『健康の味』 南伸坊 著

小泉今日子の書評集で知って読みました。ある人の言った、「詩人ランボーもよいが、日本のシンボー（伸坊）もよい」って、ほんとですね。健康に関するエッセイ集です。南伸坊がゼンソク患者だって、親近感、感じてきたな～。

「健康の味は、健康の時は味わえず、
健康の損なわれた気にはじめて味わえる」

この冒頭の文章は、少し年を取ると突き刺さりますね。

ゼンソク持ちのわたしとしては、「風邪でタイヘン」という文章が、我が意を得たりという感じでした。風邪がきっかけでゼンソクが始まっちゃうんで、一年中うがいしているわたしですが、周囲からすると風邪を異常に恐れる心情ってなかなか理解できないですよね。

ま、ゼンソクに限らず、腱鞘炎やらガンやら、次々と襲ってくる病気と付き合いながら、健康法を実践してみるシンボー。最後の方に「無理しないという選択肢もある」というくだりが出てきて、大いに共感しました。元気な頃並に頑張ろうとするビョーキ仲間に言いたい言葉ではありますよね。

ちなみに、笑うと免疫力ついてガンにいいというんで、落語のテープを聴いてみたというくだりも面白かったです！

いま元気のない人におすすめ！

	健康の味
	クリエーター情報なし
	白水社

	小泉今日子書評集
	小泉 今日子
	中央公論新社