○技法俳句030・比喩(直喩=ごとく)02・成田千空
○「密林のごとく雪降る火の捨て場」(成田千空01)
○季語(雪・冬)
【鑑賞】:直喩のなかで最も多く使われるのが「ごとく」でしょう。燃え残りや燃えかすを捨てる穴でしょうか。まるで密林の中のように雪が降りしきっています。
○成田千空(なりたせんくう)(1921~2007)
○好きな一句「仰向けに冬川流れ無一物」02
○季語(冬川)
【Profile】:青森出身。工業学校卒。東京で富士航空計器に勤務。戦後は北津軽で開墾生活をし、のちに五所川原で書店経営。1943年青森俳句会に参加。戦後「暖鳥」創刊。1946年、→中村草田男に師事。1953年第1回萬緑賞。東北に千空ありと知らしめた。1988年俳人協会賞。1998年、『白光』で第32回蛇笏賞。「萬緑」選者。
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成田千空掲載句
03五月来る夜空の色のインク壺(五月・夏)〈色彩127・○色2〉2013/5/1
04岩木嶺は大きく手毬唄やさし(手毬唄・新年)〈特集155・地名2〉2014/1/3
05成人の日をくろがねのラッセル車(成人の日・新年)〈色彩414・くろがね色2〉2019/1/14
06連翹の鞭しなやかにわが夜明け(連翹・仲春)〈五感576・質感76しなやか2〉2022/3/30
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