松本サリン事件から３０年

　松本サリン事件から３０年が経ちました。若い人は知らない人が多いと思いますが、オウム真理教による猛毒サリンを裁判所の官舎を狙ってまき、８人が死亡し１４０人以上が被害を受けた事件です。この特異な事件、自宅に農薬等があったことから第一通報者の河野さんが犯人に間違われました。警察もそうですが、マスコミも河野さんを犯人かのように扱いました。河野さんの奥さんは意識を取り戻すことなく１４年後に亡くなる等河野さんは大変な人生を歩みました。今でもかすかに覚えがありますが、疑いの晴れた河野さんは恨みや警察マスコミの不満を訴えることなく、「理不尽な命の奪われ方は、あってはならない。日々幸せであること。恨まないことを大切にしている。」というコメントが、胸に響きました。この事件の翌年には、地下鉄サリン事件を引き起こしました。狂気の教団に何故有名大学の優秀な学生たちが入信し、疑いもなく教主の麻原の言うことを信じたのか、不思議に思いました。これほどの悲惨なことは起こらないと思いますが、世の中色んな不安や悩みを抱えている人を狙った狂信的な教団というか宗教はいつ出てきてもおかしくはないかも知れません。