フィエスタの谷 山行記録

【福島県勤労者山岳連盟所属】フィエスタの谷は山に登る事が好きな仲間の集まりです

那須朝日岳東南稜 2012年2月4日

2012-02-07 | 山行記録
メンバー HODO-HODO BOYS(沼ッチ、那須岳のN氏)
 
大丸温泉駐車場→植物看板→下降→東南稜→朝日岳頂上→峰の茶屋→大丸温泉駐車場
 
 

 
 
3週続けての東南稜(先週は日光白根山で敗退ですが。)
 
当初は茶臼岳北壁の予定であったが、天気も良さそうなので東南稜へ行こうとN氏が言った。
先行した男女ペアのパーティーは昨年、私たちが今年の目標にしているくの字沢を完登している。
お話してみたいので、私もOKした。
 
HODO-HODO BOYSの新メンバー“那須岳のN”氏との山行はもう4年ほど前になるだろうか
私も那須岳に通い始めた年で、まだ朝日岳にも茶臼岳にも登った事が無かった。
N氏も冬山を始めたばかりで、偶然にも土曜日曜2日連続で会い、
天気の良かった日曜日に二人で凍りついた登山道を朝日岳まで行ったのを覚えている。
 
その後、N氏は那須岳に通い詰めている。
那須岳に複数回来られている方は必ず見ていると思う。
実際今日すれ違った殆んどの人と知り合いだった。
N氏の師匠S氏も今日お会いする事ができたが、山行は御一緒出来なかった。
現在クライミングに燃えているとの事でこれからジムへ行くとのこと。
しかしながら、東南稜の本当の取り付き場所をおしえてもらった。
 
本日の東南稜は前回と若干ルートが違い、ギャップへ南側の谷からダイレクトに登るルートになった。
登り始めから天気が崩れ始め、
ギャップを越えたあたりから、那須岳らしい強風との戦いとなった。
 
無事に登り終え、避難小屋へ向かった。
私はいつも夏道通りに歩いていたが、N氏が風を避けられる迂回路を教えてくれた。
さすがである。
 
避難小屋に着いてからは、先行ペアの方も含め色々なお話を聞く事ができ、
また貴重な情報もいただきとても楽しい時間を過ごすことができた。
 
数年前を振り返り、お互い以前より成長した事を確認できた良い山行になったと思う。
 
益々今年の目標の一つである「くの字沢」が楽しみになってきた。
 
 
 
本日の那須朝日岳東南稜全景
 
 
 
東南稜下部にて
 
 
 
ギャップへ到着のN氏
 
 
 
頂上直下の壁 登攀中
 
 
 
頂上にて(左:N氏、右:沼ッチ)
 
 
 
 
剣が峰のトラバース
 
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日光白根山 東南稜 2012年1月28日~29日(文:笑一)

2012-02-01 | 山行記録

すっかり冷え切った部屋で目が覚めた。

k-帯のボンヤリした灯りに浮かんだ時刻はam5:00だった。

「まだもう少し。」ヒーターを入れ、しばらくうずくまる。

「う~寒い。」

沼田氏が迎えに来るのはam6:00。

「急がねば。」慌ただしい支度が済みホッとした時だった。

k-帯が鳴る。少し遅れる連絡だった。

会社の新年会で遅くまで呑んだ様子。

余裕ができたので、朝のコーヒーが飲める。

3杯目で来た沼田氏のビッグホーンにザックを積み出発。

白河駅で浜田氏が待っている。安全運転で急ぐ。

少し冷めたコーヒーを眠気覚ましに沼田氏に。

4号線を走り、駅前パーキング300円/dayにレガシィ確認。

浜田氏のザックを積め込む。

途中コンビニで朝飯購入。

レジ金額がゾロ目の777!ラッキー!きっといい山行だあ。

 

また来ます。ココ、CoCo!に。

 

高速降りて、日光街道、いろは坂、中禅寺湖、そして湯本温泉郷の白根麓に到着。

スキーリフトを2基乗り継ぎ、重いザックの沼田氏をトップにいきなりの急登。

不摂生オヤジにはこれはキツイ。

前を行く2人に付いていくのがやっとである。

つらい修行をこなし、外山尾根を前白根に向け行進。

烈風で名高い前白根のむき出しのガレ斜面を下り、

右眼下に白く凍てつく五色沼を見下ろし、茫洋と霞そびえる本山を視界にとらえる。

目出しから出ている顔と指先が凍えている。

身体も飛ばされそう。

リフト係の話では先行者がいるらしい。

しかし、足跡は消えて痕跡は無い。

重いザックの沼田氏のラッセルが続く。

辿りついた避難小屋は雪に埋まり、ハシゴから窓を開け侵入。

小屋内には、お湯を沸かす単独者と1張のアライテント3人用があった。

 

軽い挨拶後、我々も上段板場に緑色冬用テントを張らせてもらう。

pm4:00バーナーとランタンでテント内はすぐにぬっくぬく。

早速、ビールの栓を抜き至福の宴会を始める。

数種のツマミも並び、日本酒、ドブロク、焼酎、ウイスキーと、とどまることを知らない。

今夜は少しオシャレに?鶏ソバ鍋である。

 

 

が、結局ごった煮鍋に落ちついた。宴会は進む。

 

しかし、浜田氏は、さすがに4ヶ月ぶりの雪山で疲れたのか、

いつの間にかシュラフに入っていた。

沼田氏とは先週の安達太良ですれ違いの山行をしていた。

彼には今年7月にヒマラヤカラコラム初遠征が待っているのだ。

心身とも燃えているのだ。

そのための日々のトレーニングにも人一倍気合がはいっているのだ。

それらを含めての山談議、世間話に遅くまで呑んだ。

メートルがあがっての話に、階下からの大人の忠告。。。

素直に聞いて就寝。zzz

 

目覚めた翌朝のテント内張は氷結バリバリだった。

外は風が強く、雪は横殴りの模様だ。

朝コーヒーと朝ラーメンを済まし、登攀具を装着して外に出た。

予定では東南稜を攀じる。

コンパスを振りながら、沼、浜両氏の腰ラッセルで樹林帯を抜け、

雪斜面に続く先に岩場が立つ取りつきに辿りつく。

 

見当を付けた登攀ポイントを目指し雪面を登るが、深雪に難儀する。

下部から見る限り尾根稜線に続いている雪の付く

“逆くの字”ルンゼを行く沼田氏の全身にはチリ雪が降り注ぐ。

雪と岩の東南稜は左上にやがて頂上へと延びているはずだが、

ガスと雪雲でまるで見えない。

 

左の大岩を回り込んで前方を確認するべく、懸命に雪をかく沼田氏に声をかける。

セカンド浜田氏が了解と同時に雪斜面をトラバースし始めてすぐの時であった。

 

 

立った岩と雪斜面との境界線が急にサクッと割れた。

登って来た足跡を1本の筋に左右に振り分けながら表層雪崩が始まった。

 

浜田氏を巻き込みながら全面が流れていく。

長いような短いような時間が流れた。

 

 

 

なす術も無かった。キシキシ鳴りながらそれは止まった。

 

雪斜面に頭を下に半身を埋めている浜田氏は「プハァー!」と雪を払い、立ちあがった。

「だいじょうぶかあ!」「だいじょうぶでーす!」ゆっくり、でも急いで下の林まで下りる。

デブリが樹林帯で止まっていた。

「沼ちゃーん、降りるべえ!」

必死に雪を掻き頑張っている沼ちゃんには、今の出来事は気づいてないか?

「おーい!沼ちゃーん!」

それでも彼は、気合が入っている。まだ頑張る。

「先に降りていて下さーい!」。そう言われてもナア。

初体験をした浜田氏は若干、気持ちが折れている。

「もう帰ろう。」

ルンゼサイドの黒い岩に見え隠れする沼田氏を見上げながら、不思議に静かな時を過ごす。

短いような、長いような時間が過ぎ、3人で来た道を再び3人で下山した。

2人にだいぶ遅れて帰りついた駐車場では、寒空の下ビッグホーンが静かに待っていた。

バッテリーがあがっていた。。。。

 

あん時のラッキーセブンはどうしたのよ?

 

また再び来なければなるまい、ここ (CoCo!)に。ってそっちかい?

 
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日光白根山 東南稜 2012年1月28日~29日(雪崩敗退)

2012-02-01 | 山行記録

1月28日 湯元スキー場→避難小屋→宴会→宴会→宴会→注意→就寝

1月29日 避難小屋→東南稜取り付き→避難小屋→湯元スキー場 

 

 

~ HODO-HODO BOYS ~

沼ッチ、笑一、浜ちゃん

 


 

“HODO-HODO BOYS”とは、

 

かの“GIRI-GIRI BOYS”

(佐藤裕介さん、横山勝丘さんをはじめとした世界が注目するクライマー集団)の活躍に興奮し、

何時かはオイラもと夢見るものの、平凡な週末登山愛好家が無理をせず、

山行を程々に楽しみながら、酒に関しては目一杯楽しみましょうという集まりです。

 

リーダーは、アルピニスト笑一氏で沢登りを得意とし、

岩魚釣り・山菜・きのこはお手のものですが、おやじギャグが少し残念です。

※最近、孫ができたそうです。

 

サブリーダーで、今年は、初の海外遠征が決まってやる気満々の沼ッチ。

ラッセルが得意で、宴会のためならどんなボッカにも耐えられます。

クライミングがちょっと苦手です。

 

仕事が忙しく、なかなか山行に参加出来ない、現在見習い中の浜ちゃん。

ビジュアル担当で男前ですが独身です。

これからが、いろんな意味で楽しみな若手です。

 

HODO-HODO BOYSは山岳会の垣根を超えた集まりです。

目標する山が合致すれば目標をクリアーするために各々程々に努力し目標を一緒にクリアーして行きましょう。

 

 

今回は、以前から気になっていた日光白根山の東南稜へ行ってみる事になった。

 

これがHODO-HODO BOYSの初遠征です。

先週の土日両日、笑一氏と安達太良山で会った。

来週は、日光白根山へ行くというのでルートを

東南稜に変更し私と浜ちゃんも参加する事になった。

 

 

28日は避難小屋までの予定なので気が楽だ。

しかし、前日会社の新年会があった私は、

帰宅が深夜1時を過ぎてしまい、案の定寝坊してしまった。

 

 

結局湯元スキー場には予定の2時間程度遅れて、

10時頃の到着となった。

 

 

 

雪は予想していたよりは少なかったが、

避難小屋への下り始めから昨年程度のラッセルとなった。

14時に避難小屋に着き、水作りと同時に宴会をスタート。

 

22時に注意を受け終了となる。どーもすみません。""

 

 

 

 

29日、天気が良くなさそうなので様子を見ながら遅めの出発。

出だしから結構なラッセルとなる。

1時間30分ほどのラッセルで東南稜の下部に着いた。

 

しかし取り付きが良く分からず、

取りあえず樹林帯を少し出て中央のルンゼの右側の

急な雪壁に取り付いてみる事にする。

 

しかし雪の状態が良くなく、なかなか登れない。

下の笑一氏よりあきらめて別なルートを探そうとコールがあり、

すぐ後ろにいた浜ちゃんが下りだす。

 

私は諦めきれず、しつこく粘るが上からはチリ雪崩がひっきりなしに落ちてくる。

そんな時に突然笑一氏より「雪崩だー」と大きな声のコールがあり、

下を振り返って見ると浜ちゃんの足だけが見え、雪崩と共に流れていた。

 

雪崩は厚さ20~30CM程度で昨晩降雪したものだと思われる。

すぐに止まり自力で脱出できたが、精神的に少し参ったようだ。

 

尾根上に出れば何とかなると思って粘っていたが、

しかしここで撤退を決める。

悔しさは少し残るが、冷静に判断すると今日は登攀には向かない天候である。

 

案の定、下山途中から天候が崩れだした。無茶をしない、

そう私達はHODO-HODO BOYSなのだから

 

 

また次回チャレンジしよう。

 
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