Field・Finder -野鳥写真へのいざない-

主に各地の里山環境にて撮影した野鳥写真です。
オオタカ生態写真の完全保存版 『里山オオタカ物語』 のデータを販売中!。

写真の勉強

2016-07-31 11:42:25 | 写真

二十歳を過ぎた頃から、写真に興味を持ち撮影を行うようになった。 初めは山岳写真や風景写真を撮っていたが、しばらくして野生生物や、いわゆるネイチャーフォトに移行していった。

その時分は、少しでも写真が上手くなりたいと、熱心に勉強に打込んだ記憶がある。 読売やニコンのカルチャースクールで何年間か、添削指導を受けたりした。 また、吉野信氏や嶋田忠氏、星野道夫氏などプロ写真家の写真展や講習会などにも、よく行っていた様に思う。

その頃からフォトコンテストなどに、時々入賞するようになったが、何か方向性が違うと感じ、コンテストからはだんだん遠ざかって行ったのだった。 その後はフォトマスターEX習得の勉強等を行った。

ちなみに、野鳥写真でコンテストの賞をもらうには、
① ピント、露出が正確で鳥のディティールが、しっかり出ていること。
② 被写体の鳥に動きがあること。
③ 目にキャッチライトしていること。
④ 季節感や美しい自然感が、表現されていること。
⑤ 構図、背景処理がきちんとできていること。
以上の要素を全てクリヤーし、洒落たタイトルをつければ、たぶん入賞間違いない。(もっとも、最近はちゃんと審査しているのかどうか疑問だが)

気軽な趣味の写真等でも、基本的な写真の知識を習得しているのと、いないのとでは、やはり違いが出てくると思われる。 今の暑い時期、熱中症で倒れるより、涼しいインドアで勉強するのもよいかもしれない・・・・。

枝にとまるツミの幼鳥。

争うツミの幼鳥。

倒木にとまるオオタカ幼鳥。まだ森に残っている。

空を飛ぶ。

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絶滅しそうなのは?

2016-07-24 14:04:41 | 写真

今の野鳥カメラマンは波のように見える。 どこかに簡単に撮れる、少し珍しい野鳥が現れると、どっと人が押し寄せ、簡単に撮れなくなると、スーッと人が居なくなっていく。 珍しい度合いが高くなると、波の高さも高くなる。 

この波を探そうとあちこち出かけ、情報交換する。 なにやら、仮想空間で仮想の生き物を捕まえるゲームのようではないか。

野鳥写真と言うと、一般にはカレンダーのような写真を指しているようだが、本来は野鳥の生活を捉えたものだと思っている。 好きな鳥1~2種類をずっと追い続け、そのありのままの生活を、記録したものではないだろうか。

1種類では飽きてしまうと言う人が居るが、それは野鳥写真が好きなだけで、野鳥が好きなわけではないからだ。 本当にその野鳥が好きなら、飽きるはずがない。

絶滅に瀕しているのは、野鳥ではなく本物の野鳥写真家なのかもしれない・・・・。

アオバズクの子供。

渚のオグロシギ。

夏空に湧く雲。

飛立つ幼鳥。やっと大空を飛べるようになった。

2羽で飛ぶ幼鳥。

悠然と飛ぶ幼鳥。

涼しげなジャコウアゲハ。

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東西の鳥見

2016-07-17 14:22:02 | 写真

10年ほど前、関西で1年半ぐらい暮らしたことがある。 京都に近かったので、観光旅行ではなく、日常として嵐山などに良く遊びに行っていた。

野鳥撮影にもよく行った。 関西の鳥状況はあまり知らなかったが、色々行ってみた。 関東と比べると、鳥の密度が高いような気がした。 また関東ではなかなか見られない鳥が、比較的楽に見られた。

関西で多いのはケリ、田んぼがあればどこでも見られた。 ムギマキも毎年渡りの季節に見られた。 冬はミヤマホオジロも多いし、トモエガモなども多い。

でも驚きは、渡りの時期の大阪城公園だ、オオルリ、コルリ、キビタキ、クロツグミ、サンコウチョウ、コマドリ、ミゾゴイなどが、間近で見られるのだ。 関西を通過するとき、皆ここに集まるようだ。

関西、関東とそれぞれ地域の特徴があるので、たまには気分転換に遠征してみるのも、よいかもしれない・・・・。

子育て(『里山のオオタカ』より抜粋)

ヤマユリ。

竹林。

食事中の幼鳥。

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機材今昔

2016-07-10 12:36:31 | 写真

野鳥写真を始めたころの機材は、もちろんフィルムカメラ。 フィルムはフジクローム、エクタクローム等のリバーサルフィルムを使っていたが、ISO100、36枚撮りが一般的だった。

レンズは当然マニュアルフォーカス、とにかくまともに写すのが難しかった。 ISO200以上の高感度フィルムは、粒子が粗く使用にたえないので、少しでも明るいレンズが必要であり、結果大砲の様なレンズを使わざるをえないのだった。 連続シャッターも、1回3~5枚が限度、36枚ではすぐ使い終わってしまうのである。

それから比べたら、今は雲泥の差で機材が良くなっている。 大砲の様なレンズは必要ない。 高感度でもピントさえきちんと来れば、写真としての使用上の問題は無い。 はるかに写真が簡単になった。

現在、タムロン150-600㎜を主に使っているが、これも良いレンズだ。 タムロンは確か、以前防犯カメラのレンズを造っていたと思うが、そのせいか日陰、薄暗い場所の描写がとても良い。 夜でもクリヤーに映るようなコーティングを開発したようで、光が良く回る。 同クラスならば、ニコンよりも画質は良いと思う。
(純正でないし、安いからダメと言う人がいるが、それは使い方が間違っているだけである。)

このように、野鳥写真は誰でも簡単に撮れるようになった。 だからこそ感性を磨き、ルールをしっかり守る必要があると思うのである・・・・。

柿の木で静かに休むカワラヒワ。

薄暗い森のサンコウチョウ♀。

日陰のホトトギス。

暑そうな幼鳥。

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ありのままを写す

2016-07-03 08:38:39 | 写真

今シーズンも何個所かのオオタカの森に、営巣林内を踏み荒らし、巣の前に長時間居座る、モラルの無い悪質カメラマンが居たと聞く。 同じ撮影をする者として憤りを感じる。 ほんの一握りのこれらの者の行為が、野鳥カメラマン全体の評価を落としてしまっている。 残念だ。

本来オオタカは賢くて繊細、非常に愛情深く見守りながら雛を育てている。 ♀は雛と並んで座り、満足そうに寛いでいる姿をよく見る。 ♂も餌を運ぶだけではなく、時々巣に来て雛をじっと見ていることがある。 そんなシーンは実に微笑ましい。

だが、長時間巣の前に居座れば、親達はストレスや不安を感じ、何時間待とうが、何日待とうが、自然な振る舞いは全く見られなくなってしまい、育雛にも悪影響が出る。 雛を人質にした様な写真は、どんなに綺麗に撮ってもただの自己満足であり、何の役にも立たない。 誰にでも撮れるのである。

『生態写真とは、野生生物の本来あるがままの、自然な生活を写し記録したものでなくてはならない。』と思っている。 

そのために、我々は11月頃から観察を続け、ペアの性格を見極めながら、徐々に信頼関係を築き、出来るだけストレスを与えないよう注意しながら撮影を行っているのである。 地元カメラマンの多くは皆同じ気持ちである。

遊びや、仲間づくりのための撮影ならば、オオタカの営巣写真はやめた方がよい。 オオタカの営巣地では、棲息環境や植生、生き物の種類、繁殖状況などの経年変化を、長期にわたり調査・研究している機関や保護団体など多くの人達が関与している。 その人達の活動の邪魔になら無い様、連携をとる必要があるからだ。

森の命とは、個人の趣味を満足させるなどと言う、そんな軽いものではないと思うのである・・・・。

*観察地の雛が全て巣立ったので、オオタカに関するブログは今回で一旦終了とする。

鉄塔から森を見張る♀。カラスのモビングにも知らん顔。

巣立った幼鳥。

寛ぐ幼鳥たち。

暑い! 水浴びする幼鳥。

餌運びするカワセミ。

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