親愛なる日記

僕が 日々見つめていたいもの。詩・感情の機微等。言葉は装い。音楽遊泳。時よ、止まれ!

両性具有と愛の起源について

2009年09月11日 | 男と女
8月にベルリンで行われた陸上の世界選手権女子800メートルで優勝した南アフリカのキャスター・セメンヤ選手(18)が両性具有だという記事にほほう、と思う。

両性具有。

このことばをまさか、ニュースで目にするとは時代も変わったな。



両性具有(hermaphrodite)という語は、ギリシア神話においてヘルメスとアフロディテから生まれたヘルマフロディトスに由来する。

彼は親ゆずりでたいへん美しく、入浴中にニンフに愛され、彼女と一体化し、両方の性を持つようになった。


また、プラトンの「饗宴」によれば、かつて人は、人間二人が結合したようなカタチをしていて、一つの頭に二つの顔、四本の手、手と同数の足、そして、二つの性器を持っていたという。

性別は、男性(男+男)、女性(女+女)、そして両性具有(男+女)の三つが併存していた。

しかし、人間はしだいにおごりたかぶり、神々の住まう天上へ上ろうとしたため、ゼウスが怒ってすべての人間を真っ二つに切った。

そのため今のようなカタチになったという。


今日ある恋愛感情は、切り離された半身を求め合うものとされ、もとが女性もしくは男性であれば同姓を、両性具有であれば異性を愛する、と説明されている。


また、それ以前、古代民族の宇宙開闢の物語においても、世界各地で両性具有者の存在が認めれれており、

内部に二元性を含んだ両性具有という唯一の存在が、太陽と月、昼と夜、といった対立する二極に分離して世界が誕生した、という神話の流れは、古代地中海世界をはじめ、近東、極東を含めた多くの文化圏において共通している。


                『MD現代文・小論文』より抜粋



この両性具有に関する神話をもとに、『ヘドウィグ・&アングリーインチ』ではステキな音楽が作られていた。

現実の両性具有者はどう思うかは知らないが、物語的には彼らは非常に重要なのです。



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