●五体俳句001・腕01・澤好摩
五体のなかの、ある部位を詠み込んだ俳句を「五体俳句」として分類してみました。まずは「腕」。「うで」あるいは「かいな」。
大辞泉のよると「人や猿の、肩から手首までの部分。また、手の部分も含めていう。」とあります。
○「蒼然と馬車は腕を来つつあり」(澤好摩01)
○季語(無季)
【鑑賞】:何か不気味なものが腕(かいな)を伝わって来つつあります。蒼然とした馬車です。
○澤好摩(さわこうま)
○好きな一句「ものかげの永き授乳や日本海」(1944~2023)02
○季語(無季)
【Profile】:東京都出身。結社誌「いたどり」「青玄」「草苑」を経て1968年、→坪内稔典、→攝津幸彦らと同人誌「日時計」創刊。1971年「俳句評論」に参加。1972年、俳句研究社に入社。1978年、→夏石番矢、→林桂らと同人誌「未定」創刊。1985年「俳句研究」が売却され、1986年、季刊総合誌「俳句空間」(書肆麒麟)を創刊。「俳句空間」は1993年に休刊。この俳誌は沢が→高柳重信の「俳句研究」の理念を継承するために創刊し、5号まで発行、その後→大井恒行が引き継ぎ、6号から休刊号までを弘栄堂書店から発行。この総合誌から、→今泉康弘、→五島高資、→髙山れおな、守谷茂泰、水野真由美、倉坂鬼一郎などの新鋭が登場した。これらの作者の作品は、「俳句空間」新鋭作家集として『燿』、『燦』の二冊に纏められ弘栄堂書店から出版されている。1991年、今泉康弘、→山田耕司、斎藤康子、→糸大八、橋本七尾子らと同人誌「円錐」創刊、編集・発行人。
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澤好摩掲載句
03ピストルを極彩色の天へ撃つ(無季)〈色彩79・極彩色1〉2012/5/30
04倒木がふたたび倒れてみたき夜(無季)〈特集俳句690・抱腹絶倒俳句4倒〉2025/3/7
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