新潟市にある山田コンサルティング事務所

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値段に単位(円)を付けないほうがいい?

2016年06月20日 | 販売・接客
おはようございます! (^O^)/
中小企業診断士の山田まり子です。

最近、相談対応したお店屋さんで値段に円や¥、yenといった単位を付けずメニュー表示しているのを見かけました。どうやらテレビか何かで言っているのを聞いたようで、立て続けに(2店で)同じ光景が…。値段に単位を付けた場合と付けない場合では、付けないほうが売れるのだそうです。

本当だろうか?

多分、実験か何かをして出した結論なのだろうから、そういう意味では本当なのでしょう。ただし、「そのときは」「そのケースでは」ということだと思います。

私は基本的に値段には単位をつけるべきだと思います。そのほうが親切だからです。

さて、私が相談を受けたお店ですが、一方には、やはり単位を付けたほうがいいとアドバイスし、もう一方には黙っていました。単位を付けたほうがいいとアドバイスしたお店は飲食店で、ドリンクのサイズやアルコール度数といった数字も表記されていたからです。数字表記が値段だけなら単位を付けなくても「これは値段だな」とわかるでしょうが、他にも数字があると、この数字は何の数字?とお客さんは考えなくてはなりません。また、この飲食店は外国人も結構、来店するお店なので、念のため「ドルでも元でもなく、円だよ」とハッキリさせておいたほうがいいと思ったからです。

もう一方のお店は理容店で、メニューボード自体がデザインチック。アメリカンクラシカルな雰囲気で、値段は関係ないという人が来店するお店。もちろん、値段がまったく関係ないとは言いませんが、(値段も含め)事前に調べてから来店するようなお店です。また、飲食店と異なり、メニューがそれほどたくさんあるわけでも、新メニューが季節ごとに登場するわけでもありません。ですから、私は黙っていました。

確かに数字のあとに大きく「円」と書いてあると、なんとなく高く感じることはあると思います。ですから、円、¥、yenといった単位は、数字の大きさ(文字の高さ)の半分程度の大きさで書くといいと思います。

テレビや本、知り合いなどから仕入れた情報をお店に生かすのはとてもいいことですが、「本当か?」「自分の店に合っているか?」も考えて、場合によってはアレンジして取り入れましょう!

著作権:山田まり子

嫌なことはやらなくていい

2016年06月06日 | 販売・接客
おはようございます! (^O^)/
中小企業診断士の山田まり子です。

ある飲食店の話。夜だけ営業しているお店で、完全予約&コース料理を提供している。このところ売上がガクンと落ちて、支援機関の職員から「ランチもしたら?そして、ランチ客を夜につなげましょう。」と言われているという。店主も「売上が悪いのだから嫌なことでも何でもやらなきゃ!」という気持ちになっている様子です。

ちょっと待って。

どうして、そんなに簡単に「ランチをやれば売上が上がる」と思えるの?(今までやっていないランチ営業を始めるのだから、ランチを始めましたってことから宣伝しなくちゃならないのよ。)そして、ランチの客が夜、食べに来てくれるって???(通常、ランチ客は夜、食べに来てくれません。ランチ客を夜に誘導するには仕掛けが必要です。)

お店の状況を詳しく聞いたところ、常連客はついているものの、新規客は増えていない。宣伝を一切しておらず、お店のパンフレット(リーフレット)も今までつくったことがないという…。もちろん、HPもブログもありません。最近、売上が落ちたのは法人の接待利用が激減したためで、逆にいうと、今までは接待利用に依存していたから宣伝する必要がなかったということです。

この状態でランチを始めても集客できません。ランチであろうと夜営業であろうと、集客のための努力をしなければお客さんは来てくれません。今、必要なのはランチ営業を始めることではなく、お店を知ってもらうこと、現在やっている夜の営業をきちんとお伝えすることです。

このことをお話しすると、店主は「ITは苦手」「ネットは嫌だ」とおっしゃいます。

結構です。嫌なことはやらなくていいです。まずは紙媒体でリーフレットをつくりましょう。幸い当店を気に入ってくださっている常連客がいます。その方たちにリーフレットや、(その次は)ニュースレターをつくってお渡ししましょう。これにより、知り合いへの紹介や利用機会の増加、加えて、客単価アップも可能です。

嫌なことはやらなくていいですが、それは「何もしなくてもいい」ということではありません。本当にやるべきことを見極めて、自分の「これならできる。」を実行してください。

この話には後日談があって、リーフレットの内容が決まったら、店主、HPかブログをつくりたいと言い出しました。あれ?ITは苦手だったのでは?
違うんです。ITが苦手なのではなく、何を書いたらいいかがわからなかったのです。いえいえ、もちろん、ITは苦手なんですよ。でも、それ以上に内容に悩んでいた。内容が決まったら、ITに強い知り合いに頼んでネットに載せると言い出しました。コンサルの現場では、こんなことがよくあります。経営者の表面上の言葉に惑わされず、真の課題に少しでも近づけるよう心がけてご支援しています。

著作権:山田まり子