金持ち日記

金持ちなるまで続く男の日記

「私」とは何者かⅠ

2008年09月19日 16時26分48秒 | Weblog
 金持ちは「私」とは何者か悩む。

 姜尚中(カン・サンジュン)氏の『悩む力』を読んだ。非常に面白かったので、私も第一章にある「私」とは何者かという問いに向き合ってみたい。

 「私とは何者か?」「社会から必要とされているのだろうか?」「私の存在意義とはなんだろうか?」・・・・・・そんなことを考えてことのある人も多いだろう。そもそもどうして自我に悩むのだろうか?姜尚中氏はこの悩みの原因は近代合理主義にあるという。

 その背景には、近代科学や合理主義の急速な発展があります。それ以前は「自我」というが概念が存在しても、人と人とは、宗教、伝統や習慣、文化、地縁的血縁的結合などによって、自動的に社会の中でしっかりと結び合わされていました。ところが、科学と合理的思考によって、それらは「ナンセンス」として次々に剥ぎ取られていったのです。ウェーバーはこれを「脱魔術化」と呼んでいます。
その結果、「われわれ」だったものは一つ一つ切り離されて、「私」という単体になってしまいました。こうして、「個人の自由」をベースとした、いわゆる「個人主義」の時代が全盛になるわけです。(P36)


 確かに我々は自由を手に入れた。 何を信じるか、何を信じないかは自由になった。幼稚園の時にはイエス様にお祈りしていたのに、小5の夏には野球の神様にお祈りしていた。これは私が何を信じるか自由だからこそできたのである。いまだにUFO信じているし・・・・・。しかし、自由は「私」というものさえも自由にしたのである。その自由に苦しんでいるのが現代の我々の姿なのである。では今を生きる我々はいかに自我を確立すればよいのだろうか。


つづく