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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

『三度目の殺人』-是枝裕和監督が役所広司と福山雅治・広瀬すずを役にすえた法廷サスペンスー「海街diary」や「そして父になる」の方が好きだ

2017-09-14 23:03:14 | 最近見た映画


       【 2017年9月13日 】      TOHOシネマズ二条

 「海街ダイアリー」、「そしてして父になる」の是枝監督が作ったのだから、《はずれはないだろう》と思い、観に行く。私の個人的な感想では「海街diary」や「そして父になる」の方が好きだ。同じ深刻な内容にしても「誰も知らない」の方が良かった。

 話が複雑で、難しすぎるのである。

                
                         

 とは言っても、場面の端々に《日本の司法制度の問題点》が垣間見られる。


                                     
                                                

           
                   

                                                

 それに、裁判は【真実】は二の次で、駆け引きで勝ち負けを争う一種のゲームのようになってしまって傾向が、アメリカの影響か、最近強いように思われる。その背景には【真実】を追求したら切りがない、あるいは【真実】など知り様がないという世相や風潮があるのかもしれない。監督は、その辺の事情も入れたかったのではないかと、かってに推測する。
                                            

                                        
                       【 意味ありげな殺人現場  】


 サスペンスドラマ(映画)というのは、複雑な展開や推理を追うのに忙しく、どうも生活感の描写が抜けてしまう。
 被害者・三隅の家の生活がどうだったのか、母と娘の日常がどうだったのか見えてこない。

                                           
                                               【 母(斉藤由貴)と娘(広瀬すず)】
                     
                             【 女検察官役の(市川実日子)】

 それに比べて、法廷での検察官役の市川実日子はクールな役柄がぴったりで、臨場感があった。

 役所広司はさすがにうまいが、30年前に殺人を犯し、重盛の父に「生きていく価値のない男だった」と言われ様な人物には到底見えなかった。
 重盛弁護士はかっこよすぎるし(弁護士にしては)、父子の関係が断片的で、よくわからない。

          
                   【 役所広司 】
                               
                                        【 広瀬すず  】
                                                    
                                                              【 福山雅治  】

 いろいろ文句を並べたが、全体としては見ごたえのあるものだった。特に、カメラが良かった。

 終わって、映画を振り返ってみたら、三隅(役所広司)が係わったという殺人事件は2回しか描かれていない。《三度目の殺人》とは・・・国家権力による合法的殺人=《死刑》を暗示しているのかと。



                          
                                 




   
   『三度目の殺人』-公式サイト







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