和翠塾ブログ

目黒都立大にある書道教室「和翠塾」のブログです。

アンディウォーホール

2011-08-02 10:56:34 | 日記
ポップアートの象徴として活躍した近代の画家です。
『マリリンモンロー』や『バナナ』のカラフルな作品を目にした方も多いのではないでしょうか。

日本で言えば横尾忠則は同じようなくくりに入るかもしれません。

横尾さんがツイッターで素晴らしいことをおっしゃることがあります。
難解な時もあるので、わかる事が時々なのですが、、。



ウォーホールがなぜ『キャンベルスープ』を描いたのか?
なぜ『キャンベルスープ』なのか?

横尾さんの答えは『描きたかったから』

正解だと思います。



1960年代、絵画を学んだことがない若者達が、絵画だけでなくポスターや雑誌をつくり、音楽を学んだことがない若者達がロックを演奏し、服飾を勉強したことのない者達がファッション会をリードしたわけです。
アンディウォーホールに刺激されて。

それらは大量生産され一気に世界中に配布配信され、流行を世界レベルで成し遂げたのです。
その手法は今でも変わりません。


我々が美術館で見る作品の多くは、時間をかけて美術を学び、更に苦闘の末オリジナリティを獲得した物ばかりです。

素晴らしい事です。

しかしアンディウォーホールや横尾忠則、ビートルズやローリンゲストーンズに影響受けた者達が、この半世紀の間に作りだしてきた作品の多くには、絵画や音楽の基礎はありません。

そこにあるのは
『描きたかったから』
『演りたかったから』
『作りたかったから』

という理由なきエネルギー。


まずそれがあって、それに突き動かされた衝動で出来た作品達。

理由なきエネルギーによってうごさかれない者達にとっては価値ある作品になるのです。


『理由なきエネルギー』とは人間の生命力です。


『そこを大切にしていこう』と、二日間寝込んでいた私は、横尾さんのツイッターに刺激されて、改めて考えたわけです。


杉山