阜を再発見する過程で生まれた冬の新しい風物詩です。
その東京版です。詳しくは、こよみのよぶねのホームページをご覧下さい。。
前回の第1回庭JAPANにてm28eの古川さんと庭したのち、今回のイベントがある事を知り、
及ばずながら、お手伝いに伺いました。。
遅刻したけど・・・
会は無事終了し、皆と打ち上げ。
飲み会は朝まで続き、とても楽しい一日でした。。