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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

テレビの嘘を見破る/今野勉

2005年12月23日 23時59分39秒 | Weblog
新たに読み終わった本について。
『テレビの嘘を見破る』(今野勉/新潮新書)。
この本では主にドキュメンタリー番組における、
いわゆる「やらせ」や「再現」について書いてあります。
そういった「やらせ」と演出の境界について、
これまで放映されてきたドキュメンタリー番組を例に挙げながら、
その番組の制作秘話や、
視聴者に与えた影響などについて
事実や筆者の考察などが書き綴られています。
結局はっきりとした結論は出ていません。
人によってドキュメンタリーにおける
「やらせ」や「再現」についての認識は千差万別です。
あるドキュメンタリー番組のやらせに関して、
識者の間でも批判する人もいれば擁護する人もいて、
要はその人の「やらせ」や「再現」に対する意識の違いってことです。
再現された映像をあたかも真実として伝えることは
果たして正しいのかどうかということが問題となっています。
テレビを見るとよく
「これは再現映像です」といったテロップを見かけますが、
中にはそういった処理をせずに、
再現した内容であるにも関わらず、
今その場で起こっていることとして
放送していることも少なくないそうです。
視聴者からすればそんなの判断できません。
でもある事象が起こったときにたまたまカメラを回せなかったら、
やっぱり製作側としては再現してでもその事実を伝えたいでしょう。
それが再現だろうがリアルだろうが、
視聴者にそういうことがあったんだよと伝えられればいいと僕は思います。
だから僕は多少のやらせや再現は必要だと思います。
でもその再現の過程で、
事実を誇張したり、あるいは捏造したりすることも多いそうなので、
それは問題だと思いますが。
やらせや再現を批判する人たちの主張はそこだけでなく、
「リアルを伝える意外はドキュメンタリーとはいえない」
といった意見が多いです。
著者は視聴者と製作者の関係性が大事だと言っています。
また、アメリカなどでは、ドキュメンタリーにおける再現映像というのは、
ごく当たり前のように使われているそうです。
まあ、本当に意識や文化の違いですね。
この手の話で必ず例に出るのが、
93年にNHKで放送された
『禁断の王国ムスタン』です。
前に読んだ本でも出てきました。
でもバイト先の松平くんはこの番組を知っていました。
当時はかなり話題になったそうです。
僕は小3だったのでまったく知りませんでしたが。
この本もためになりました。
どうもありがとうございます。

テレビの嘘を見破る

新潮社

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