8日と9日、新冠町と浦河町で<強い馬づくり研修会>が開催された。
これは北海道日高支庁が、軽種馬経営体育成促進事業として実施しているもの。
内容のポイントは下記のとおり。
1、強い馬づくりのための飼養管理
講師:日本中央競馬会日高育成牧場
副場長 朝井 洋 氏
内容:
■分娩前の繁殖牝馬には
・カルシウム、リンなどを十分与える。
・同じく、銅、亜鉛、マンガン、鉄などの微量元素も必要。
・ボディコンディションスコアにも注意する。
■当歳馬には
・生後2~3ヶ月から、カルシウム、銅、亜鉛、タンパク質を補給。
・哺乳期の子馬に母馬の飼料を自由に食べさせない。
・クリープフィーディング
・これは、発育のコントロールと胃潰瘍の防止につながる。
■DODを抑えるには
・DOD(発育時期の運動器疾患)を抑えるには下記注意必要。
・粗タンパク質、カルシウム、銅、亜鉛の欠乏馬に多い。
・銅は飼料(乾物)1kgあたり30mg必要
・亜鉛は飼料(乾物)1kgあたり100mg必要(過剰摂取注意)
・高たんぱく摂取は骨疾患の発症要因ではない。
・デンプンの過剰摂取がDODの要因に。
・なぜなら、インスリンの感受性が悪くなるから。
・そうなるとインスリンが過剰に分泌される。
・過剰のインスリンは、甲状腺ホルモンT4の分泌を低下させる。
・低T4になると正常な骨形成を阻害する。
・インスリン感受性は成長とともに増加するが、飼料によって影響あり。
・高デンプン飼料ではインスリン感受性が低い。
■放牧が骨発育に及ぼす影響は
・当歳~1歳馬の放牧は、骨と腱を丈夫にする。
・放牧時間は1日12時間以上。
・舎飼いされている馬は、放牧馬に比べ骨吸収が亢進し骨密度が低い。
・最大酸素摂取量にも差が出る。
2、効率的な飼養管理をめざして
講師:日本中央競馬会日高育成牧場
生産育成研究室 主査 南保 康雄 氏
内容:
■ライトコントロールについて
・ライトコントロールにより繁殖シーズンの初回排卵が早まる。
・非妊娠馬に冬至点から昼14.5時間、夜9.5時間の環境を。
・100ルックスのライトコントロールが効率的。
・これにより、2月の初回排卵の割合が大幅にアップする。
・十分な栄養が与えられていることが、効果の有無を分ける。
・発情の確認にはプロジェステロン濃度の変化を見るのが有効。
・妊娠馬の場合、2月分娩であれば分娩1ヶ月前からライトコントロール。
・分娩後も継続する。
・初回排卵は順調に起こるが、排卵時期が早いときは交配を見送る。
・3月以降分娩の場合は、基本的にライトコントロールしない。
・これは、分娩後初回発情での交配に有利。
北海道日高支庁では、3月23日(木)に<強い馬づくり>シンポジウムを静内で開催する企画をしている。詳細は改めてご紹介する。
by umaichi.com
これは北海道日高支庁が、軽種馬経営体育成促進事業として実施しているもの。
内容のポイントは下記のとおり。
1、強い馬づくりのための飼養管理
講師:日本中央競馬会日高育成牧場
副場長 朝井 洋 氏
内容:
■分娩前の繁殖牝馬には
・カルシウム、リンなどを十分与える。
・同じく、銅、亜鉛、マンガン、鉄などの微量元素も必要。
・ボディコンディションスコアにも注意する。
■当歳馬には
・生後2~3ヶ月から、カルシウム、銅、亜鉛、タンパク質を補給。
・哺乳期の子馬に母馬の飼料を自由に食べさせない。
・クリープフィーディング
・これは、発育のコントロールと胃潰瘍の防止につながる。
■DODを抑えるには
・DOD(発育時期の運動器疾患)を抑えるには下記注意必要。
・粗タンパク質、カルシウム、銅、亜鉛の欠乏馬に多い。
・銅は飼料(乾物)1kgあたり30mg必要
・亜鉛は飼料(乾物)1kgあたり100mg必要(過剰摂取注意)
・高たんぱく摂取は骨疾患の発症要因ではない。
・デンプンの過剰摂取がDODの要因に。
・なぜなら、インスリンの感受性が悪くなるから。
・そうなるとインスリンが過剰に分泌される。
・過剰のインスリンは、甲状腺ホルモンT4の分泌を低下させる。
・低T4になると正常な骨形成を阻害する。
・インスリン感受性は成長とともに増加するが、飼料によって影響あり。
・高デンプン飼料ではインスリン感受性が低い。
■放牧が骨発育に及ぼす影響は
・当歳~1歳馬の放牧は、骨と腱を丈夫にする。
・放牧時間は1日12時間以上。
・舎飼いされている馬は、放牧馬に比べ骨吸収が亢進し骨密度が低い。
・最大酸素摂取量にも差が出る。
2、効率的な飼養管理をめざして
講師:日本中央競馬会日高育成牧場
生産育成研究室 主査 南保 康雄 氏
内容:
■ライトコントロールについて
・ライトコントロールにより繁殖シーズンの初回排卵が早まる。
・非妊娠馬に冬至点から昼14.5時間、夜9.5時間の環境を。
・100ルックスのライトコントロールが効率的。
・これにより、2月の初回排卵の割合が大幅にアップする。
・十分な栄養が与えられていることが、効果の有無を分ける。
・発情の確認にはプロジェステロン濃度の変化を見るのが有効。
・妊娠馬の場合、2月分娩であれば分娩1ヶ月前からライトコントロール。
・分娩後も継続する。
・初回排卵は順調に起こるが、排卵時期が早いときは交配を見送る。
・3月以降分娩の場合は、基本的にライトコントロールしない。
・これは、分娩後初回発情での交配に有利。
北海道日高支庁では、3月23日(木)に<強い馬づくり>シンポジウムを静内で開催する企画をしている。詳細は改めてご紹介する。
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