フィエスタの谷 山行記録

【福島県勤労者山岳連盟所属】フィエスタの谷は山に登る事が好きな仲間の集まりです

小川山・烏帽子岩左稜線(2020/9/19~21)

2020-09-26 | 山行記録

メンバー:I堀(記)・T田・A坂

【Day1 9/19】
当初は青森の縫道石山へ行く予定だったが、A坂氏が3日間しか休めないということでクライマーの聖地・小川山へと転進した。
小川山のふもとには廻り目平というキャンプ場があり、キャンプしながらクライミングをするというフィエスタの会では珍しい企画だ。

連休初日のお昼に現地へ到着したが、なんと駐車場がほぼ満車。駐車場も路肩駐車状態でヒヤヒヤもの。不便な場所にあるためそんなに人はいないだろう。とタカをくくっていたのだが予想外に都会だった。
キャンプ場自体はよく管理されており、直火も可、と珍しい感じ。クライマーの聖地だけあり山テントも多くあったが、ファミリー層も半々くらいの割合でいる。にぎやかだが、うるさすぎるヤカラはおらずなかなかに快適であったが三蜜でもある。

初日は午後しか時間がなかったため左稜線の偵察へ。ガイド本を見ながら、ケルンと踏み跡に導かれて行くと40分ほどで取りつきに到着。勉強ということでI堀がリードをすることになる。支点構築に時間がかかり、2ピッチで2時間もかかって初日は終了となった。このザマではあとはフォローだな、と思ったI堀だったがなぜか3日目もリードをすることになる。

【Day2 9/20】
2日目は午前中は雨が降ってしまったため、午後に屋根岩の偵察へ。ここも2ピッチで終わりちょっと不完全燃焼。明日に期待して寝る。

【Day3 9/21】
3日目、暗いうちから用意し再び左稜線へ向かう。初日の偵察のおかげでスムーズに取りつきに到着し準備していると、なぜかカムを渡される。フォローで登るつもりだったのだが…、まあ行けるところまで行ければいいか、くらいの軽い気持ちで登り始める。

1ピッチ目の凹角

2ピッチ目までは初日に行ったため問題ないが、ガイド本だとグレード5.4と5.5になっている。とてもそう思えない難しさで苦戦するが、練習の成果か1時間かからず登ることができた。

3ピッチ目から視界が開け高度感がでてくる。3ピッチ目はクラックルートでカムを使いながら登る。位牌岩へと登る4ピッチ目は岩が近づくにつれて傾斜と手がかりが乏しくなるがフリクションを信じて突破。この位牌岩でのビレイはカムと岩で支点構築しなければならなかったためてこずった。

5ピッチ目は岩稜歩きで快適だが、両側が切れていて高度感抜群。6ピッチ目は樹林帯の岩登りで簡単。

5ピッチ目のリッジ

7ピッチ目が核心か、カンテ状を登るはずが、行けそうな感じがせず左側の側壁を登った。風化してかなりザレザレで手がかりも少なく、一瞬死が見えた。この辺からロープが屈曲することが多くなり、筋肉疲労に苛まれていく。

死が見えたカンテの左壁

8ピッチ目は高度感抜群のトラバース。ビレイポイントから回り込むことになるため、ロープが屈曲して重い。トラバースもかなり嫌らしく手がかりを探しに探してアンダーが効くポイントを見つけてなんとかクリアーした。

9ピッチ目と最終の10ピッチ目はリッジ歩きで簡単だが高度感がすごい。しかも両方とも下りたり曲がったりとロープが屈曲し前に進まないわ、ロープの引き上げは重いわで大変だった。

そうしてなんとか山頂になんとか着くことができ、ようやく緊張から解放された。山頂からは小川山の岩場と今日登ってきたルートが一望でき、とても心地いい達成感と爽快感を味わいつつ、帰りの懸垂下降では登りで見守ってくれたT田氏に怒られながら樹林帯に下降し、キャンプ場へと下山した。

山頂から登て来たリッジ

小川山はとても広く、1週間いてもすべて回れないのではと思うくらいの広さだった。人の多さに辟易するが、山ヤならやはり1回は行ったほうがいいだろう。今回、初めてのリードで10ピッチというロングルートですべてリードする、という無謀さを支えてくれたT田・A坂両氏に感謝。当然だが、まだまだ未熟なためこれから勉強と実践を積んで行きたいと思うのでよろしくお願いします!


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