ちょっと前の話ですが、見てきましたよ、映画『REC/レック2』。
前作『REC/レック』は、大の“ゾンビ映画好き”の自分の中でも
お気に入りで、劇場で2回見た上で、DVDも買ったんだよね。
勢いに乗って、劇場公開をすっ飛ばしてDVDスルーとなった
(その時点で“地雷”確定っぽですが)
ハリウッド版『REC/レック』のDVDも購入して、
案の定、こっちはひどく後悔したんだけど
(ま、お布施と割り切りましたけどネ……)。
で、肝心の『REC/レック2』の話。
終盤グダグダだったハリウッド版と違い、
こっちは御大ジャウマ・バラゲロが再び監督した“正統派”。
J・バラゲロといえば、『ネイムレス/無名恐怖』以来、
妙にツボというか、信頼のブランドだったもんで、
すっかり安心してた……んだけど。だ・け・ど・も!!
結論から言うと、「あ~、やっちまったか!」。
↓ 以下、ネタバレ全開なんで、まだ未見の人は要注意でお願いします。
(あと、正確には本作は「ゾンビ映画」じゃないわけですけど、便宜的に
「ゾンビもの」という前提で語っておりますんで、そこんとこヨロシク!)
というわけで、『REC/レック2』の感想。
とにかく、細かい点でツッコミどころ満載。
■例の古アパート(ゾンビの巣窟)に突入する特殊部隊員の行動が、
ぜんぜんプロフェッショナルじゃなくて、
そこらでサバゲーやってる連中のほうがまだマシ。
(わき目も振らずに最上階へ特攻した挙句、
完全放置の下層階に残してきたゾンビに
退路をたたれる形で壊滅……って、正直どう思います、奥さま?)
■そもそも、ゾンビの行動原理が
前作と違ってしまっている、ってどういうこと??
(これは、後述する“ある点”と密接に関連した
ポイントなんで、要チェック。ここ、テストに出ます・笑)……etc.
でも……でもね、そういった些細な点はどうでもいいんです、この際。
今回の『REC/レック2』最大の失策は、
何といっても“オカルト的要素”と“疑似科学・SF的要素”、
この2つのバランスを取ることに
「完全に失敗した」こと、この一点に尽きるのではないか、と。
そもそも、前作『REC/レック』の何がすごかったかというと、
要するに、一連のゾンビ化現象の背景にあるものを
「ウィルス」「伝染病」「国家権力による介入」といったキーワードによって
“疑似科学、SF路線”へミスリードしておいたうえで、
ラスト近くの、あの屋根裏部屋のシーンで
一気に“オカルト路線”に転換させた点にある、と思うわけです。
この切り返しは正直、鮮やかだったとしか言いようがない。
某『バイオハザード』を持ち出すまでもなく、
ゾンビといえば、「軍による秘密実験」だとか
「極秘ウィルスの漏洩」がお約束。
ところが前作『REC/レック』の場合、そういった“定番路線”
=“疑似科学、SF路線”へ話を着地させる……
かのように見せておいて、最後の最後で
「ヴァチカンによる極秘調査」「悪魔憑きの少女」という大ネタを投入。
物語を一気に“オカルト路線”に転換することに成功しているわけです。
要するに“オカルト的要素”と“疑似科学・SF的要素”、この2つが
絶妙なバランスで両立していた、と。
……とまぁ、ここまで書いて、エントリが
やたらと長くなったんで
続きは明日です。
なんたって、久しぶりに再開したブログですから、
あせらず、のんびりといきます~(笑)。
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