さだまさしさんの祖母は天草苓北

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3 日前 - さだまさしの妹でシンガーソングライターの玲子さんは実家を整理した所、祖母・エムに関する古いノートを発見。ノートには2年前に他界した母・喜代子がエムから聞いた半生を纏めたものだった。エムは明治10年、現在の苓北町で田原家の次女 ...

さだまさしさんの祖母・エムの覚悟 激動の歳月
2018年8月20日放送　19:44 - 19:57　NHK総合
ファミリーヒストリー さだまさし

さだまさしの妹でシンガーソングライターの玲子さんは実家を整理した所、祖母・エムに関する古いノートを発見。ノートには2年前に他界した母・喜代子がエムから聞いた半生を纏めたものだった。エムは明治10年、現在の苓北町で田原家の次女として生まれた。元々裕福な農家だったがエムの祖父が酒に溺れ財産を使い果たした。エムは学校へ行かせてもらえなかった。明治27年、エムは隣村の農家に嫁ぎ姑などから使用人のように扱われたものの翌年に妊娠し無事に男児を出産。しかし原因不明の湿疹に襲われ、塩を入れたお湯に漬けると良いと教えられ試したが死亡。エムは嫁いだ家を飛び出し、ロシア・ウラジオストクに渡り人生をやり直すことを決意。当時・長崎から定期船があり日本人が出稼ぎに行っていた。明治31年、ウラジオストクでエムはロシア人家庭に家政婦として働き始め、仕事をしながらロシア語を覚えた。明治37年、薬の行商に来ていた福岡出身の鐘ヶ江成正と結婚。しかし大正7年に突然倒れ死亡した。
一人になったエムは夫が残した金を元手に日本料理屋「松鶴楼」を開く。外務省・外交史料館にはロシア革命当時、ロシアに暮らしていた日本人が政府に提出した書類が残されていた。エムの店の売上は1ヵ月当たり3500円。今の価値で一千万円以上もあった。大正7年に始まったシベリア出兵により多くの日本兵がやってきたことで繁盛したという。店があったのは現在のフォーキナー通りで、建物は当時のままパスポートセンターになっているという。まさしの祖父・繁治が店に飛び込んできたのは開店して3ヶ月後のことで、エムが42歳の時に結ばれる。翌年まさしの父・雅人が誕生。大正11年12月、シベリア出兵が終わり日本軍が撤退したため民間の日本人も引き上げることになった。そこでエムらは当時急速に発展していた旧樺太に渡ることを決意。現在のサハリン州トマリで佐田家があった場所はかつて街の中心部で映画館などがあったという。近くには最盛期に2000人が働いていたという王子製紙があり、繁治は川の上流にある森林の伐採権を取得し、製紙の原料となる木材を切り出した。しかし樺太に渡って3年後に繁治は病に倒れ、大正15年7月16日に心臓麻痺のため53歳で死去した。
エムは5歳の雅人を育てるために王子製紙でボイラーの錆取りの仕事を始める。昭和2年、雅人は泊居尋常小学校に入学。5歳下の石川礼子さんは20年前に開かれた同窓会で雅人と会ったことを覚えていた。雅人の親友・岡山誠さんも一緒だった。雅人が小学校を卒業した頃、満州で暮らす姪の夫・池田愛蔵からエムに一緒に暮らしませんかという手紙が届いた。昭和9年、エムは雅人を連れて満州へと向かった。

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