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語り得ぬ世界

現実逃避の発展場 Second Impact
since 2014, The First Departure:2005

鰻絶食危機_06

2013-02-17 06:43:11 | 鰻重

「大阪まむし」の真骨頂は、皮パリの焼き加減の香ばしさ。

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匂い立つとはまさにこのこと。

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「まむし」の由来でもある、ごはんの間にも鰻がはさまっています。

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接写してみました。
たれは甘すぎず、醤油味が効いています。ごはんの炊き具合は柔らかめ。珍的にはもう少し固いほうがよいのですが、お持ち帰りの場合、冷めてごはんが固めになったときにちょうどいいのかもしれません。「大阪まむし」は鰻を蒸さない分、冷めても美味しいんですよね。

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食べ進むと間の鰻がさらに見えてきました。といってもそれほどの量ではありません。最上位の「まむし」にしてこれですから、いかに鰻不漁による供給量不足が深刻かということかもしれません。いつの日か本当に鰻が食べられなくなるときが来るのでしょうか…。鯨と違うのは絶対的な量不足ということです。

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完食。『本家柴藤』は接客がやや甘いものの(ご愛嬌の範囲内ですが)鰻は「大阪まむし」として上方鰻をしっかり堪能させていただきました。ちなみに珍の隣の席には留学生っぽいアジア系外国人と日本人の女の子のカップルが食べていましたけど、学生には少々贅沢だったのかも…メニューを決めるのに苦労していましたから(苦笑)
珍の鰻旅はまだまだ続きます。鰻がなくなるその日まで。
(おわり)

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鰻絶食危機_05

2013-02-16 18:33:38 | 鰻重

そして御開帳。

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香ばしい匂いが微粒子となって鼻腔に吸い付いていきます。

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全景。鰻は四等分になった状態で、しかもすべて向きを変えるという芸の細やかさ。

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肝吸いの透明さが和の極みを表現。味は上方ならではの薄口。ダシはあっさり、肝は歯ごたえあり。

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香の物は定番の奈良漬と白菜漬。安物ではありません。添え物であっても、手抜きのないところが嬉しいですね。
(つづく)

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鰻絶食危機_04

2013-02-15 07:53:52 | 鰻重

19時24分。入店からほぼ1時間。中瓶とはいえスーパードライをすでに2本を空け上機嫌なところへ「大阪まむし 蘭」が登場。そしてビールは3本目をオーダー。

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上品な漆器。蓋を開ける瞬間が珍至福の一瞬。

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すぐには開けない(笑)まずは撮影。
大阪で鰻重・鰻丼を「まむし」と称するのは、蒸さない上方鰻は蒸す代わりにごはんに挟むことを「飯蒸し(ままむし)」といい、それが「まむし」に転じたという説や、大阪でよく見られるのはタレを最初から白ご飯にまぶしてある鰻重でして、「まぶす」が転じて「まむし」と呼ばれるようになったという説、はたまた鰻が蛇のマムシに似ているから(さらに精がつくという点も共通項)という説があります。珍祖母や珍母が鰻好きで、珍母は大阪市内に出かけたときはよく折の鰻重を珍祖母に買って帰ってきてまして、そのたびに「まむし」「まむし」と言ってまして、珍がまだ幼少のみぎりは鰻を食べることができなかったんですが、蒲焼の形状が蛇のぶつ切りに見えましたので、マムシ説をずっと信じていました。「まぶす」が通説というのが根強いようですけども、珍は今でもどっちかというと「マムシ」を信じています。

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蓋を開けました。上蓋の裏側。っと今回はここまで(笑)
(つづく)

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鰻絶食危機_03

2013-02-14 07:44:17 | 鰻重

肝焼きを食べ始めると(そもそも撮影にそれなりの時間がかかる)すぐに白焼きが出てきました。客の顔が見える厨房なら、そのあたり食事の進捗に合わせて料理が出てくるんですけどねぇ。てゆーか、ここ『本家柴藤』のように客が見えない厨房なら、フロア係が司令塔となって料理を出すタイミングをコントロールしてほしいと思います。鰻料理は相当の高級料理になりつつありますし、時間をかけてお店とのコミュニケーションを楽しむのも鰻料理の特徴ですから、それぐらいの商売上の気づきは得ておいてほしいですね。

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18時50分頃、入店から30分ほどで「鰻白焼一匹づけ」が登場。身がきれいです。

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東京鰻によくある “ふわとろ” ではありません。そこはさすが上方鰻。身は厚めで皮がパリッと焼けていて香ばしい “皮パリ” 系。好みは分かれるでしょうが、上方ならではの焼きの香ばしさが癖になる人はズバリ関西人です。珍は土地土地の鰻料理に敬意を表しつつ、味わい楽しむ派ですので、決めつけ的こだわりはありません。これはこれでビールがよく進みます。

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御頭付。さすがに鰻の頭の骨は硬いので丸かじりはできませんけど(笑)これは珍の経験でいうと東京鰻の白焼きにはなかった様式です。鰻重ではたまにありますけどね。鰻の頭は関東風に蒸したとしてもどうしようもないからでしょうし、やはりビミョーにグロいからでしょうか(笑)
(つづく)

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鰻絶食危機_02

2013-02-13 07:55:15 | 鰻重

瓶ビールは出てきたものの焼き物が出るまでのつなぎとしてオーダーした「赤かぶらの漬物」がなかなか出てこない。フロアを見渡すと、先に入っていた高齢のご両親と娘さんらしきご家族が一組、さらに珍より後に入ってきたオッチャン一人。だんだん忙しくなってきたようで、フロア係のオバサマ店員さん、愛想はいいのですが、天然入ってる “わちゃわちゃ” 系。これがなかなか段取りがわるい。まあ、このオバサマ店員さんは小柄なめがねっ娘でして…天然でわちゃわちゃしている17歳ならフラグが立つ属性ですけどね(笑)
珍が「まだですか?」と声をかけると「もう上がってきます」と返事。切るだけやん…と思いましたが、オバサマ店員さんはどうやら料理用のエレベータのことを言っているようでした(苦笑)

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ようやく「赤かぶらの漬物」が登場。見た目も鮮やか。

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シャキシャキしていている食感がgood!

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赤かぶ登場5分も経たずにまず肝焼きが出てきました。
くだんのオバサマ店員さんは「(赤かぶらの漬物が出るのと肝焼きが出るタイミングが)あまり変わりませんでしたね。ごめんなさいね」と主語を抜くオバサマ特有の会話で切り込んできました。
ちなみに、先に入っていた家族連れを見ているとおやっさんらしきオジヤンにそのオバサマがビールを注いでいましたので、やはりここでも頼めば注いでくれることが判明しました。鰻屋としては一般的なサービスなのでしょう。うどん屋でバイトちゃんにビールを注いでもらうのは頼めません(笑)

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それにしても相変わらず写真に撮ると見た目はグロい食べ物です。

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大粒の肝自体はやわらかくて、山椒との相性もばっちりなら、ビールとの相性も申し分なし。苦味はそれほどきつくありませんでした。

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何とかきれいに撮れないものかと考え、少し引いて撮ってみましたが、被写体が何なのかよくわからない。

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かといって接写するとやはりグロい(笑)
(つづく)

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鰻絶食危機_01

2013-02-12 08:04:34 | 鰻重

昭和の香り漂う鉄道博物館のあと、午後にこの日の本来の目的である北浜~なにわ橋界隈で相続関連の用事と前職関連の用事を済ましました。この日はそこまで行くならせっかくだからと(まったく合理的な理由付けになりませんが)上方鰻を味わおうと最初から考えておりまして、北浜は適塾近くにある『本家柴藤』へ初めて行ってきました。
ちなみに夜の鰻のために朝は軽めにきつねうどん、昼も軽めにサンドイッチ…という万全の食事シフトを敷いていた珍でありました。

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午後6時20分頃、享保年間創業280年という老舗らしい雰囲気をシブい暖簾が醸しています。ここは五階建てのビルでして、1階は厨房、2~3階はテーブル席、4~5階は座敷席、とくに5階は接待やお見合いなどにも使える貸切個室一室仕様となっています。珍は2階席へ通されました。予約していたら4階座敷席(個室ではない)だったかもしれません。

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ニホンウナギは環境省によって絶滅危惧1B類(近い将来絶滅の危険性が高い)に指定されてしまいました。今年も記録的な不漁のようです。この先価格はどんどん上がっていくでしょうね。もはや完全に高級料理です。珍の感覚では、鰻専門店で一番いい(量の多い)鰻重でほぼ1,000円高くなり、載っている蒲焼の量が少し減ったという印象です。
今回ネットで事前チェックしていましたのでオーダーは決めていました。メインディシュはもちろん「大阪まむし 蘭」(4,880円)です。吸い物は当然肝吸いに。

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鰻重ハンターの珍としては白焼きと肝焼きも外せません。「鰻白焼一匹づけ」(3,400円)もオーダーし、さすがにないかも…と思いながらおそるおそる「肝焼きはイケますか?」とフロア係の50歳代前半らしきめがねっ娘(苦笑)に聞くと、すぐに厨房へ電話をしてくれました。
「あと一つだけイケるとのことです」との返事。
「じゃあ、それ!」と即答の珍。「肝焼」は1,500円。
食堂車がハズレだった分、ここで神様からご褒美をいただけました。
鰻重は白焼き、肝焼きのあとにしてもらい、アサヒ、キリン、サッポロ、エビスから選べる瓶ビール(中瓶@550円)は珍好みのアサヒスーパードライをチョイスし、焼きものは時間がかかると思ったのでアテ用に「赤かぶらの漬物」(400円)もオーダーしました。
(つづく)

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鰻コンプライアンス

2010-07-16 08:38:00 | 鰻重

時計を少し巻き戻しますけども、先月21日に食べた鰻重のレポートです。K園駅前の『香里亭』(イニシャルにする意味ないですが…)。鰻が自慢の、それも地元のお店なので一度行きたいと思っていました。それにK園周辺ではグルメ情報を集めるため、ブランド戦略室のスタッフ総出で飲食店自腹巡りを行っており、その一環でもありました。

『香里亭』は駅の東側(K園の高級なイメージを醸す東エリア)に位置し、創業100年を超えるN市随一の老舗割烹なんですが、4月に刺身から食中毒を出してしまい(包丁やまな板の不衛生)、おまけに営業停止処分中にも関わらず予約客を入れ、しかもそこでも食中毒を起したという、どうしようもないことをやってしまったお店。店主(兼料理人)は書類送検でした。どうして客を入れたかというと「前から予約が入っており断りきれなかった…」と店主。

創業100年というだけで十分ブランドであり、もちろん地元じゃみんなが知ってるお店ではあるのですが、法令無視で二次食中毒を引き起こすなんて、飲食店としてはあるまじき行為ですから老舗存亡の危機なわけです。さすがにしばらく営業停止でしたけども、5月には再開していました。で、一度出張の際に行ってみたのですが、運悪く定休日でして、再度出張の機会にうっとこの係長と行ったわけです。

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鰻重(上=松だったかも)1,890円です。お重の外観は鰻を看板にするだけあって、そこそこ重厚さを感じさせてくれます。京都祇園『原了郭』の山椒付きですが、珍的には、かきものですくえるようにして出してもらうほうが風情を感じるんですけどね。

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蓋を開けました。鰻を三角に入れるのはあまりないパターンですね。身は薄いかなと感じました。専門の鰻屋なら竹クラスの値段ですから贅沢は言えません。

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香りはとてもよかったです。タレは比較的薄味です。写真ではわかりにくいですが、上げ底なので、鰻もごはんも量はそんなにありません。特段美味しいわけでも、損した~というわけでもありません。鰻専門店でもないですから、正直言って記憶に残る鰻重ということではないです。割烹なのでどのメニューもそこそこいい値段の中で一応名物メニューなわけですから、もう少し頑張ってほしいなぁとは思います。仕事中なのでビールを飲めなかったので、飲んでたら印象は違ってたかも知れません(笑)

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吸い物は確か「肝吸」と書いてあったと思うのですが、出てきたのは「あさり汁」でした。看板に偽りあり、コンプライアンスは相変わらずです(笑)

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こちらは係長に半ば強制的に食べさせた「刺身定食」(笑)チャレンジャーですね。

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ほたるいかが酢味噌和えと煮物の両方に入っていて、「なんでやろう」とお得感の薄さを嘆く係長でしたが、そこそこのボリューム感はあります。これで確か1700円ぐらいだったかと。決して安くはないですけどね。

ちなみに帰りの駅のホームで係長がポツリ。
「これで僕はお腹が痛くなったら、言うべきなんでしょうか、黙っておくべきなんでしょうか」
「ブランド戦略室的には黙っとかないと、K園ブランドそのもののイメージダウンにつながるけど、一人の客としては言わないとあかんわなぁ」
「なんとなくお腹が痛い気がします」
「食中毒ならもっと速攻キテるんちゃう?恐々食べた緊張感からちゃうか」
一人の下痢より地域ブランドを守るため、突き放した珍でした(笑)

このお店、お昼は料理人でもある店主(70代後半だったかと)とその奥様、おそらく娘さんと思われる3人で切り盛りされてます。娘さんは見たところ30代かと思われるのですが、あまりに店主にそっくりで二人を並べてみたくなるほどです。奥様は食中毒とは関係なく性格なのかもしれませんが、とっても愛想がよく明るい方です。

食中毒の影響かどうか、とても流行っているようには見えず、客もしばらくわれわれ二人だけだったのですが、あとになって常連客と思われるちょっとリッチな家族連れがやってきました。常連客はありがたいですね。こういうお店は常連客が離れると経営は厳しくなります。なおさら衛生管理とコンプライアンスはしっかりしてもらいたいですね。肝吸頼んまっせぇ、ほんま。珍は肝好きなんですから。

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なにわの鰻_後篇

2010-04-06 05:37:05 | 鰻重

鰻丼「一疋丼」が出てきました。

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肝焼きが出てきてからおよそ6~7分。ビールを飲んでいることもあり、ここはもう少しタメがほしかったところです。珍的には15分ぐらいでもよかったかも。大阪のビジネス街ではそうも言ってられないのでしょうが、肝焼きが美味しかっただけに惜しい点です。

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蓋を開けた瞬間は鰻好きにとって至福の時。ちなみに鰻丼といっても「一疋丼」は普通に鰻重です。肝吸いには桜の花の塩漬けが沈んでいました。細やかな季節の演出も嬉しいですね。

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鰻は表面をぱりっと焼いた関西風。でも身はふんわり柔らか、絶品です。たれはやや甘めです。好みによりますが、甘みのあるたれには山椒がよく合うと思います。もちろんたれの味が勝負ですけども、山椒好きの珍にはけっこう嬉しい要素です。

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これで2,500円とは老舗にしてはコストパフォーマンスが高いです。京都の老舗なら4,000円は下らないでしょう。

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土曜ということで客は珍以外に1組だけ。珍と入れ替わりで予約していたという女性2人の客が来ましたから余裕もあったのでしょうが、フロア係の女性店員の接客は非常に練度が高いです。鰻の質もたれの風味もこの値段なら文句はありません。もう一度行きたい店ですね。今回は白焼きを食べていませんしね。

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ここまでいろいろ食べてきましたが、大阪の鰻重特上クラスの相場は2,000円~2,700円ですね。3,000円を超えるのは珍しいです。まだ行けてませんが、淀屋橋の『柴藤』と『竹葉亭』ぐらいでしょうか。京都の相場は3,000円~4,000円です。いや4,000円を超えるのもざらです。ただ、大阪の鰻屋は安いですけど、早いです。安い旨い早い(笑)先にも書きましたが、大阪の鰻屋にはランチでもぜひタメがほしいですね。
(おわり)

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なにわの鰻_前篇

2010-04-05 05:32:26 | 鰻重

久々の鰻重レポートです。今回は北浜にある『阿み彦』。寛永年間創業というからその歴史は350年を超える老舗。4月3日(土)にランチを食べに行きました。

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店舗は北浜駅前の中央三井信託ビル地下1階食堂街にあります。本来の店舗は土佐堀通を挟んで向かい側にあるビルらしいのですが、工事中のため現在はいわば仮店舗ということです。京阪北浜駅と淀屋橋駅の地下道からも直結していますが、この日は上から行きました。土曜は正面玄関が閉まっているため、裏口から地階へ。

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老舗らしい上品な店構え。

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シンプルな暖簾が粋ですね。大阪弁で「すい」と言います。

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開店してすぐの11時15分頃に行きましたので、一番客でした。「どちらでもお好きなお席へどうぞ」というフロア係を務める少し年配の女性の案内のままに奥の座敷に陣取りました。

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店内は落ち着いた照明でやや暗く、今回の撮影はケータイ・カメラを高感度モードにしたため、多少ノイズが目立ちますがご容赦を。お品書きがまたシブい。鰻の絵が何ともおどろおどろしいのですが(笑)値段設定は良心的です。「一疋丼」を注文。吸い物が付いて2,500円也。吸い物はかす汁と肝吸いから選べます。珍は肝吸いをチョイス。ちなみに「鰻定食」とは鰻とごはんが分離されて出てくるそうです。つまり蒲焼定食ですね。鰻の量や質は同じだそうです。

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お座敷はそれほど広くはありません。4人席ですが、4人座って会席コースを頼むとけっこうテーブルがいっぱいになるかもしれません。ビル地下食堂にある店舗にしては、それなりの設えです。

あるかなどうかな…と思いつつ、おそるおそる「肝焼きありますか?」と尋ねるとあっさり「はい、ございます」との答え。すぐに注文。「焼くのに少しお時間がかかりますが…」と申し訳なさそうに言うフロア係の女性。丁寧で上品な佇まいが老舗の店員らしくて心地いいです。瓶ビールを頼むも肝焼きと同時に持ってきてもらうようにお願いすると、「鰻丼はそのあとのほうがいいですね?」と気の利いた返事がまた嬉しかったです。

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15分ほどして肝焼き登場。

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肝焼きって中がスカスカのものもあるのですが、ここの肝焼きは中身が詰まっています。

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山椒をかけていただきました。焼いた肝は実に香ばしく、山椒のぴりっとしたアクセントが生きます。
(つづく)

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鰻時計_番外篇

2010-02-10 05:46:10 | 鰻重

前回までの鰻重ネタの余勢をかってのオマケです。大阪梅田の阪急三番街『江戸川』から。年末年始に二度も行く機会があったのでメニューも多彩です。

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肝焼き。焦げ気味の表面の歯ごたえは申し分なし。瓶ビールによく合う。

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記録を見ると12月13日に行っているが、このときの鰻重(松、2,400円)にはデザートが付いていた。寒天のようなものにきな粉がかかっているけども、特にいらないような気はする(笑)

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ここの鰻重は養殖ものと思われるが(値段からして多分そう)悪くはない。味は平均的だが、しっかりとした鰻重を安心してそこそこの値段で食べれるので、たまに行きたくなる。

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ここからは今年1月3日に行ったときの記録。肝煮550円。肝焼きがなかったのでこの日はこちらに。

実は年末の三番街くじ引きで1000円の商品券が当たったのだが、引き換え期間が短いうえに、使用期限が1月末だったのでもらったその日に使っちゃえってことで選んだのがまたまた『江戸川』だったというわけ。

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焼きとは違うしっとりとした食感は、これはこれでいいかも。

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白焼き。1,580円。量は多くなく、柔らかな身は特別上等ではないけれど、プチ贅沢な気分にさせてくれる。これまた瓶ビールがよく合う。

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接写するとよくわかる。きめ細かさは箸をつけるのが惜しいぐらい。わさびを身につけてから醤油を少しつけていただく。

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2日とも一人で行ったのだが、40分ほどの至福の時間を満喫。

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そして鰻重(松)。蓋を開ける直前はやはりシビれる。

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開けた瞬間。1か月に2度来てもこの瞬間は気持ちが高まる。

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肝吸も及第点。つまり、びっくりするほどの店ではないが、百貨店に入っている無駄に高い老舗の鰻屋へ行くなら、こちらのコストパフォーマンスを取るということ。

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どうです?この肉厚の鰻。

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どの部位の接写も相変わらずグロい鰻だが、記録が記憶を刺激する。

ただ、ここの店の減点要素はフロア係の気の利かなさ。一人、ハイレベルなオバチャンがいるのだが、それ以外はアンドロイド系。AIぐらいは積んどけよと言いたい。例えば、注文時に鰻重は後にしてと言うと、何度も呼ばないと来ない。これはイタイ。普通は白焼きがなくなれば聞きに来ないといけない。その際の気分で「お願いします」「少し後にして」を使い分けるのが鰻屋式。デキるオバチャンは瓶ビールを出すタイミングもちゃんと計っているが、このオバチャンが忙しいと、その他大勢は基本呼ばないと来ない。それって鰻屋ではあかんでしょう。

でも、珍はこの店にそれを期待してはいない。そもそも地下街の鰻屋ということで、設え、空気感はある意味マイナスでしょう。ここは鰻屋独特のプロセスやトキメキを愉しむのではなく、ただ鰻重を一人がっつり食べたいときに来る店なのである。それはそれで贅沢なのかもしれない。
(おわり)

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