明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

酒のツマミ話(21)政界曼荼羅図に菅首相の居場所は無い!

2021-09-05 21:52:40 | ニュース

1、アフガニスタン情勢の真実
実はタリバンは欧米の外交官やNGOなどがアフガニスタンに残って、これからの国家再建を手伝って欲しいとアメリカに呼びかけていたという。20年も抵抗を続けていたタリバンには、政権運営のノウハウが乏しいからである。ところがアメリカはタリバンが危険で暴力的だからと、何十人も積み残ししたあげくに慌ただしく撤退してしまった。欧米各国や日韓もバタバタと出ていった、と報道されている。カブールの混乱状態を映し出すマスコミの映像は、タリバンをイスラムテロ組織のように印象づけていた。

本当はタリバンは、8月中旬からアメリカと敵対をやめてカブールに残って貰い、しばらくは分割支配の状態を保ちながら、徐々に撤退していく方向で交渉していたという。それなのにバイデン政権は即時完全撤退の道を取って「ワザと失敗」したらしい。日本も自衛隊機を2機も送ったのに脱出した日本人は1人だけで、アフガニスタン人の協力者等500人を現地に積み残して、そのまま帰還命令により戻って来てしまった。何ともガッカリで稚拙なやり方である。タリバン側はアメリカと上手くやっていきたいのだが、アメリカ側が全てを捨ててタリバンとの協力関係を断った、というのが実態だ・・・。

以上が「田中宇の国際ニュース解説」の記事である。これが本当かどうかは何とも言えないが、少なくともマスコミの報道は、私は「鵜呑みにするのはまだ早い」気がしている。勿論、女性の教育とか開かれた社会進出とか、色々と欧米の価値観と違っていて、理解が及ばないのは確かである。だが、それは他のイスラム諸国でも同じような状況であり、アジア圏でも別の意味で人権意識が欧米と異なっている国はいくつもある(日本もその内の一つだ)。アメリカが中東でどんどん勢力を失っていくのに反比例して、露・イラン及び中国の影響力が加速度的に増しているのが現状と言えそうだ。英米の勢力が中東からいなくなると、彼らが演出したイスラムのスンニ・シーアの対立も消えていき、人々の暮らしも徐々に良くなって、もっと安定した「平和な地域」に変わる可能性が十分ある・・・と田中宇氏は言っている。何となく説得力のある話だ。我々もマスコミの報道を真に受けるのではなく、「多方面からの情報」を得て考える必要がありそうである。

2、菅首相の墓碑銘
田舎出の秘書から首相にまで上り詰めたという経歴から見れば、菅首相の蜜月は呆気ない程にあっという間だった(まあ、最初から安倍前首相の急場凌ぎの代役だった、と言う「そもそも論」は別として)。私に言わせれば、当初7割もあった人気が30%を切るようになった頃から、既に結果は見えていたと思う。内閣改造・幹事長更迭に加えて衆院解散・前倒し選挙という驚きの奇策を「安倍ちゃん」に封じられては、いかに菅首相と言えども「万事休した」のではないか。この後に及んで総裁選に出ると言うことは、もはや「自らの政治生命を断つ」ことになる、と泣く泣く断念したのである。

やはり無派閥議員には「ここぞ」という時に手を貸してくれる人が少ないと言うことだろう。色んな考え方や現場の情報も耳に入らず、ブレーンと頼んだ内閣府も次々と無能さを露呈した。やったことと言えば「携帯料金の値下げ」しかないというのでは、余りにも「政治哲学が貧困」ではないかと言われても、グーの音も出ないのである。菅首相のことを「立派な政治家」と小泉大臣が涙を流しながら持ち上げていたが、贔屓目に見ても「大した政治家ではない」と言うのが世間の評価であろう。

首相に求められる資質は優秀なブレーンの色んな意見を一つに纏め上げて、それを国民に示す「明晰な弁舌とプレゼン力」が一番だと思う。それが菅首相には欠けていた。さらに、それに補足するならば部下を「自在に統率」し、事に当たっては「俊敏な決断力」と失敗を恐れぬ「果敢な実行力」が求められる。欲を言えば、日本人が特に権力者に求める「高い倫理観」と、それを下の者に守らせるだけの「厳しい管理能力」を備えていることが必須なのではないか。ところで新しく総裁選出馬を表明している人達は「こういった能力は、どうなのか?」というと、どうも今ひとつ圧倒的な力の差は感じられないのが正直なところだ。出ている面々の顔つきを見ると、皆んな「首相になりたい欲望」が全面に出ていて、首相になって「何をやる」かが見えてこないのだ(自民党という党は元々「保守」を標榜しているから、今までと「代わり映えしない」というのが、実は首相に求められる能力であるのだが)。結局、物静かな常識人・岸田氏に落ち着きそうだが、何とも存在感が薄〜いねぇ・・・。あっ、そう言えば私は自民党員じゃないから、今回の総裁選は「投票権」が無かったんだったっけ、アチャー!

そういうわけで衆院選に賭けるしか無い。自民党は「党の顔」が存在感チョー薄いので、いっそ「野党に入れようか」と思うのだが、これがまた「どうしようも無い」体たらくだから「リンダ、困っちゃうぅ〜」のである(古いねぇ)。せめて、アンチ自民の票を8割集めるくらいの「一大勢力」にまとまることって、出来ないのかなぁ?。今の野党はこの辺で「実務能力の無さ」を露呈してしまい、喧々諤諤、一向にまとまらないのが「永遠の欠陥」なんだよね、全く。野党は自民を叩くことに汲々とするんじゃなく、「経済一本」に的を絞って、国民に「抜本的改革の総合プラン」を提示することが、次の選挙に向けて「絶対必要な作業」だと私は思う。勿論、一つにまとまるのは絶対条件だけど、・・・無理だろな、まあ無理だと思うよ、マジ無理に決まってんじゃん!

誰か野党の面々に「これを教えてくれる人」、出てきてよ・・・!


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