在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Julian 2011 (vitigno:Bronner) -Lieselehof al Pascucci di Fiumicino

2012-11-11 19:03:55 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
“ジュリアン2011”(品種:ブロンネル) リーゼルホフ(で良いのだろうか・・・) -アルト・アディジェ州
フィウミチーノのパスクッチにて


たまには知っているワインではなく、知らないワインから選ぼうということになった。
そして、知らない品種もいいかも、と。
場所は、ローマはフィウミチーノのパスクッチ。

昔は、ちょっとおしゃれ、そして緑いっぱいのベランダがかわいく、美味しいのに高くない、というレストランだったが、そのころから、このレストランは将来有名になる予感。
予感はあたり、今はすっかり有名、そして、シェフのパスクッチ氏もイタリアを代表するシェフの一人になってしまった。
当たり前に、それは素敵なレストランになり、緑のベランダも白を基調におしゃれになり、しかし、当然値段も大きく上がってしまった。
というわけで、しばらく疎遠だったのだが、最近再び行くようになった。
近所のレストラン、アル・モーロは絶景で、ドンナ・ベアトリーチェは美味い上にまだ庶民の味方であるが、料理と雰囲気、贅沢な空間をたまには、ということになるとやはりこのあたりはパスクッチがダントツだと思う。

そして、うれしいことに、パスクッチはワインの品揃えが良い。(昔から)
シャンペン、スプマンテ、白を中心に、結構な品揃え、そして、面白いワインが多々ある。
自然派を多く揃えているが、こだわりすぎていない。
極端な自然派ではなく、普通の人でも飲みやすいタイプのものを中心に揃えている。
これは、最近良く見られる悲しい自然派(ニセモノと言ったら怒られるが)と言う意味ではなく、丁寧に造っている自然派を揃えていると言っていいと思う。
そして、よく知られていないワイナリーは、一言説明書きが添えてある。

狙うは北(私も一緒にいた人も北ものが好きなのです)、アルト・アディジェかフリウリか・・・最終的にはこのどちらかになるのだが、アルト・アディジェで選んだ。
裏のラベルは、当然のごとく、まずドイツ語、そしてイタリア語の表示になっている。(最後に英語) このあたりの人たちにとってはイタリア語は外国語になる。少し前、友人がアルト・アディジェの人から届いたメールをFBに公開していたが(内容は問題にならない程度のもの)、読んで(と言うより、見て、の方が正しいかも?)ゲラゲラ笑ってしまった。それくらいイタリア語がヘタクソと言ってもいい。


色はかなり濃い目で、マセラシオンがいったいどれくらいか、興味のあるところ。
そして、品種は?と思ったら、調べてみるとかなりややこしい品種。
Bronner=Seyve-Villard5-276とRieslingとPino Grigioを掛け合わせたものにZarya SeveraとSaint Laurentを掛け合わせたものを掛けている(何こっちゃ、というほどややこしい・・・)

香りは比較的ニュートラルだが、だんだんと出てくる。緑の香り、ニワトコ、りんご、アカシアの蜂蜜、ミネラルなど。
酸味が強すぎず、主張がありすぎず、しかし、きちんと出来ていて、料理を引き立てるタイプのワイン。
自然派だから良いのではなく、自然派はいいよね、と思わせるタイプのワイン。(88点)

Julian 2011(vitigno: Bronner) di Lieselehof (Alto Adige) al Pascucci di Fiumicino
Vitigno sconosciuto: Bronner=(Seyve-Villard5-276 x (Riesling x Pinot Grigio)) e (Zarya Severa x Saint Laurent) ….ci vuole un po’ per capire……….
Vino biologico ma non eccessivo, senza sentori sgradevoli ma e’ molto serio.
Colore dorato molto carico.
Naso, sambuca, fiori bianchi, miele di acacia, mela, fondo minerale.
Bocca, adeguata freschezza (acido tartarico), medio intense, PAI lung e piacevole. Assomiglia un vino del nonno o del padre di una volta, dei tempi belli…. (88/100)