
わたし自身、この一年で変わったことといえば、
①ブログを始めたこと。
②水泳を始めたこと。(じつは泳げなかった!)
③クラシックを聴くようになったこと。
の三つなんですが、わたしの中ではどれも相互に関係があって、簡単に言うと、なんだか「カラダに効いた」って感じです。(あるいは、カラダに化学変化を起こしてくれたというのかな~。曖昧ないい方ですが。)または、感覚を研ぎ澄ませるのに役立っているというか…。
クラシックに関しては、じつはブログが大きく関わっていて、ブログの記事のコメントの中で「爆音!クラシック突撃隊」の隊員さんにご紹介頂いた、評論家・許光俊さんの本に随分影響を受けました。彼の本のおかげで、チェリビダッケ、ヴァント、ケーゲル、テンシュテットといった指揮者のことを知り、お金もだいぶ使ってしまった(笑)。特に、「クラシックは実演が一番」という主張は、芝居について何か書きたいと思っていたわたしにとっては、ちょっと大げさなようだけど、一種の「啓示」になった。おかげで、「芝居はなま物で、そのときそのとき一回きりの体験だ」と思って舞台を見つめている。
というわけで、長い前置きでしたが(笑)、許光俊さんの新刊。近所の本屋さんになかったんで、新宿に出たついでに買ってしまった。タイトルは、オチアイ風だななんて思ってしまったのだけど、文字通り「オレ流」クラシックを語っていて痛快!(因みにわたしは親の代からなぜかドラゴンズファン!)
この人の文章って、本人の陶酔ぶりがこれでもかといった感じに表現される印象で、読んでいるうちに、「自分も自分の好きなものについて、思いっきり酔っ払ってる文章が書きたい!」という衝動に駆られる。(こういうのって、吉田秀和とか宇野功芳にはあまり感じない。)だから、この本のなかで自らを「快楽主義者」と言っているのにはおおいに納得してしてしまったところ。
この本に載っているディスクレビューはHMVの評論家エッセイに載っているものも多いので、その点では新鮮味はありませんでしたが、興味深かったのは、珍しい彼のプライベートに関する文章。「国籍」に関する話など、驚くほど率直に語っていて、今までよくわからなかった、「許光俊ってどんな人」という疑問に多少は答えている印象。
しかし、この本も冒頭から飛ばしていて、「オレが認めない指揮者たち」としてサイモン・ラトルや佐渡裕が滅多打ちに会っている。佐渡さんなんて、先日放送のテレビ朝日「題名のない音楽会」での姿が頭に残っていたので、なんだか気の毒になってくるぐらいなんだけど…。
結局、感化されてベルティーニのマーラー全集も買ってしまったし(もちろんCDの解説は許光俊氏です!)、わたしの中の「オレ流」旋風はまだまだ続きそうだなあ~。
そんなわけで、好き嫌いは分かれるでしょうが、一応おすすめ!
①ブログを始めたこと。
②水泳を始めたこと。(じつは泳げなかった!)
③クラシックを聴くようになったこと。
の三つなんですが、わたしの中ではどれも相互に関係があって、簡単に言うと、なんだか「カラダに効いた」って感じです。(あるいは、カラダに化学変化を起こしてくれたというのかな~。曖昧ないい方ですが。)または、感覚を研ぎ澄ませるのに役立っているというか…。
クラシックに関しては、じつはブログが大きく関わっていて、ブログの記事のコメントの中で「爆音!クラシック突撃隊」の隊員さんにご紹介頂いた、評論家・許光俊さんの本に随分影響を受けました。彼の本のおかげで、チェリビダッケ、ヴァント、ケーゲル、テンシュテットといった指揮者のことを知り、お金もだいぶ使ってしまった(笑)。特に、「クラシックは実演が一番」という主張は、芝居について何か書きたいと思っていたわたしにとっては、ちょっと大げさなようだけど、一種の「啓示」になった。おかげで、「芝居はなま物で、そのときそのとき一回きりの体験だ」と思って舞台を見つめている。
というわけで、長い前置きでしたが(笑)、許光俊さんの新刊。近所の本屋さんになかったんで、新宿に出たついでに買ってしまった。タイトルは、オチアイ風だななんて思ってしまったのだけど、文字通り「オレ流」クラシックを語っていて痛快!(因みにわたしは親の代からなぜかドラゴンズファン!)
この人の文章って、本人の陶酔ぶりがこれでもかといった感じに表現される印象で、読んでいるうちに、「自分も自分の好きなものについて、思いっきり酔っ払ってる文章が書きたい!」という衝動に駆られる。(こういうのって、吉田秀和とか宇野功芳にはあまり感じない。)だから、この本のなかで自らを「快楽主義者」と言っているのにはおおいに納得してしてしまったところ。
この本に載っているディスクレビューはHMVの評論家エッセイに載っているものも多いので、その点では新鮮味はありませんでしたが、興味深かったのは、珍しい彼のプライベートに関する文章。「国籍」に関する話など、驚くほど率直に語っていて、今までよくわからなかった、「許光俊ってどんな人」という疑問に多少は答えている印象。
しかし、この本も冒頭から飛ばしていて、「オレが認めない指揮者たち」としてサイモン・ラトルや佐渡裕が滅多打ちに会っている。佐渡さんなんて、先日放送のテレビ朝日「題名のない音楽会」での姿が頭に残っていたので、なんだか気の毒になってくるぐらいなんだけど…。
結局、感化されてベルティーニのマーラー全集も買ってしまったし(もちろんCDの解説は許光俊氏です!)、わたしの中の「オレ流」旋風はまだまだ続きそうだなあ~。
そんなわけで、好き嫌いは分かれるでしょうが、一応おすすめ!
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私の独り善がりのポリシーとして、「BLOGを読んで下さる方の事を思って、短く・面白く・暖かく」を貫いて行ければいいなぁと切望して居ますが、難しくて おせん泣かすな馬肥やせ を手本に
俳句の推敲をする気構えでやって行こうと決意して居る次第です。・・・あーぁまた長くなっちゃった。
佐渡裕さんは実演を見ると、そのデカイ体躯で飛んだりはねたり熱狂的な指揮ぶりが並外れているので、ちょっとあっけにとられてしまいます。それでみんな騙されてしまうのかもしれません。プザンソン指揮者コンクールでも1位とったりしてるけど、コンクールの審査員もきっと騙されたのでしょう(笑)でもよくよく聴くとたしかに音楽は粗くて内容空疎なんですよね。とてもじゃないけど師匠のバーンスタインとは似て非なるものというか…。
ラトルも口がうまくてキャラクターがかわいいのでベルリン・フィルも騙されてますけど、音楽は人が言うほどよくないと思います。レパートリーから何から人と変わったことをやることを生きがいにしていて、いろいろやってるけど、裏目に出てしまっていることも多いと思います。
そんなわけで許さんのこの本ちょっと興味を惹かれました。「レコ芸」なんかも最近は買っても読むところがなくて閉口します。許さんみたいにおもしろくて読者をひきつける文章を書ける書き手ってなかなかいないんですよね。
彼の文章は、「自分も何か発言しなきゃ!」っていう気にさせます。
ひとりの評論家に盲目的に感化はされたくないけれど、感性が近いからお薦め盤は買ってしまいます。
上記の本を読んで、今更ながらバーンスタインのチャイ5や、セルのベト4を買ってしまった。
セルは彼が云っているほどでは無かったけど...。