私の持っているエプソンのプリンターだが、ほぼ1年ほど使って無くて、今度必要になって久しぶりに電源を入れた。そしたら何だか調子がおかしくて、うんともすんとも動かないではないか。よく見たら Wi-Fi のランプが点滅したままになっている。こないだ、Wi-Fi の電池パックが膨れて来たのでビックカメラで新しいのに買い替えたのだが、お蔭でプリンターが MacBook と接続出来なくなってしまったようだ。やれやれと思いながら押入れのプリンターの箱を引っ張り出し、マニュアルを見ようと探したがどうにも見つからない。これだから「最近の電子機器」は始末に負えないんだ!、などと毒を吐きながら、「ネットでエプソンのホームページ」を探して開いたみた。
プリンターを Wi-Fi につなぐにはまずプリンターを接続待ちモードにしてから、Wi-Fi の方で「なんとかボタン」を押すとつながるらしい。早速 Wi-Fi をひっくり返して色々探したが「全然見当たらない」じゃないか!。もう、どうしろっちゅうの?、と怒りが込み上げてきた。こういう場合、この手の不満を電話で売り場の若い店員なんかにぶつけるのは、「今の時代、御法度」である。彼らは「ボタンがどこのあるか」知っているので「ハイハイそれはここですよ」などと何の感情も示さずに、「また来たな」と舌打ちしながら、ただ事務的にテキパキと説明するに決まっているのだ。それが逆に、デジタル弱者の老人の怒りを「逆なで」するのである。ああ、年は取りたくないよねぇ〜。
文字入力できるスマホやタブレットの場合、Wi-Fi に接続するには設定を開いて、Wi-Fi 接続のSSIDを選んでパスワードを打ち込めばいい。プリンターのような機器では接続待ちモードにし、Wi-Fi ルータ側でその信号をキャッチして接続するやり方が普通なのだ。だが、そのキャッチするボタンが見つからない・・・。仕方なく今度はUQの Wi-Fi マニュアルを探したら、こちらは首尾よく見つかった。読むと画面から設定を辿っていけば、機器との接続が出来るみたいである。何とかマニュアルを見ながら操作して、ようやく接続することが出来た。
いよいよ MacBook を開いて、私が毎日付けている「血圧シート」を印刷する。私は Windows をずっと使っていたので、Mac は分かりにくくて色々困るのだ。エクセルの Mac 版である Numbers は、「印刷の画面」が中々見つからなくて難渋した。色々と細かい指定は出来るのに、一番簡単な「印刷画面」が見つからないのである。Windows ではこういうイライラは味わったことがなかったように思う。必要なことを「分かりやすく簡単に出来る」道具が欲しい!、ってアップルに言ったとしたら、多分「そういう人は、Windows を使ったらよろしいと思いますが」なんて言われそうで、さらに癪に障るのが関の山である。ええ、どうせ私は Windows がお似合いですよ(チキショーっ)。
まあ、そんなことを考えながら、プリントボタンを押下した。プリンターが、ジーザッザッと印刷を始める。と、途中でピタッと止まったまま、またしてもウンともスンとも言わないのである。紙が詰まったかと思ったが、そうではない。インクが切れているのである。アチャーッ。またビックカメラまで買いに行かなければならない。ああ、面倒だな、と気持ちが暗くなる。
何でも二言目には面倒だという言葉が、口を付いて出て来るようになっている自分が恐ろしい。とうとう私も「老けこんだ」に違いない。何か、コロナで家に閉じこもっていたら、一気に年を取ってしまったようである。それでも意を決してビックカメラに行き、インクカートリッジ売り場に足を運んだ。するとエプソンだけで棚一杯の種類が、所狭しと並んでいるではないか!。めちゃくちゃ多いけど、こんなに必要なん?、と呆れてしまった。そのせいで、メモに書いてきたインクの型番が、いくら探しても見つからないのだ。プリンター本体は、色々と種類があるのは理解できる。しかしサプライぐらいは統一して、精々3種類ぐらいに絞れないものかと「またまた怒り」が込み上げてきた。イカン!、またしても理由の判らない「クレーマー爺い」になりかけてしまった。ここはグッと抑えて、にこやかに店員さんに聞くことにしよう。店員さんは苦もなく目当てのインクカートリッジを見つけて「こちらです」と渡してくれた。言いたいことも色々あったが、とにかく素直にインクを受け取ってレジで精算して帰った。これで一安心である。パッケージには「絶対〇〇しないように」と、やたらと注意書きが印刷してある。「うっせーわっ」と思って本棚に置いて、少しうっちゃっておいた。月末まではまだ日にちがある。何も急いで取り付けることは無いのだ、ザマー見ろ!
で、ようやく30日、インクを取り替える日がやって来た。ここが勝負だと思って準備万端で蓋を開けると、何と「取り替え手順」が丁寧にも図解して本体にプリントしてあるではないか。さーっすがエプソン、やるじゃねえか!。書いてある通りにやってみたら何の事はない、問題なくあっさり交換できてしまった。なんだ、簡単じゃん(最初っから簡単なんだって!)。蓋を開けておく突っかい棒を「たたむ」方法が分からなくて苦労したが、まあご愛嬌で良しとしよう。印刷も無事に終わって、私の「デジタル強者への挑戦」は恙無く終了した。
一仕事終えて考えてみると、やっぱり我々老人には「昔ながらの接続コード」の方が性に合っている。アプリで色々設定するよりは、線をつなげれば自動的に動いてくれる機械の方が断然易しいのである。これをアナログと言って、未だにこれにこだわる人間を「デジタル弱者」というそうだ。なんか分かるなぁ〜。電話は全てスマホに切り替わるそうで、携帯電話しか使えないデジタル弱者は「いずれ切り捨てられる運命」にある。
昔は、社内では、コンピューターのことは〇〇に聞け、と言われたもんだが(これ、私のこと)、寄る年波には勝てないものである。もはや説明書やマニュアルを読むのさえ、面倒で「辛く」なってきているのだ。今に家の片付けなんかも面倒になって、ゴミ出しルールなんか全然理解できなくなるかも知れない。クワバラクワバラだ。何事も積極的に取り組んでいかなければ、どんどん取り残されてしまう。Twitter も Facebook も、Instagram も TickTockも、さらには国民の8割が使っているという「 LINE 」も入れてない私は、これからどうやって行けばいいのだろうか?
とまあ、そんなに愚痴ばっかり言っていてもしょうがないと私は思っている。道具は、それを必要とする時が来れば「自然と使いこなせる」ように出来ているのだ。道具を使えないのではなく、道具を「必要としてない生活」が問題である。私はSNSは、どうしても必要なものでは無いと思っている。よく災害時に遠く離れた家族をツィッターで知らせて助けを求めたところ、現地の「見知らぬ人に救助された」という話を聞く。これはこれで素晴らしいことだが、これはむしろ公的機関が、「救助要請・連絡ホームページ」などを立ち上げて対処すべき問題だろう。デジタルは必要な者が必要な人に向けて使用すればいい。
つまり、印刷したい時に「簡単に印刷できれば」いいのだ。ただ、その簡単の定義が「時代に遅れて」いるだけである。とりあえず血圧シートは印刷できた。これでしばらくプリンターとはオサラバである。この事から私が得た教訓は・・・
「説明書は、必ず取っておけ!」
です。
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