金持ち日記

金持ちなるまで続く男の日記

人間は考える葦であるⅡ

2007年06月15日 11時44分03秒 | Weblog
 金持ちは「人間は考える葦」という言葉に注目する。

 「人間は考える葦である」という言葉について今日は考えてみたい。

 この言葉の意味をしって私はある疑問が生まれた。それは、「人間は思考によって宇宙を越えるのだろうか?というより、人間は思考によって宇宙を超えていいのだろうか?」ということである。

 元来日本人は、周囲にあった森や川、自然などに神秘的な何かを感じていた。人間には、人間の力ではどうしようもない畏怖する何か、いわゆる「something great」の存在が必要である。それがなければ、人間はおごり高ぶり、人間の非力さを見失い、結局人間にとって悪い結果を生むことになる。

 パスカルの「人間は考える葦である」というのは、思考の力を重要視するあまりに、「something great」を見失わせてしまうのではと危惧する。

 パスカル自身にはそのような心配はなかった。それは彼が熱心な宗教家であったからだ。彼にとって「something great」は神であった。

 絶対的な神を持つわけでもなく、自然もなくコンクリートに囲まれて育った現代の都会の子供に「人間は考える葦である」といっても、彼らにこの言葉の真意は伝わらないのではないだろうか。彼らには「現代科学が自然をも超越する」という意味に解釈してしまうのではないだろうか。

 「人間は考える葦である」という言葉は、常に「something great」がセットであると考えるべきであろう。