フィールドワーク通信

広島を拠点にフィールドワーク。カンボジア、インドネシア、市民まちづくり

まちの課題に応える

2006-05-10 13:45:28 | 研究室通信
地域環境学科ネタ。

結局、なんかようわからん、ということだと思う。
(今年度新設の学科地域環境学科が高校生ウケしない訳)

わかりやすさは大切である、という認識のもと、地域環境学科的にまちの課題を考えてみた。

●マンション問題
 たとえば尾道。尾道には独特な斜面景観があるが、あの固有な景観を壊すようなマンションが計画された。どこにでもあるようなマンションが、地域固有の景観を破壊するという図式。
 たとえば平和公園。原爆ドームのすぐ近くに、原爆ドームを見下ろすような高さでマンションが建設予定だといって新聞をにぎわしている。広島市がたたかれているが、市のせいにしてスッキリしようとするセンスにはイラつく。もしそれが問題だとするのであれば、市民レベルで、あるいは議員レベルで、問題化しておくべきである。そんな時代だと思う。まあ、それはさておき、原爆ドーム脇に建てられる高層マンションを、なんとかする、それは地域環境学科的テーマである。

●道路拡幅
 いま松江の街中は、道路拡幅で、末期的状況である。この前、帰った時には、以前住んでいた米子町の昭和はじめの町屋はまだあったが、向かいの化粧品やも美容院も既に空き地となっていた。
 車の利便性追求のために、道路が広げられ、昔から住んでいた住民は立ち退きを強いられる。道路計画自体に対して提案をする、もしくは、道路拡幅後にできる新しいまちの町並みづくりやコミュニティづくりに提案を行う。これも地域環境学科的テーマである。

●高架橋問題
 昨日、1年生対象の授業「フィールドワーク基礎演習」の中で、廿日市大橋の話になった。交通の利便性を考えると橋が必要なのだが、海を大きくまたぎ、瀬戸内海の多島美をさえぎる高架の負の側面も考慮する必要がある。
 福山の鞆の浦でも高架が問題になっている(問題はもう少し複雑だが)。
 利便性と環境の質との関係をどう整理するかも地域環境学科的テーマである。

●地域活性化
 地域に元気がない。商店街はシャッター通りと化している。まちを歩く人がおらず賑わいがない。そんな地域を活性化するために何かできないか。それを考えるのが地域環境学科である。地元に帰って地元のために活動をする。仕事の中で活かせることもあれば、仕事とは別に、地域の仲間たちといっしょにNPOを自分で立ち上げて自ら活動するといった選択しもある。もちろんNPO活動自体を仕事にすることもできる。

●ふるさとの風景を守る
 たとえば、農村の風景。農業を存続できず、田畑が荒れたままの地域がある。農地の利用・活用に関しては、様々な制度や法が縛りとなっている。そこらへんの制度的な問題をクリアしながら、活気ある農村へ転換をはかり、ふるさとの風景を守るための勉強ができるのが地域環境学科である。 

●防犯まちづくり
 地域での子どもの安全を守るためにはコミュニティの結束を強化することが大切。その方策を考えることは、地域環境学科的テーマである。 

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