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「Making Wave / Ka'au Crater Boys」のアルバムレビューです。

Release 1996
Roy Sakuma productions,inc
(国内盤は多分メルダック)
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Making Wave / Ka'au Crater Boys
01.Makaha
02.Hualalai
03.She Thinks I Still Care
04.West Maui Mountains
05.Mother Street
06.Under The Boardwalk
07.Do You Really Want To Hurt Me So
08.Pane Mai
09.So Free
10.Honolulu Baby
11.He 'Ono
12.Dreams/Waimea Cowboy
13.Makaha
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Ka'auの4作目にして最後の作品。正直なところ出来はイマイチといわざるを得ず、「トロイのファン」の一部を除けば、あまりお勧めできない作品です。
なぜこんな出来になってしまったのかはわかりませんが、なんとなく「トロイとアーニーのコンビとしては煮詰まってしまった」のかなあ、と思ったりします。というのも、この作品を最後にKa'auは解散したあと(あるいはka'auの活動と並行して?)トロイがPaloloを結成してリリースしたファーストアルバムの出来がすばらしい出来ばえになるからです。
ちなみに1曲目の「Makaha」でチノ・モンテロ(Paloloのギタリスト)がギタリストとして参加しているのが興味深いです。しかもこの曲でベースを弾いているのはトロイ本人。つまり「Makaha」ではアーニーはギターを弾いていないってことですか?だとしたら実は「Makaha」はKa'au(トロイ+アーニー)の作品というよりはPalolo(=トロイ+チノ)の作品と位置づけるべきかもしれない。
このアルバムにはゲストプレーヤーの名前がたくさんクレジットされているところからして、それまでのKa'auの作品とは異なる作り方(実はトロイとアーニーはそれぞれ別々に作品を仕上げていて、2人での共同作業は少ない、というような作り方)をしているのかもしれません。
ジャケ写はとりあえず私の手持ちCDのバージョンを使ってますが、実はこのアルバムには別のジャケ写のバージョンがあります。実はKa'auのアルバムはベスト盤「Hawaiian Vibes」と、この「Making Wave」のみ日本国内盤(確かメルダックだったと記憶しているのですが)が発売されていて、この国内盤のジャケ写が異なってます。多分「On Fire!」のころのハワイでの人気に目をつけて国内盤をリリースしたんでしょうねえ。そしたらあっさり解散してしまったと(笑)
一方、本国のハワイのほうでもこの作品のリリース後にベスト盤「The Best of Ka'au Crater Boys」がリリースされていて、こっちでは未発表曲3曲を含めた選曲構成になっています。
本作「Making Wave」で13曲目になぜか「Makaha」にリミックスバージョンが無理やりのよう収録されていたり、その直後にベスト盤がリリースされたり、という足跡をみるにつけ「Ka'au名義でのロイサクマ事務所との契約で、何らかのノルマが残っていたのかあ」などと邪推せずにはいられません。
というわけで、このアルバムに関しては作品の出来うんぬんよりも、当時トロイがおかれていた環境とか、その後の活動に結びついていく伏線とかが見え隠れする、という点が興味深いです。
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購入方法:日本国内盤はメルダックより発売済(既に廃盤の可能性有)。輸入盤にて購入可能。
その他:タワーレコードの藤沢店・町田店・横浜店では見かけたことがあります。
ECサイトでの販売状況は下記のとおり(あくまでも参考程度の情報とお考え下さい)