切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

『駅路 最後の自画像』 松本清張/向田邦子 著

2010-07-05 22:41:17 | 超読書日記
これは好企画!滅多に原作物のシナリオを引き受けなかった向田邦子が、あえて松本清張作品を引き受けた!最初で最後の巨匠同士の対決!原作の『駅路』とそのシナリオ『最後の自画像』に加えて、担当プロデューサーの話をまとめた企画物の本です。ドラマも併せて観るといいですよ!(NHKオンデマンドで観れます!)

定年直後の男性の謎の失踪と彼をめぐる女たち…。

大雑把にいうとそんな感じなんですが、松本清張の男性同情目線と、向田邦子の女同士激突路線の対比がわかりやすくて、それぞれの作家性がよくわかります。

向田邦子の大胆な変更は、映像で観た方が、より意図がわかりますね。要するに向田邦子は女たちを出遭わせたかったんだって!

とにかく、この本を読んだら、必ず映像を観ること薦めますね。いしだあゆみ、加藤治子、吉行和子、それぞれの女の人生がよくわかる。

なお、このドラマでは松本清張がゲスト出演しているんだけど、意外なほどの名演です。芝居は横溝正史より巧かったんですね?!

というわけで、おすすめ!

駅路 最後の自画像
松本 清張,向田 邦子
新潮社

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