今回の全英女子は最強布陣だとマスコミは息巻いていたようだ。何ぃ?、東京オリンピック銀メダルの「稲見」がいないじゃないか!、と仰る方がいるが、会場のカーヌスティは「ちょっと出掛けて行って」簡単に上位に食い込めるようなコースじゃないそうである。数々のドラマを生んだ英国屈指の難コースだが、ムービングサタデーの3日目を終えて渋野が18位T、畑岡・笹生が27位Tと日本勢の健闘が目立つ。そして何と何と、私の注目選手「古江彩佳」が45位Tから30人ごぼう抜きして、「15位T」にジャンプアップしていると言うじゃあアーリませんか!、 これは凄いことである。
彼女はこの前のエビアンクラシックでも4位に入っていて、その後もオリンピックどこ吹く風とイギリスに留まって、しっかり「リンクス」対策をしてたらしいのだ。まじ、プロフェッショナルである。しかも280ヤードも飛ばすような、女とは思えないような背高で鬼マッチョな連中に囲まれてるにも関わらず、自分のスイングを貫き通して「ノーボギーの5バーディー」で回って来た、と言うんだから凄すぎる!。試合後のインタビューでも「これがルーキー?」かと思うほどの落ちつきを見せていた(実際は19年10月デビューだが、アマチュア優勝でプロになったので、実質20ー21シーズンのデビューである)。
彼女の強みは何と言っても、全くと言っていい位に安定して「完璧に軸がブレない」スイングである。しかも平均パット数1位・リカバリー率3位と、小技が抜群に上手い。驚きなのはドライビングディスタンスが232ヤードで平均以下、60位と飛ぶ方ではないのにイーグル数が何と1位と「信じられないくらいにセカンドショットが正確無比」なんである!。これじゃあ海外でも通用するはずだ(宮里藍もそれで世界1位になった)。彼女は3日目の平均ストロークが69と、なんと70を切っているのが素晴らしいが、問題は4日間競技の場合の最終日が71(9位)とちょっと落ちているのが心配である。1・2日目はイギリスにしては天候が穏やかだったが、果たして最終日はどうだろうか。予想は雨で少し荒れるようである。この悪天候で、もしセカンドでビタビタとピンに絡むようなショットが打てればだが、いよいよ彼女にも「優勝の大チャンス」が生まれてくる筈・・・。きっと決定的瞬間は深夜2時頃になるだろうが、私は今夜は「寝ずに応援」しようと思う。彩佳、GO!GO!
ちなみに渋野日向子のスイング改造についてだが、徐々に良い方向に行ってるようだ。彼女のスイング改造には色々専門家からも反対の意見が多かったが、こうして結果を出して来ると「周りでワーワー言っていた人」は何て言い訳するのか興味があるねぇ。もし日本人選手が上位トップ10に複数入って来るようなら、夢にまでみた「日本の時代」が、とうとう現実のものになって来るかも?
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