朗読教室ブログ「海のまち朗読館」

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「海のまち朗読館」でレッスンの見学を承っていない理由とは

2018-12-01 19:57:43 | 良くある質問

「海のまち朗読館」によくいただくお問い合わせの中に、

「体験教室はありませんか?」

「クラスレッスンの見学をしたいのですが」

とのお尋ねがあります。

体験教室は以前は行っていて、その日いらして下さった方々でひとつ新しいクラスができるという形で、「海のまち朗読館」は進んでまいりました。

おかげさまで今は11クラス、そのほかに個人レッスンや検定講座などをご受講下さる方がおみえになり、

新しいクラスを作ることが難しくなっているため、体験教室はお休みしている状況です。

一方、レッスンの見学については、「海のまち朗読館」の設立当初から、一度も承ったことがありません。

また、メディアから、レッスンの取材のご希望などいただくこともありますが、丁寧にお断りさせていただいております。

今日はその理由について書いてみたいと思います。

 

*「海のまち朗読館」が生徒様に提供したいこと

朗読教室は、習い事の教室のひとつです。

私も子供のころからいくつか習い事をしてきました。

中にはお免状をいただくところまで進んだのもあります。

習いごとに行くのはいつも楽しみで、どれも良い先生やお仲間に恵まれ、「できなかったことができるようになる」喜びを感じることができました。

お教室は、「非日常」を感じる素敵な場所と時間でした。

そこで「海のまち朗読館」を始めるにあたり、私はこれまで通ったお教室の良い所を取り入れて、次のことを大切にしようと思いました。

1、生徒様がいらしたときに、「ここには私の居場所がある」と感じていただける、安心感

2、レッスン中にお一人お一人が主役であると思っていただける、特別感

3、家や仕事から離れた、しがらみのない、解放感

4、新しい知識や、思いもよらなかった考え方、生活に実際に役立つ生きた知恵などから得られる、知識欲に対する満足感

5、できなかったことができるようになる、達成感

これらによって、次の日からの生活の活力となる、プラスのエネルギーを持ってお帰りいただきたいと、いつも思っています。

 

*朗読には、素の自分が表れる、生々しい部分があります

 さて、実際に朗読してみるとわかることですが、物語とは、ストーリーの中で文字に書かれた部分はほんの一部で、

書かれていない部分を丁寧に頭の中で構築することが必要になります。

自分の経験や見たり聞いたりしたことから推測するのですが、その時、「これまで避けて通ってきた感情」に直面する場合があります。

見たくないことや、見なかったことにした方が良いことって、誰にでも、大人になればなるほど、多くありますよね。

そこをうまく綺麗にかわして朗読すると、物語の作者の意図は消えてしまいます。

そして、何かを隠した別物の、偽物の物語になってしまいます。

そんな朗読をもし聞かされるなら、

私なら、自分で目で読んだ方がイイと思ってしまいます、なんといっても早く読めますからね(笑)。

だからどんな物語も、自分自身を見つめ、想い出したくない感情にも向き合うことになるのですが、

これはなかなかにしんどい作業です(*_*;

だいたい恥ずかしいです。

誰にも見られたくない気がするものです。

でも大丈夫、クラス全員がそれぞれの自分自身と向き合って必死になっているので、見られている意識はなくなり、

自分自身に集中することが可能になるということが起こってくるんですね。

恥ずかしがる余裕がなくなるというか、それくらい一生懸命に物語に入り込むと、かえって自分が軽やかになる感覚です。

それは、少人数で全員が一体となるからこその現象で、

もし、そこに一人でも、物語に参加しない人がいたとしたら・・・?

一言も声を発することなく、ただそこにいて、みんなを見ている人がいたらどうでしょうか。

その人は、「このレッスンは私が入会するのに値するかな?」

「このレッスンを記事にしたら、面白くなるかな?」という視点でみんなを観察しているわけです。

読み手は一気に気持が現実に引き戻されて、恥ずかしさが勝り、とても物語に入り込むことはできませんよね・・・。

 

*一緒に朗読という旅に出ているメンバーだからこそ気を許せる、そこを何より守りたい

私たちは朗読をしている時、物語に入り込みます。

クラスのメンバーは一緒に物語に入り込みますから、全員が登場人物全員になり、

私はあなただし、あなたは私、 同じ人になって物語を進むのですね。

同じ人だから、恥ずかしいとか、もうないわけです。

この一体感は守られるべき大切なものという強い意識が、「海のまち朗読館」にあります。

ですので、レッスンの見学は、どんな場合もお断りしています。

レッスンを見てから入会を決めたいというのはとても自然なことですし、新しい方のご希望にはできるだけ沿って行きたいとは思っていますが、

新しい生徒様も大切ですが、今、貴重な時間とお金と体力を使っておいで下さっている生徒様の環境を守ることが何より大切なんです。

 

今日は、レッスンの見学をご希望の方に向けて、それができない「海のまち朗読館」の考え方を書いてみました。

実際には、ほとんどの方が見学ができなくてもご入会くださっていて、本当に心から感謝申し上げます。

お入りいただいたのちは、大切な生徒様として、毎回全力でお稽古させていただいております。

 これからもどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

 

※現在ご受講になれる「海のまち朗読館」のレッスンについては、こちらからご覧ください。