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親愛なる日記

僕が 日々見つめていたいもの。詩・感情の機微等。言葉は装い。音楽遊泳。時よ、止まれ!

かく語りき

2007年10月03日 | うたかたの日々
もちろん、そこに意味などなく、ただ落ちていく感覚を認めた。

鼻で大きく息を吸い込み、自分の酔いを確かめ、さあなにを考えて今日は眠ろうかと。

賢しらに考え込むも何も浮かばず、机の端を見つめ黙り込む。

今日は平日。

酔いの平日。



蒼満ちる月

2007年04月25日 | うたかたの日々
実態、あるのかないのかわからんような生活。

先日、実家に戻って親父の車でふと自分の歳を数え、ほおもう俺も歳も歳だなと感じる。

迷走から続く曲がり道の多いこの道筋を未だ飽きもせず歩いている。

停止状態の続いたこの親愛なる日記にそろそろ息吹を与えよう。

5月は生命の月という、木々が青過ぎるもの。

言葉がうまくまわらない。でもそれでいい。リハビリなんだからね。

大切に生きていたい、それが願うべきこと。先日の和尚の説教でもそれが大切だと言っていた。

今、このモノクロの言葉に、いつか息吹があればいい。

ああ、酔いにまかせずに、いつか正しい言葉で語れるといい。

涙なんかに騙されず、いつか正しい表情で会えるといい。


感傷-無題

2006年10月20日 | うたかたの日々
もうすぐ一年になるから 振り返って-

あなたについて考えて-

遠くの太鼓を叩いて-

後悔はせずとも なんどとなく思い返して-

よく自転車に乗ったなあなどと。考えて-

寒くなってきたから体には気をつけて-

『Midnight Radio』が流れて-

久しぶりに泣きたくなっちまった

文才がなく 文体が泣く

さやさやと シメヤカニ降る雨音の 傷手に思う 遠き君かな


 


失言

2006年09月04日 | うたかたの日々
とある出来事がきっかけで自分を見失うこととなった。

それは社会的にというよりはむしろ個人的なもので、個人的な喪失であるがゆえ原因や解決は自分自身の中にあるのだと信じたい。

僕はきわめて自分勝手に生きてきて、それが故今のこの態。

言葉もうまく紡げなくなった今日この頃。

突然終わる

2006年08月21日 | うたかたの日々
物語は突然終わる。

終わらない現実にとっては、突然終わるその物語が恋しくてしょうがなかった。


現実は物語を欲して夢をみた。

夢をみた夜、眠っていた時計がちくたくと動き始めた。

命の流れた秒針が、のんびりとした時計の短針と几帳面そうな長身の間を、縫うようにそう天真爛漫に走り回った。


現実は物語を欲して夢をみた。

夢はなく、現実は気付いたら朝を迎えていた。


現実は物語を欲して夢をみた。












 無しろ

2006年05月31日 | うたかたの日々
溶解していく事の端を追いかけながらただただ沈黙を続けることの無意味さを知る。

もうさしてするべきこともなく本を読むことも眠ることも止め。夜の闇を愛する。ああ一瞬の記憶が頭の中で反芻し、ぱちぱちと切り替わり、その度ごとにいろんな人に謝らねばならない。

そういった時。



永らく

2006年05月10日 | うたかたの日々
日記を閉じてもうはや一年が経つというに、忘れ去られずまだ読んでくれる人があるようで…。申し訳ないやらありがたいやら。

いやまあ、正直にありがたい。

僕はある日、この親愛なる日記を嘆き、そして筆を折った。

その意味するところはなんとなしに自分でわかってはいたものの、口にすれば嫌な気分になるだろうからそっと蓋をした。

僕はこの日記を、あくまで自分の延長線上にある作品として抑えておきたい。

つまり、僕と作品とがあくまで似て非なるものであることが重要で、この文章を読んで僕の心境をあまり慮られても困るのだ。

僕の心の吐露を人にとやかく言われるのも癪だから、僕はあくまでもう一つの僕をこの場所に置き、仮の自分としてしゃべる。


いづれにせよ、一年が過ぎた。

とても無口な一年だった。



久世光彦の本を読んで、雨が恋しくなった。





休暇

2005年09月20日 | うたかたの日々
しみじみと休暇のもつ意味を思い知った。

それぐらいに気分が、体調がきわめて良い。

これまで頭を蠢いていた虫どもが追い払われ、なんだか体が軽く、いつもは吐き気がするような新宿駅の乗り換えもなんだか気分よく乗り越えられた。

これもすべて休暇のおかげだ。

程よい汗をかく作業と休息、朝の珈琲、音楽、揺れる木々の緑。

遠くまで来たという郷愁の念、心地よい孤独、こぼれ落ちる星。

快適な道のり、腹一杯のご飯(今時分は秋刀魚がいい)

そうしてなんだかたったひとりでよくわからない満たされ方をしたせいで、よけいにも空しい。
申し訳ないくらい気分が良い。

あいまって変な浮遊感。

君に嘘をつかせる僕の嘘を微笑ましく眺める。

遠くの雲、近くの空、遠くの記憶、近くのさざ波。





はなさきの月

2005年09月14日 | うたかたの日々
私の輝き あなたの輝き ちらちら輝く

私の囁き あなたが囁き さららと囁く


語るよしなくある事が起こり、私もあなたもそこここに輝き、囁きを覚える。

わたしも、あなたも同じようにうなだれ、しなだれ、五月雨。

不思議な平均感と非現実的な響きがここに。

あなたも寝そべる酔いの刻、月は裏庭からあなたの鼻の上へと昇る。



荒し意志

2005年08月30日 | うたかたの日々
やわらかな血を流し、ややもするともう果てのない嵐。雨降り。地鳴り。

頭のなかでは知った顔が知ったようなことを言う。言い続ける。

やめてくれ、やめてくれよ。

それでなくとも僕は雨に濡れ、風邪をひきそうなんだ。


 なんでもないこと

2005年08月09日 | うたかたの日々
今夜は独りワインを飲んで酔っぱらうことに決めた。

酔いたい、という気分にもいくつか種類があるようだ。僕はふだんビールか焼酎しか飲まない。

気分が晴れていればウィスキーを飲む。

今夜のようにワインを飲む日はあまりよい傾向ではない。

というのもワインは一人で飲む種類の酒ではない気がするからだ。

ワインは大勢で飲むに限る、もしくは二人で飲む。

一人で飲むのはビール、焼酎、ウィスキーぐらいに留めようと思っているのだ。


2005年08月05日 | うたかたの日々
あくまで自分の為に。それが僕の抱く唯一と言っていい言い訳だった。

「あなたはなんのため、そんなことを」と、問われてもそれは自分のためだ、としか言いようがない。

季節は夏。僕はちょうど6年前の夏に立っているのだ。


夕刻

2005年07月02日 | うたかたの日々
訪れる人もなくなると途端に家はがらんとして、さっきまで人がいたはずの空間がもやもやと余分な空間のように思えてくる。

今日は退屈な休日。

仲間と集まるはずであった予定が急遽キャンセルになり、夜の予定がポッカリと空いてしまった。

僕はうたた寝を夕方から夜まで続け、近所の定食屋でさんま定食を食べてまた家路につく。

遅めの掃除をし、珈琲なんぞ久しぶりにいれてみた。

ここのところなんだか家が寂しげだなと思えば、なるほど一週間以上も同居人の影を見ていないことに気がつく。

僕らの共同生活は今年の春先から始まり、そうして夏の盛りには終わろうとしている。

人と住むことについて、周りの人々からあれこれと聞かれることが多かったが、正直言ってそういったことを誰かに聞いたところで、たぶん何の役にもたたないだろうと僕は思う。

一口に共同生活と言ってもその姿は多様すぎて定まった形なんかないからね。





夜風

2005年06月28日 | うたかたの日々
何もないものを見つめつづけた。

それは透明なグラスに注いだ水をただ眺めるように何もなく、美しかった。

美しく、何もなかった。


水の粒と音楽の粒との相違。

どちらもそのささやかにその質を問う。





初夏の夜も今時分を過ぎると穏やかな風を生む。

台所から生まれた言葉の多くは換気扇から建物の外部へと吐き出され上空に放りだされる。

風と言葉は外気と混ざり、いつかあなたの傍らを通り過ぎる。


その時あなたは果たして眠りについており、夢の底より耳をすませている。






無音

2005年06月23日 | うたかたの日々
なんでも分かった顔をしてしまうだけに君は損をしている。

ただただ、そう、ただただ、音楽に耳を傾け、足を投げ出して、頭をゆらそう。


天気が不安定になるたびに、君はくたびれた顔をしてしまう。

僕だってそうだ。


夜がふけて、外は雨が降る。


君はオーディオのスイッチを残酷なまでに消し、その突然の静けさにまたため息をつく。

音があっても、また、静けさも君を満足させることはない。