今日初めて柏おおたかの森の駅に行ってみた。柏から東武アンバークラインで二駅である。新開発エリアでだだっ広い空き地にマンションが林立し、郊外型商業施設が駅と合体して建っている。まだ建設中の分譲マンションがいくつもあり、人口の増加が見込まれているようで、店舗スペースや通路のゆったりとした造りがいい感じである。LOFTと紀伊国屋の他はファッション関係の店と雑貨で、喫茶店とレストランは2軒だけである。客は . . . 本文を読む
1 夜汽車よジョージアへ(グラディスナイト & ピップス)
グラディス・ナイトの若い頃の映像を見たことがあって、めっちゃ可愛いのにビックリした記憶がある。歌唱力はもとから抜群だったが歳を重ねてからは歌の幅が広がって、この曲などは歌詞がストレートに心に突き刺さる。軽やかなバッキングボーカルのピップスを従えて、ヒットチャートを席巻していたグラディス。カッコよかったな。R&B界の女王の座を約束 . . . 本文を読む
国歌って不思議なものである。基本はサッカーで言うところのチャント=応援歌だと思うが、国民が自分のアイデンティティとしての国を象徴する国歌に誇りを持つのは当然だとも言える。しかし、である。日本の国歌は、世界的に見ても「おかしい」レベルのマイナー調性の沈んだ曲なのだ。生きては帰らぬという正に死を覚悟した「特攻隊の出陣式」のような悲愴感を表した曲、これが金メダルを取った時に流れるのだからやるせない。国民 . . . 本文を読む
(1)エルガー : 愛の挨拶 op 12
五嶋ミドリの「アンコール」という愛奏曲集に入っている演奏が、私は大好きだ。ゆったり目のテンポと上品で張りのある音色が奏でる、エルガー屈指のメロディーである。この名曲はあちこちで色々な人が「ちょっと弾く」のにピッタリの、軽くて短めのそれ程難しくない便利な曲でもある。よくコマーシャルにも使われる。以前、胃腸薬のCMで「いい〜クスリです」のキャッチコピーととも . . . 本文を読む
日本の集団的な踊りは、分類すると「盆踊り」である。基本は少しずつ前に動いて行くという「行進スタイル」。そのままズンズン進んでいくと通り過ぎるので、盆踊り会場などの公園で行われる場合は丸く回って元に戻る。テレビで見た阿波踊りは、次から次へと新手が出てくる閲兵式スタイルである。これはパレードと違って「所作」を見せ、何かを表すものが観客に伝わり、それが美しく詩的に映り込んで一幕の絵画のごとくに脳裏に焼き . . . 本文を読む
久しぶりにショパンのワルツ集を聞いた。演奏者はアリス・紗良・オットーという、まだ若い女流ピアニスト(1988年生まれの28歳)である。使用ピアノはよくわからないが、スタインウェイのような感じだ。彼女のショパンは抒情的なニュアンスをたっぷり弾き込んで、ワイセンベルクのショパン・コンツェルトのような自由なリズム感でワルツを歌う。
メロディがリズムより優先されて、粘度の高い抑揚のついた節回しが、ショパ . . . 本文を読む
子供の頃から親しんできた百人一首の中から、僕の大好きな愛誦歌を紹介しよう。正月に家族で遊んだカルタ取りは、遊びの中にも優雅な心映えを育む日本の伝統である。その中でも特に好きな10編を選んでみた。皆さんもそれぞれに好きな歌を思い出して、いっときの古典の響きを楽しんでいただければ、幸いである。
● まず一つ目は、格調高く京の貴族の風流な遊びを歌ったもの
26 小倉山 峰のもみじ葉 . . . 本文を読む
ぶらぶら美術館が7年目に突入した。随分と長くやっているんだなと感心した。美術館巡りという地味な番組ながら、山田五郎の雑学とおぎやはぎのボケ突っ込みが、一般的な芸術紹介番組の枠を超えて魅力あるものにしている。この前は7年目という事で過去の名シーンを紹介していた。面白い場面や珍しい作品などズラッと見ていたが、ゴッホやルノワールやモネといった印象派の作品に混じって、セザンヌの静物画が画面に映し出された。 . . . 本文を読む
イタリアルネサンスの革新がヨーロッパを席巻した頃に、イタリアのロンバルディアから忽然と現れた天才画家カラバッジオ。彼の作品が400年ぶりに発見され東京で公開されたというので、今週のぶらぶら美術で取り上げていた。BS日テレで夜九時から、山田五郎とおぎやはぎと高橋マリ子の番組である。高橋マリ子はこの番組でしか知らないのだが、ちょっと変わった服装の女性で美術に詳しいというのでもなく、進行にも関係なく、た . . . 本文を読む
ガリレオの3本立てを見ていたら(筋書きは割愛するが)、それまでずっと正体が不明な教授の「声を初めて聞いた瞬間」に、誰だかイメージが浮かんだ。イメージと言ったのは、年をとって名前がすぐに浮かばなかったからである。つい2時間前に久米書店という番組を見ていたので名前が浮かばないと言うのも悲しいが、テーマはそれではない。家族の声なら日常的にこういう事が起きても、何の不思議もない。或いは会社の同僚、行きつけ . . . 本文を読む
僕がバックハウスと出会ったのは古いCDだった。いつどんな経緯で買ったかは分からない。それはカラヤンがベルリンフィルでブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏するグラモフォンのCDである。音質はザーッとノイズの入った、程度の悪いアナログ盤のもの。名盤だからというわけでもない。ブラームスは、ゼルキン=セルのクリーブランド響版をオーブンリールのテープに録音して擦り切れるほど聴いた。高校生の受験の合間にクラシ . . . 本文を読む
日本は世界に冠たる美の守り人である。それは和風という唯一無二の、世界に稀な独特の文化でもある。奈良平安から鎌倉室町を経て桃山で花開いた生命力溢れる文化、そして元禄から文化文政を生き抜き幕末へと雪崩れ込んだ町民のエネルギー、全ての歴史が今も日本という心を支えている。それを次の世代に伝えるのが義務だ、というようなものではなく、ただ単に「美しいもの、或いは最高の品質、最上の匠」を見ていたい、という欲望で . . . 本文を読む
私は外に出かける時、いつもBOSEのノイズキャンセラー・ヘッドフォンをBlueToothで聴くようにしている。iPhoneと直接繋ぐと、スマホを操作する時コードが邪魔してうっかりiPhoneを落としたりするので、それを防ぐために切り離している。音質はやや落ちるとは思うが体感上無視してもいいレベルなので、安全性を優先した結果のリスニング・スタイルである。イヤホンは耳が痛くなるのと、持病の耳鳴りがもっ . . . 本文を読む
ストーンズのロニー・ウッドが仲間のゲストと喋り合う夜の番組がある。最初見たのはポール・マッカートニーだった。バンドの仲間や昔の思い出話の合間にお気に入りの名曲を掛けるという作りで、彼らの音楽観がチラチラ見えて実に楽しい1時間である。昨日はアリス・クーパーが出てた。
話は合間にかかる名曲だが、それらを聞いてるうちに「彼らの生きている音楽世界は、日本のロック・ミュージシャンの音楽世界とは全然違うんだ . . . 本文を読む