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丁半小僧武吉伝 「賽の目返し」「穴熊崩し」

2007-07-25 17:49:53 | ★積み上げて…(本)


このところ、とんとご無沙汰だったカテゴリ<積み上げて>です。
本読みは続けているものの、載せようと思いながら次から次へと読んでいくうちに、読み終わったものはどんどんと忘れてしまい、結局載せずじまいになってしまうという体たらく…
今回は忘れないうちに…ということで。

ばぁちゃんの通院の付き添いの時、本を持ってくるのを忘れたので、病院の近くの古本屋さんで調達したものです。

 丁半小僧武吉伝 『賽の目返し』 沖田正午 (幻冬舎文庫)

――丁半博打の天才少年武吉の活躍を描く痛快時代小説。
                                (カバー裏あらすじより)

時間もなかったので、ささっと見て、<お江戸もの>ってことだけで、これに決めたのですが、読んでみたら面白い。

お話しはこの1冊で完結しているものの、続きそうな予感…
で、調べてみたら2冊目が出ていました。

 丁半小僧武吉伝 『穴熊崩し』 沖田正午 (幻冬舎文庫)

早速買って読みました。

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武吉(ぶきち)は数えで8つ。
年齢の20以上も離れた兄がふたりいる、村一番の豪農の三男坊です。
2番目の兄の幸次郎。20歳の時に川越で勢力を張る、五代目大滝一家の弥五郎親分に杯をもらい、子分となった渡世人。
この兄がまだ5つだった武吉に、賽壷(さいつぼ)と賽子(さいころ)を与えたことから、武吉の驚くような才能が開花するわけです。

才能はもちろんのこと、血の出るような…と言うか、(指に)タコのできるような努力をしたわけですが…

こんな小さな子に博打なんて!おいおい;
と思うのは私だけじゃない、武吉の父親、幸左衛門もそれを案じ、予定より早く奉公に出すことになったわけです。

奉公先は幸左衛門の知り合いの大店、川越の呉服問屋・庄田屋。
武吉の丁稚としての生活が始まります。

さて、武吉を博打から遠ざけることができるのでしょうか…
(丁半小僧武吉伝!なんですから、それは無理というものですよね^^)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

出てくる大人(かたぎも渡世人も)がいい感じです。
もちろん悪人も出てきますが、<痛快時代小説>でありますから、悪人はやっつけられて、「ざまあみろ!」というわけです。

活字も大きく読みやすい。(笑)

どうぞ、お楽しみくださいませ。


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『生かしておきたい江戸ことば450語』
澤田一矢 (幻冬舎文庫)

「あたぼう」「ちょっかい」「ぞろっぺい」「どさくさ」「ちゃんぽん」「てんやわんや」。日本の<粋>は、「江戸ことば」の中にしっかりと息づいていた!懐かしくも面白みのある言葉が<和>の心を呼び覚まし、江戸の暮らしを偲ばせる。消え去りつつある伝統的な言葉の意味や語源を、落語を交えて軽妙に解説した、読めば納得の450語。
               ―カバー裏説明より―

 



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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お江戸もの (drkoontz)
2007-07-25 20:09:09
かどうかわかりませんが、人情物は好きです。
親父が池波正太郎が好きで、その影響かも。
半村良、宮部みゆき、新田次郎、山本周五郎あたりでしょうか。
引退後は、すっかりご無沙汰で、
今は、残念なことに亡くなってしまった藤原伊織を読んでいますが、
上下2巻とはいえ、もう2週間近くかかっています。(^^;
電車の中で読むのと違って、布団の中では眠くなるか、
目が冴えてしまうかのどちらかです。あはは。
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おもしろそうですね (akanegusa)
2007-07-25 23:01:07
江戸ことば、気になります。
けっこう今でも使ってる言葉ですよね。
「ぞろっぺい」はわからなかったけど
粋な言葉ってかっこいいですね。
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drkoontzさんへ (wata)
2007-07-26 11:12:00
時代や場所が<江戸>なものを、自分で勝手に<お江戸もの>と呼んでいます^^;
時代小説(と言うのでしょうか?)を読むようになったのが宮部みゆきさんのものからで、2年くらい前からなんです。(まだちょぼちょぼですが;)
人情物っていいですよね。トゲトゲした自分の日常を癒してもらったり、反省させられたりしています。

藤原伊織さんの本。まだ読んだことがありません。
今は何を読まれていますか?
検索してあらすじを読んで、『テロリストの…』を読んでみたいと思いました。

>布団の中では眠くなるか―
私もです^^;私の場合は横になって読むと2,3ページで眠りにつけます(早っ;
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akanegusaさんへ (wata)
2007-07-26 11:29:52
<江戸しぐさ>や<江戸ことば>。
粋な感じがしますよね^^。
50音順に載っていて、意味や落語での用例が載っています。
眠れないとき(私は殆どないのですが;)に、羊に柵を越えさせるよりも、江戸ことばの意味を追っていくのも効果があるかもしれません。

「ぞろっぺい」。私も分かりませんでした。
■P107より 働く時長い着物をぞろりと着流して端折らぬ者を<ぞろ兵衛>といい、<中略>だらしのない、しまりのない、いい加減なの意を表す。■
おぉ!まさにワタシだ;;;;;
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蚊トンボ白鬚の冒険 (drkoontz)
2007-07-26 20:54:49
を、読んでいます。
「テロリスト・・・」は、とても良かったですよ。
これがきっかけで、彼のファンになりました。
彼は、寡作なので待ち遠しいと思っているうちに、
亡くなってしまいました。
「ひまわりの祝祭」「シリウスの道」。
どちらもいいですが、やはり初期の作品がすぐれものですね。

「雪が降る」「ダックスフントのワープ」。
これは、絶対おすすめです。
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へぇ~r! (akanegusa)
2007-07-27 01:13:52
私も同じく「ぞろっぺい」系です。
この言葉、流行らないかな・・・。
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私だけじゃなくて・・ (のあ)
2007-07-27 09:55:04
wataさん、病院の待ち時間など時間を見つけて、本をたくさん読まれてるんですね~。
時代物がお好き?
私は、ほとんど読まないんですけど、読んでも忘れてしまうので、感受性に欠けてると凹んでたんですけど、wataさんも忘れてしまうことがあるようで、安心しました~(笑)
読書しなきゃいけないな~と思って、先日、生協で「女性の品格」を注文しました。
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drkoontzさんへ (wata)
2007-07-27 18:48:37
楽しみにしている作家さんの本が読めなくなってしまうのは寂しいですね。
検索していて、「テロリスト…」を書いたきっかけが、賞金狙いだったという話を読みました^^。
狙って、それをとってしまうのですから…スゴイ!!
書かれたどの作品も、面白そうですよね。
読んでみますね。
「テロリスト…」が最初でいいのかしら?
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akanegusaさんへ (wata)
2007-07-27 18:52:10
akanegusaさんも<ぞろっぺい>ですか^^!
流行るかしら(へへっ
ぞろっぺい仲間、集まれ~!!
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のあさんへ (wata)
2007-07-27 19:18:17
^^;
面白かった!という感想は残るのですが、内容となると、かなり短い期間で忘れてしまいます;(これもトシのせい?)
なので、たまに同じ本を買ってしまうというお馬鹿なことを仕出かしてしまいます。(もったいないT.T

若い頃は難しい内容だったり、重い内容だったりするものを読んで、フムフムと分かったような気になっていたのですが…(恥ずかしい
トシを重ねて、現実が重たい内容になってきたので(笑)読むものは軽くて楽しいものを多く読むようになりました。
空いた時間を楽しめるものなら、読書でもなんでも楽しみましょう^^。
「女性の品格」面白かったら教えてくださいねー
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