鴻待日和

44歳。進行流産・化学流産・稽留流産。
愛しい人の子を抱ける日は来るのか・・・?

ちょっと浮上(笑)

2009年01月16日 | 思うこと
 年が改まりました。

 冬が本格的になったということで、山羊座生まれのミソサザイとウソ君、仲良くひとつづつ年をかさねました。

 多分、いろんな意味で『本気で』ガンバルのは今年1年になると思います。悔いの無いよう、心をこめて頑張ろうと思います。

         

 ミソサザイは、とある生命保険関係の窓口業務をしています。顧客の方々の保険の請求のお手伝いをするので、入院とか通院とか手術とかのお話を伺うのが毎日の仕事です。

 当然のことながら、産婦人科系の話も毎日のようにお聞きします。職場の同僚は何十人もいますから、ミソが受け持つお客様はごくごく一部。にもかかわらず、産婦人科系のお話を聞かない日はありません。
 ですから、出産というものは、病気ではないけれど、やっぱりリスクのある、場合によっては【命がけ】のことであると思わずにはいられません。

 正直言って、昨年秋に流産してからは、毎日の仕事の中で「帝王切開で出産しました」とか「妻が切迫早産で入院して退院しました」とかいうお話を伺うと、その都度胸がズキンズキンと痛んで、辛かったです。仕事ですから、大人ですから、表面はまったく平静に、他の病気や怪我の場合と同じように、顧客に対応してましたけど。
 特に、流産手術直後の1,2週間は、顧客の妊娠出産関係のお話が終わるとその都度涙が出そうになって困りました。あわててトイレに駆け込んだこともあったなぁ。

 年が明けて、最近ようやく胸が痛まなくなってきました。顧客に心から「どうぞお大事になさって下さいね」と声をかけられるようになってきました。

 ああ良かった。癒えてきたかな。これで仕事が楽にできるなぁ。時間の流れは、ありがたいなぁ・・

 あとね、流産のお話を聞くのも珍しくはない。この悲しみを、20代~40代年齢を問わず、人知れず味わっている女性は世の中に沢山沢山いるんです。
 そして多分、保険対象ではないのでミソにはわからないけれど、諸事情で望まないため堕胎する女性も沢山。

 人生は、いろいろです。ホント、奥が深い・・
 

どん底

2008年11月03日 | 思うこと
 ミソサザイは変なヤツです。
 もともとネアカ(死語?)なのか防衛反応なのか、本当に辛くて悲しくてどん底になった時に、フッと、ふざけたような気分が湧いてきたりする。ミョーにテンション高くて、活動レベルが上がったり。
 家族が亡くなった時もそうだった。ショックで寝込んでも全然おかしくないシチュエーションにもかかわらず、全然疲れを感じなかったミソは、葬儀の供物だの手続きに必要な書類だのを集めに、街中を東奔西走、自転車かっ飛ばしてたっけ。

 我ながら、変なヤツ。素直じゃない。

 ・・つーか、素直に悲しみに向き合う力がない、と言うほうが当たってるかもしれない。こうやって忙しくして、気をまぎらした方が、楽、なのだ。
 悲しみはマッチポンプ。自分でどんどん自分を悲しい方辛い方へと追い込むことがわかってるから、できるかぎり自分自身と・・自分の感情と、向き合わないようにする。

 現実逃避は良くないことかもしれない。
 でもそれによって、家族あるいはウソ君との日常生活が滞らず、また職場にも影響が及ばないのであれば、現実逃避の受益者は私ひとりではなくなるわけで、社会人である以上は、そういう対処の仕方も、まぁ許せるか・・という気分になる。
 時間がたてばうすらぐ痛みってのも、あることは確かだし。

 タイミング。AIH。IVF。ICSI。分割胚移植。胚盤胞移植。たーちゃん進行流産。ツヨちゃん化学流産。そして今回、記事ではハッキリご紹介はしていなかったけど、りんごちゃんというコを稽留流産。部分麻酔による手術も経験。
 これで不妊治療のバリエーションはフル経験・・かな?

 も~いいです。人生経験値としては充分だと思いますです。

 残るは・・まさかの自然妊娠!
 ・・てことに、ならないかな ・・・ないか、それは

感情

2008年10月31日 | 思うこと
 悲しい。
 けれど、事情があって悲嘆にくれる時間的余裕がもてなかったので、悲しむのは1週間後と決めて、必死に、ひたすらに、平常心で毎日を送った。風邪気味の体調の悪さもあって寝床に入ってから2回ほど涙が出てしまう時があったけど、それでも意識を悲しみに集中しないよう努力して、短時間で涙を乾かした。
 意外に、頑張れた。
 1週間が経ったときには微かな達成感すらあった。

 泣いて過ごしても1週間。
 笑って過ごしても1週間。
 
 感情ってのは自分の意志で何とかできるものだね。・・っていうより、自分のココロが自分の意志に丸め込まれているってことなんだろうか。いわゆる抑圧ってヤツ?
 ・・そこんとこは自分でもちょっと不安
 抑圧なら、別な時に反動がきそうだな。形を変えて。
 ・・あ゛? 風邪と思っていた体調の悪さは実は、反動が身体の方に出たものだったんだろうか?

 まぁいいや、どっちでも。

 人は悲しいから泣くのではない。泣くから脳が悲しいと認識する。
 それと同様に。つくり笑いでも、笑顔は健康に良いそうだ。顔の筋肉の動きを脳が感知して「あれ?笑ってるぞ?・・てことは、楽しいのかな?」とかんちがいしてくれるらしい。

 笑おう。
 悲しくても、笑顔をつくろう。

 いまのミソサザイにできるのは、そうやって時間を流すことだけ。

自己責任と言われても

2008年10月11日 | 不妊治療
 秋の冷気の中に濃密にたゆたう金木犀の甘い香り。街を歩くと、あちこちでこの香りの気団にぶつかる。全身が黄金のゼリーの中に潜っていくみたいで、大好きな季節。

 良いお天気なので、ちょっと遠出などしたくなります。

 ミソサザイは高校生の頃からずっとチャリンコ派。良い天気でちょっとお出かけ、と言えばすぐ「サイクリングで川べりの道をの~んびり」とか「ちょっと離れた公園までひとこぎ」と考えてしまいます。

 別に自慢じゃないけど、ミソにとって自転車は、乗り物と言う感覚がほとんどありません。スピードがあるから《歩くと同じ》とまでは言いませんが、動作の自由度(制動可能度)は基本的にジョギングしてるのと変わらないと思う。
 20年以上も乗りつづけて、バランス感覚はバッチリ。東北地方出身なので、多雪地帯ではなかったものの冬は雪が降ったり凍結してたり、そんな道に日々鍛えられ、たとえハンドルをとられて滑っても、自転車は倒して自分は転ばないという技さえ身につけている。

 しかし。
 しばしば「妊婦は自転車に乗らないほうが良い」という言葉に行き会う。
 え~・・
 自転車のどこが悪いのだろう。

 ネットでいろいろ調べてみても、どうも曖昧だ。振動が悪いという説と、バランスを崩したりといった不可抗力で事故に遭いやすく危険という説のふたつがメインらしい。
 可笑しいのは妊婦さんたちのカキコミ。「私は乗るのを止めました」という人より「できたら乗らないほうがいいけど、私は乗ってます。」という人が圧倒的に多い。
 要は自己責任でどうぞ、ということらしい。
 
 ・・そうは言われてもねぇ。
 験かつぎから神頼み、湯治まで奔走している不妊治療中の身としては、悪い可能性のあることは、たとえ僅かなことでもリスクを減らしていきたいじゃないですか。

 かといってチャリに乗らない生活も不便。
 じゃあアレか、振動が腰に直接ひびかなきゃ良いわけか

 ・・というわけでバランスには自信のあるミソ、多少バランスは取りにくくなるリスクを犯しても・・と、不妊治療を始めてからはなるべくサドルに腰をおろさず、ずっと立ち乗りで移動するよう心がけました。けっこうフトモモにプルプルくるし、鍛えられてこりゃなかなかダイエットにも良いかも

 ・・と思っていたら、そういう乗り方も下腹部に力が入るからどうも好ましくないようだ・・ダメじゃん

 振動なんか気にしないでちゃんと正しい姿勢で乗った方がマシだったりして。

 こういう科学的根拠の曖昧な話って、ナーバスになってると、ホント精神的に負担になります。

 カフェインの摂取の許容量についても悩む。
 摂らないでストレスになるとその方が悪いから、少しなら摂って構わないという説が主流みたいだけど、カフェインは分子量が小さいから血流にのって胎盤も通過すると聞くと「ゲ★」と思っちゃうし。いつも、採卵して移植した後はコーヒーはカフェインレスに変えたり、カフェインの少ない飲料を選んだりしている。そしてリセットすると、思う存分スタバに通うのだ・・これってストレス溜まりまくりか?

ヒモつき林檎

2008年10月02日 | 思うこと
 安曇野のりんご。品種は「つがる」です。

 ヒモが結ばれているのにご注目下さい。
 これは落果防止のためだそうです。

 自然な状態のつがるは収穫直前に落ちてしまうという性質があり、年によっては半分以上落ちてしまうこともあるそう。
 そのため一般には落果防止剤というホルモン剤を使う。つがるという品種のりんごを栽培する上では、やむを得ないそうです。(し、知らなかった・・

 でも、特別栽培(減農薬・無化学肥料栽培)をしている【信州安曇野 広瀬農園】では、環境への負荷や安全性、おいしさを考えて、この防止剤を使わない。
 ・・しかしそれでは、おいしくなるまで充分に熟させようとすればするほどりんごを失う結果になる。でも未熟なうちに収穫したくない。
 
 熟慮の結果が、落ちないようにりんごを紙ヒモで結んでしまう、という方法でした。

 「結びのつがる」
 簡単な発想と思いがち。
 けれど、もし「りんご狩り」とか「みかん狩り」とかの経験があれば、農家でない私たちにも容易に想像できるでしょう、実ったひとつひとつをヒモで結ぶ作業の大変さ・・

 「結ぼう!」と決断した時点で、この生産者がいかに「美味しくて安全なりんご」を作ることに情熱を傾けているかをうかがい知ることができます。「こんなこと考えるりんご農家は、日本中できっとこの広瀬農園だけだよ」とウソ君。応援したい、若いりんご農家さんです。

 さっそく頂きました。
 スーパーなどで購入するつがるとは、味の濃さが全然違う~

信州安曇野 広瀬農園
      〒399-8103 安曇野市三郷小倉3121-9 電話/fax0263-77-6619
      hirose-ringo@gray.plala.or.jp

ぷすぷすぷす・・

2008年09月26日 | 思うこと
 なんかこう。
 不完全燃焼な火がぷすぷすと黒煙をあげてて、でも今さら酸素とか送ってももう再燃するのは無理・・みたいな、スッキリしない気分の毎日です。

 結局、コガモちゃんは妊娠でした。予定日は11月らしい。
 あの記事の直後(8月上旬くらいに)、10月になったらボランティアの手伝いを休ませて欲しいとメールで言ってきた。
 ・・一緒に働いていて、途中で来れなくなると分かってるなら、直接顔を合わせた機会に挨拶のひとつもするのがフツーでは? それをメールで済ますか?
 コ~ガ~モ~

 良い子とはいえやはり今時の20代と考えればいいのか。ボランティアで貢献している人たちの目の前で「タダ働き、物好きだね~。オレならやらないね」と平気で言い放つゴイサギ氏の、さすがは妻、と言うべきか。

 しかも、ボランティアを統括している会長へも、私から報告させようとしているのが文面からミエミエ。なので「毎日暑いから、もう無理して事務所へ来なくていいよ。それから会長へは、来れなくなる事を自分できちんと報告しなさい」という主旨のことを、こちらもメールで済ませたさ!
 だ~れが好き好んで、大っきらいなゴイサギの慶び事を報告するか。そんな伝言係やってやる義理はオレには無い

 数日後。コガモちゃんは会長に報告(多分メールで)したらしく、会長は上機嫌で私をつかまえて言った。「どうもコガモちゃんがおめでたらしいよ。だからミソサザイさん、新しいお手伝いの人を募集しなきゃね~」 ハイそうですね。
 その時初めて聞いたような顔をしてあげました。
 ・・ま、私だって不惑過ぎの大人ですから?このくらいの演技はしてあげますよ、ええ。
 《自分が真っ先に慶び事の報告をスタッフから受けて、皆にご披露できた》ことに、会長はとても満足げでした。

 ・・ほら見ろ。
 ゴイサギ&コガモ夫婦よ。人の心の機微に対してこういう配慮をするのが大人ってもんだよ。少しは社会勉強なさい。

 コガモちゃんのあまりの自己チューな態度に「おめでとう」の5文字は出せずじまいでした
 でも会長への報告を助言してフォローもしてやったんだから、それでチャラにしてくれ。

高温期

2008年09月14日 | 不妊治療
 最近、高温期の基礎体温に一喜一憂しなくなってきた・・

 だって私の場合、12日目くらいまでは薬を飲んでも飲まなくてもきちんと高温期があるし、いくらその数値が見事でも、うまくいっている目安には全然ならないから。プラノバールとかデュファストンとか飲んでるならよけいに。薬の影響で体温高いのかもしれないのに「まだ下がってないゾ」と喜んでてもな、と思っちゃって。

言えない・・

2008年08月01日 | 思うこと
 仕事の他に、ボランティアをしている。
 その事務作業をミソサザイと分担しているコガモちゃんは、20代半ばの、声の大きい、明るくて素直な良い娘。彼女は、ミソも知っているゴイサギ氏(38歳)と去年の秋に結婚した。

 ゴイサギ氏は・・人のことを悪くは言いたくないが、あまり性格の良い人物ではない。根っこの部分は普通なのだが、その表面を覆うひねくれ方が子供っぽくていただけない。ワルぶってるクセに人の良さが透けて見える、それが恥かしいのか何なのか、人を傷つけることで自分の優位をアピールするのが得意技。自分の欠点は、ムキになって自己正当化して認めない。自分より弱い立場の女性と見るや、アゴで使う。等など・・・
 ハッキリ言って、ミソは彼が大嫌い。自分が傷つけられるのは(もちろんイヤだけど)まぁその場を我慢して一晩寝ればすぐに忘れるタチなので、それはいいけど、それよりも、彼の言動が他の人を傷つけたり陥れたりするのを見聞きするのがスゴくイヤで許せないのだ。

 ゴイサギ氏を知る人たち(=多少なりと被害を被った人たち)は皆、彼のあまりの性格の悪さに、カノジョなどまず出来ないだろうと思っていた。だから、コガモちゃんと結婚したと知ると、誰もが祝福より先に口にする言葉が「・・何で??」だった まだ20代の、性格の良いコガモちゃんが、よりによってなぜ40目前のゴイサギ氏なんか選んだんだろう。

 まぁ、男と女のことは、当人同士にしかわからないことがあるからね。
 コガモちゃんの選ぶ人生、ミソがどうこう言うことじゃない。お幸せにネ。

 ・・で。その後も1,2ヶ月に一度くらい、ボランティアの作業場でコガモちゃんと会うことがある。
 最近、暑くなってきて、服が薄着になってきた。
 そして気になる、コガモちゃんの体型。
 ・・その腹まわり、20代の女の子にはあり得なくないか?・・もしかして?

 でもな。
 同じ職場の10代でママになった女の子も、去年の夏、あり得ない腹まわりをしていて、てっきり二人目か~いいな~とか思っていたら、ただ太っていただけだったってこともあったしな。

 ナーバスになりすぎじゃ、ワシ・・

 こういうことは、こちらから「おめでた?」とか訊かないほうがいいんだろうと思って、なるべくコガモちゃんの体型をジロジロ見ないようにしている。必要があればあちらから言ってくるだろうし。

 だいいち、大っ嫌いなゴイサギ氏が父親になると思っただけでムカつく。
 コガモちゃんは良い娘だから、幸せな母になって欲しいけど、ゴイサギ氏が幸せになると思うとフクザツだ。
 何であんな、人を傷つけるのが楽しみみたいな人物が、子を得て幸せになるのじゃ・・あんなヤツの遺伝子がこの世に引き継がれ、ウソ君みたいな高潔で優しい人物の遺伝子は残せない・・この世は理不尽だ。

 いざその時になったら「おめでとう」とコガモちゃんに、自然な笑顔で言ってあげられるかな・・
 つーか、ゴイサギ氏に対してそれを言えるか、だな・・ 
 腹をくくっとかんと。 

いつまで頑張れるだろう

2008年07月26日 | 流産
 今回は、何も味わえないうちに終わってしまいました。
 ふつうに「失敗周期」と同じだったのに。

 1回着床して、そのまま成長が止まってしまったので、カウントとしては「流産」になる、らしい。

 ・・名前、つけてあげなきゃ。

 初めての胚盤胞ちゃんで、凍結やらアシスタントハッチングやらいろいろ無理させたのに頑張って着床してくれた「つよい子」ちゃんだったので、「ツヨちゃん」。

 バイバイ、ツヨちゃん。
 まだリセットしてないので、実感が湧かないけど。
 悲しすぎて涙も出ないけど。

 よかったら、また来てね。
 抱いてあげたいよ。ぎゅって、抱いてあげたい。

 でも、43歳。
 お金持ちでもない(多分、どっちかというと安月給な)私たち。
 いつまでチャレンジできるだろう。
 この落胆と失望にくじけずに、コウノトリ待ちをいつまで頑張れるだろう・・。
 

 

夏がきました

2008年07月13日 | 不妊治療
 春からこっち、チベット問題長野に行ったりとか拉致問題で青い風船持ってデモったりとか、忙しかった~。

 でも夏は体力的に苦手なので、少しペースダウンしなきゃ

 祈っても願っても、授からない命。個人の気持ちや意志や努力ではどうにもならない。
 「いのちと心」は(そうと気づかない人が多いけれど)そんな貴重な、奇跡のような偶然から与えられるものなのだ。
 それをいとも簡単に踏みにじり、我が身や体制を守るのに利用する。そんな罪深い輩が、のうのうと暮らしている。
 理不尽きわまりない。

 そうやって私ひとりが怒っても、世の中なにも変わらないともいえるけど、まぁせめて出来る行動はしとく。出来る範囲で。

 そうこうしているうちに、私より後に妊娠した人が、もう先月、出産してママになった。妊娠中も、たいしてトラブルらしいトラブルも無かったみたいで。楽しい妊娠ライフだったろうねよかったね。
 「子を授かる運命にある人」には、こんなにあっさり命が与えられるんだ。いいなぁ・・。